森永卓郎、
激しいかゆみ&足がパンパン
重度の糖尿病だった
「ふくらはぎがかゆくて、かいても治まらなくて、かき続けるうちに、今度は脚がパンパンに腫れ上がってしまったんです。歩けないほど痛かったけれど、忙しくて病院へ行く時間もとれないものだから、応急処置として脚を包帯でぐるぐる巻きにして、片足跳びで移動しながら、ラジオやテレビに出演していました」
経済アナリストの森永卓郎さん(61才)が激しいかゆみに襲われたのは、2009年12月のことだった。当時、多忙を極めていた森永さんは、寝る暇もなかったという。
「しばらくは“片足ケンケン”のまま仕事をしていたのですが、応急処置をしてくれた医師から『一度きちんと検査を受けた方がいい』と言われたんです」(森永さん)
ようやく時間を捻出して病院へ行ったところ、下された診断は重度の糖尿病だった。
「今振り返れば、歩けなくなるずっと前から、のどが異常に渇いたり、手足がしびれたりするといった自覚症状はありました。特にのどの渇きはひどくて、ペットボトルのドリンクを手放せず1日4~5リットルは飲んでいました。まさか糖尿病だとは思わなかったので、それもコーラやジュースばかり…」(森永さん)
病院で測った血糖値は400mg/dL。過去1~2か月の血糖値の平均値を示すHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)は11.4%もあった。血糖値126mg/dL以上、またはHbA1cが6.5%以上で糖尿病の疑いがあると診断されるので、森永さんはかなり重い症状だったといえる。
診断後はすぐに治療を開始。ダイエットにも取り組んだ結果、血糖値は低下した。今は薬ものまなくていいほどの値に安定し、健康体を取り戻している。だが森永さんは、ならではの悔しさをにじませる。
「糖尿病になったことで負った経済的損失はかなりのもの。治療中は、薬代や注射代などで月8000円ほどかかってしまった。もっと早く、兆候に気がついていれば…」(森永さん)
医療ジャーナリストの市川純子さんは「糖尿病というと男性患者が多いイメージだが女性でも気が付きにくい場合がある」と指摘する。
「森永さんの言う“のどが渇く”という兆候は、更年期世代でもよく見られるため、糖尿病だと気がつけずに、見過ごしてしまう女性も少なくないのです」
体の一部に強い痛みがあったり、高熱が続いたりすれば「早く楽になりたい」「悪い病気かもしれない」と考えてすぐに病院を受診する。一方で「かゆい」「のどが渇く」といったささいな体の変化なら、忙しさにかまけてつい後回しにしてしまいがちだ。
「しかし、いつもと違う体調の変化に気がつけるかどうかが、生死の分かれ目になることもある。病気の兆候を知っておくことは、自分の命を守ることにもつながるのです」(市川さん)
森永卓郎氏の体験談の中で
- 血糖値 :400mg/dL
- HbA1c :11.4%
とあります。
ほかにも
- 足がかゆくてたまらない
- 喉が異常に渇く
- 手足がしびれる
などの記述から
(他の検査結果も知りたいところですが)
糖尿病、しかもかなり厳しい状況であることは判ります。
足がかゆかったり
なんだか喉が渇いたり
傷みはないけど手足がしびれている
というのは「普通」にあることかも知れません。
誰にでも起こることかも知れません。
でもそれが一時的でなく、
常に続いているようなら
今すぐ「糖尿病専門医」のいる医療機関で
検査することを強く勧めます。
ーー仕事が忙しいから
確かにそうかも知れません。
でも「忙しくない時」っていつでしょう。
たぶん訪れないと思います。
だから「今」診てもらうべきです。
ちなみに当院なら2時間もあれば終わります。
糖尿病は自覚症状がないのが特徴です。
自覚症状が出てきたらかなり進行している場合があります。
もし糖尿病になってしまっても、
糖尿病専門医の指示のもと、
きちんと治療を続けていけば
糖尿病のない人と変わらない生活を送ることができます。
森永卓郎氏も薬を使わずに
毎日を過ごせるような体調まで戻しています。
もし思い当たることがあれば
糖尿病専門医のいる医療機関を受診してみてください。
★ぶー!ポイント★
「気になった時が、受診のチャンス」
糖尿病は少しでも早く専門医に診てもらった方が
その後の治療の負担が大きく減る可能性があります。
もし糖尿病でなかったら。
その時は少し「詳しい健康診断」を受けたと
考えたらいいと思います。
ー適材適食ー
小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。