昨日の日記でも登場した
アブラナ科野菜の大根。
アブラナ科野菜には
発がんや腫瘍になるのを防ぐ効果があり
化学的な抗がん剤となる
イソチオシアネートが含まれているという
お話でした。
実は大根の場合、そのまま食べても
イソチオシアネートは含まれてはいない
のです!
野菜スティック等で生の大根をそのまま食べても、辛みよりむしろ甘みを感じる。大根おろしの辛みは、辛み成分アリルイソチオシアネート(芥子油)によるものであるが、この物質は、そのままの大根の中には存在していないからである。イソチオシアネートは大根をすりおろしたり切ることで、細胞が壊れると初めて化学反応により生成される。そもそも大根中の別々の場所に存在していたイソチオシアネートの前駆物質(グルコシノレート、芥子油配糖体)とミロシナーゼと呼ばれる酵素が、細胞が壊れることにより混ざりあい、イソチオシアネートを生成する化学反応を起こすことによる。
大根おろしにすることで、
大根の細胞が壊れ、中の成分が混じりあって
イソチオシアネートが生まれるのです!
なので食べ方としては
「大根おろし」がオススメです!
特にイソチオシアネートは
- 葉っぱより先端の方が約10倍も多く含まれる
- 若い大根の方が多く含まれる
- 夏採れる大根の方が多く含まれる
そうです。
これから暑い季節なので、
おろしそば/おろしうどん
など、ぴったりかも知れません。
今日のお昼にいかがですか?
★わん!ポイント★
大根のおろし方にもコツがあります。
大根おろしの辛みを得るためには、細胞を効率良く壊すことが必要である。そのためには大根の切断面を繊維を断ち切るようにおろすとよい。
おろし金に対して直線に力をこめて一気にすりおろすとより辛味が増す。具体的には長手方向に対して直角に円を描くように回しながらおろすと良い。
『怒りながら大根をおろすと辛くなる』という昔ながらの伝承は、道理にかなっているといえる。
さらに、おろしてから5分程度経過したら、辛みがピークに達しその後減少する。また、皮付きでおろすと更に辛みが増す。
逆に辛味を減らしたい場合は、くびの方を使い、輪切りにした側面からゆっくりと円を書くようにすりおろす。繊維に沿っておろすことになり細胞が壊れにくいためである。前述の皮の方に辛みがあるのでさらに芯の部分を使用すると辛みは減少する。
さらに甘みを生かす為にはおろしたあと即加熱することで10分程度で加熱前より2倍程甘みが増す。
イソチオシアネートは揮発性のため、おろしてからしばらくおいておくと辛みが減少する。また、ビタミンCなども時間とともに同様に減少する。それをさけるためには、食べる直前におろす。
怒った方がいいとは言え、
本当に怒らないでください★
おろし金でケガをしないように注意してください。
ー適材適食ー
小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は治療です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。