秋は行楽シーズン。
お出かけにはもってこいな穏やかな日が続きます。
出かけ先で美味しいものを食べるのは旅の大きな楽しみのひとつですが、
レジャーシートを敷いてぽかぽか日射しの中、
いい景色をみながら食べるお弁当は格別です。
ところで、
「松花堂弁当しょうかどうべんとう」と
「幕の内弁当」の違いって知ってますか?
松花堂弁当とは
中に十字形の仕切りがあり、
縁の高いかぶせ蓋のある弁当箱を用いた弁当
のこと。
一方、
幕の内弁当とは
白飯と副食とを組合わせ、
単なるおにぎりなどと比べると手のこんだ弁当
のこと。
ん?なんか似ていますね。
どちらも仕切りに
刺身、焼き物、煮物、飯などが盛りつけられていて、
ごはんと数種類のおかずを組み合わせてあり、
幕の内弁当の1種が松花堂弁当のような感じがしますね。
実はルーツが違うそうです。
松花堂弁当・・・・懐石料理(昭和時代から発展)
幕の内弁当・・・・本膳料理(江戸時代から存在)
なんだそうです。
松花堂弁当を最初に作ったのは料亭「吉兆」で
十字に仕切りのある器に茶懐石用の弁当を作ったそうで。
その茶会が開かれたのが「松花堂」という大阪の茶室なんだそうです。
それが後に松花堂弁当の名で広まったんだそうです。
幕の内弁当のルーツは本膳料理ほんぜんりょうりと呼ばれる
食事を儀式的な意味合いをもたせた「行事」的なもので、
例えば「三三九度」のようなもの、といえば
なんとなーくイメージ沸きますね。
江戸時代は当初、芝居の役者や裏方のために作られたものだったのが
次第に観客向けのものが出てきたそうです。
名前の由来は諸説あるらしく
- 弁当は、芝居の・幕の内に観客が食べるものなので、いつしか「幕の内弁当」と呼ばれるようになった説
- 幕の内側で役者が食べるからとする説
- 幕間の時間を利用して役者が食べたことに由来するとの説
- 相撲取りの小結が幕の内力士であることから"小さなおむすび"の入っている弁当を幕の内弁当と呼ぶようになったとする説
- 江戸芳町の「万久(まく)」が売り出していたことに由来するとの説
- 戦陣の幕の内で食べた携行食に起源を求める説
なんだそうですよ。
あれ?本膳料理の流れはどこにいちゃったのでしょう?
最近では
「混同して使われている」
と色色なサイトに書いてるのを見かけました。
あなたはちゃんと区別、できますか?
★わん!ポイント★
色色なお弁当があります。
中でも松花堂弁当や幕の内弁当は、
様様な食材を使った料理を楽しむことができる上、
色色な栄養を摂ることができます。
お弁当はぜひこの2つを選ぶようにしましょう★
ー適材適食ー
小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は治療です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。