みんな大好きマヨネーズ。
食べるものなんでもかんでもマヨネーズを大量にかける『マヨラー』。平成10年(1998年)の『現代用語の基礎知識』にも載ったそうです。マヨネーズは色色な料理に合います。主菜だけでなくパンやご飯などの主食にもマッチする優れもの。今回はそんな万能調味料マヨネーズについて見ていきたいと思います。
マヨネーズの英語表記は?
マヨネーズは英語で「mayonnaise」と表記するそうです。正しく綴れるひと、いますか?私は知りませんでした。ちなみに語学が得意な人なら「フランス語の女性名詞」だと分かるそうで、マヨネーズは18世紀の半ばのスペインにはすでにあったそうです。当時イギリスとフランスは戦争をしていたのですが、フランス軍の指揮を執っていたリシュリュー公爵が地中海に浮かぶメノルカ島のとある港町の料理屋で肉に添えられた「ソース」に出会い、大変気に入って本国に紹介したのがマヨネーズ、なんだそうです。その港町の名前が「マオン」だったので「マオンのソース=Mahonnaise(マオンネーズ)」がいつしか「Mayonnaise(マヨネーズ)」になったそうです。
マヨネーズっていつからあるの?
1925年に日本初のマヨネーズが発売されたそうです。発売したのは 食品工業株式会社の代表 中島 董一郎なかじま とういちろう氏、食品工業社とはキユービー社、つまりキユーピーの創業者です。1957年にキユービーに改名したのですが理由は当時お子さんからお年寄りまで幅広い年齢層で愛されていた「キューピー」人形のような商品を作りを目指してとのことです。確かに愛されています。ちなみに社名の「ユ」の文字はデザイン的にバランスがよいということから小文字ではなく大文字にしたそうです。1925年と言えば今から90年も前。そんな昔からあるんですね。
マヨネーズの原料って?
原材料名的には
- 食用植物油脂(国内製造)
- 卵黄
- 醸造酢
- 食塩
- 香辛料/調味料(アミノ酸)
- 香辛料抽出物、(一部に卵・大豆・りんごを含む)
とあります。さらにキユーピー社のサイトによると
①植物油
②卵黄
②酢
②調味料
②香辛料
で割合はというと「①:②=70%:30%」。ほとんどが「植物油」で菜種油と大豆油をブレンドしたもののようです。卵黄も450gのマヨネーズの場合、4個分も入っているそうです。だからあの独特のなめらかさと酸味がでるんですね。
マヨネーズが常温で保存できる理由
キユービーマヨネーズには「保存料は使われていません」。ーーえ!?タマゴを使っているのに保存料なしで大丈夫なの?ーーそうですよね。しかもパッケージに
保存方法
常温
直射日光を避け、なるべく涼しい場所に保存
開封前賞味期限
製造日を含め12ヶ月
とあります。なんでそんなに腐らない状態を保つことができるのでしょう。不思議ですね。キユーピー社のサイトによると、
マヨネーズは殺菌力のある酢と、食塩などを含んでいるため強い防腐作用があります。たとえばマヨネーズに病原菌を試験的に添加しても、24時間以内に死滅してしまうほどです。
この殺菌力でマヨネーズは腐敗から守られているのです。
とのこと。
マヨネーズに含まれる食塩
塩は昔から食品の保存に使われてきました。野菜を塩で漬けた漬け物は大変長持ちします。塩は食品が腐ることを防ぐ効果があるのです。ではマヨネーズにはどれくらいの塩が使われているのでしょう。
マヨネーズ15gに対し0.3g
マヨネーズの塩味を「濃く」感じる人が多いようですが、大さじ約1杯(15g)あたりの食塩相当量は0.3gです。
「塩少々」が0.5g程度と言われていますが、それよりも少ない量です。
さてあなたはどう捉えますか?ちなみに1日の食塩の摂取量は1.5gとされていますが、正直カラダのことを考えると
1日の理想の食塩摂取量
18歳以上女子 7.0g未満
18歳以上男子 8.0g未満
がよいでしょう。
*より詳しい摂取量が知りたい場合は以下のサイトをご覧ください。
確かにマヨネーズ15gに0.3gの食塩しか入っていません。入ってはいませんが、他の料理にも塩分は入っています。
食塩摂取量とは
その日に食べたり飲んだりしたものに含まれる食塩の量
なのです。
食塩は例えば「スポーツドリンク」にも入っています。特にマヨネーズだけを取り上げてダメ!というつもりはありません。そうではなく、食事すべてをまとめて考えることが大事、ということです。
マヨネーズに含まれる栄養成分
マヨネーズ15g=大さじ1に含まれる栄養成分は
エネルギー・・・・100 kcal
タンパク質・・・・0.4 g
脂質・・・・・・・11.2 g
炭水化物・・・・・0.1 g
食塩相当量・・・・0.3 g
と発表されています。
「エネルギー量がかなり高いこと」が分かります。植物由来ですが油を多く使っていますし、タマゴもたくさん使っています。なのでエネルギー量は高くなります。
最近では
- エネルギー量を半分に抑えた『ハーフ』
- カロリー80%カットした『ライト』
- カロリーは50%カット+コレステロール0 mgの『ゼロ』
などが商品ラインナップが充実しています。中には
- コレステロールを下げる働きのある特定保健用食品のマヨネーズタイプ『ディフェ』
- αーリノレン酸を含む機能性表示食品『アマニ油』マヨネーズ
などもあります。さらに2019年2月より
- タマゴを使っていないマヨネーズ『エッグケア』
までラインナップに加わります。
ちゃんと商品の特性や特徴を見て自分に合ったものを選びましょう。
★ぶー!ポイント★
食事は美味しく楽しく食べるのが基本。中でも野菜はカラダの調子を整えてくれる働きを持った健康づくり+維持に欠かすことのできない食材です。
ーー野菜の味が苦手、だからドレッシングをかける
多くの人がそうでしょう。でもそのドレッシングは「オイシイだけ」ではない、という事を意識して「適量」を使うようにしましょう。中にはモッタイナイからと言ってお皿の底に残ったドレッシングをスープのように飲んでいる人もいるようですが、それはお薦めできません。
ひとつ裏技を紹介します。こちらの動画をご覧ください。
ep001 大きく切るだけ!?【適材適食】小園亜由美(管理栄養士)
ー適材適食ー
小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。