「うめしごと」で紹介した梅の実、
「ンボ」のさくらんぼ、
そろそろ旬が始まる桃。
どれもとってもおいしい果物ですが、食べる時に注意があります。
ビワの種子には、天然の有害物質が含まれています
ビワなどの種子(たね)や未熟な果実には、天然の有害物質が含まれています。平成29年、ビワの種子を粉末にした食品から、天然の有害物質(シアン化合物)が高い濃度で検出され、製品が回収される事案が複数ありました。ビワの種子が健康に良いという噂(うわさ)を信用して、シアン化合物を高濃度に含む食品を多量に摂取すると、健康を害する場合があります。個別の食品のシアン化合物濃度については、製造元にお問い合わせください。
熟した果肉は、安全に食べることができます。
ビワの実には大きな種があります。
その種を粉末にしたものには
シアン化合物、いわゆる「青酸」という
「天然の有害物質」が多く含まれているので
「食べないように!」ということです。
ビワ、アンズ、ウメ、モモ、スモモ、オウトウ(サクランボ)などのバラ科植物の種子や未熟な果実の部分には、アミグダリンやプルナシンという青酸を含む天然の有害物質(総称して、「シアン化合物」と言います。)が多く含まれています。
天然に生成される青酸は、
- ビワ
- あんず
- 梅
- 桃
- さくらんぼ(桜桃)
などの種にも含まれています。
種ではなく、
「未熟な果実」
にも含まれています。
でも、安心してください★
一方で、熟した果肉に含まれるシアン化合物はごくわずかです。果実を未熟な状態で食べてしまったり、果実を種子ごと食べてしまったりすることは稀(まれ)ですので、通常、果実を食べることによる健康影響は無視できます。
熟した果実を食べる分には
まず健康被害はありません。
農林水産省がお墨付きです。
しかし
以前「うめしごと」でご紹介した青梅は「未熟な果実」です。
青梅は、熟していないのでシアン化合物が高濃度に含まれていることが知られており、そのままでは食べるのに適していませんが、梅干しや梅酒、梅漬けに加工をすることにより、シアン化合物が分解し、大幅に減少することが知られています。
しっかり「加工」することが大事です。
自作をする時はしっかり調べ、手順通りに作りましょう。
***作る際は自己責任で行ってください***
ビワに関する情報は
今回引用した農林水産省のウェブページを確認してください。
▼こちら
★わん!ポイント★
不安になるような話ですが、
何が危険なのか、
しっかり情報をアタマに入れて
正しい対応すれば、問題ないはずです。
梅も桃もさくらんぼもとてもおいしい果物です。
旬の果物を正しく、美味しく、楽しみましょう★
ちなみに
桃もさくらんぼも
私の大好物です★
ー適材適食ー
小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は治療です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。