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適材適食 -てきざいてきしょく-

あなたに合った食べものを、あなたに合った食べ方で。

106食目「糖尿病が1型・2型だけでなく5種類に分類される?」

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糖尿病は考えられている以上に複雑な疾患であることが分かってきました。患者の病態に合わせた個別化された治療が求められています

糖尿病の新たな5つの分類を提案 糖尿病の原因はひとつだけではない | ニュース・資料室 | 糖尿病ネットワーク

 

今までは

  • 1型糖尿病
  • 2型糖尿病
  • 特定の疾患による糖尿病
  • 妊娠糖尿病

とされていましたが、

 

グループ1:重度の自己免疫性糖尿病(SAID)
グループ2:重度のインスリン欠乏糖尿病(SIDD)
グループ3:重度のインスリン抵抗性糖尿病(SIRD)
グループ4:軽症の肥満関連糖尿病(MOD)
グループ5:軽症の加齢関連糖尿病(MARD)

 

の5つに分類しようという提案があったそうです。

何やら難しそうなので私なりに説明すると

 

グループ1:重度の自己免疫性糖尿病(SAID)

→今までの1型糖尿病など、

 本来は自分を守るべき免疫が自分自身を攻撃してしまう

 自己免疫疾患が中心。

 

グループ2:重度のインスリン欠乏糖尿病(SIDD)

→自己免疫疾患が原因ではなく、

 あまり肥満ではないが、

 HbA1cが高く、

 膵臓が出すインスリンの分泌量が少な目か、

 インスリンの効きが悪い人。


グループ3:重度のインスリン抵抗性糖尿病(SIRD)

→肥満で

 インスリンは分泌されているが効かない人。


グループ4:軽症の肥満関連糖尿病(MOD)

→肥満ではあるが、

 インスリンの効きは悪くなく、

 血糖値もあまり高くはない。

 若くて肥満の人が含まれる。

 

グループ5:軽症の加齢関連糖尿病(MARD)

→高齢者。

 歳を取ると血糖値がやや高くなっていく。

 

 

ということのようです。

(判りやすくするために厳密ではありません)

 

私はこれを新しい分類とは思っていません。

医療の現場では、5つのどれに当てはまるのかを

理解していないと治療は行えないからです。

 

ただ、

このように症状と状態を分けて

病名として分けられるのであれば、

より正確な診断と治療が行えると思います。

 

糖尿病という病名は有名です。

しかし糖尿病にはこのように色色な病態があるのです。

 

もちろん、私たち医療従事者だけでなく、

患者さん本人が

自分の身体の状態を正しく知って、

身体を労ることができるようになるのであれば

とってもいいことだ、と私は考えています。

 

それぞれの糖尿病。

治療もそれぞれ。

ますます

その人のためだけに考え抜いた治療の必要性を

強く感じています。

 

 

★わん!ポイント★

食事も運動も生活の一部。

だから食事療法も運動療法も生活の一部とならなければなりません。

無理・無茶な生活は長くは続きません。

そして生活はひとそれぞれ。

身体も人によって違います。

あなたに合った治療を。

だからこそ、

あなたに合った食材をあなたに合った食べ方で。

 

 

ー適材適食ー

小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士

 

*1 

 

*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は治療です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。