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適材適食 -てきざいてきしょく-

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530食目「好き嫌いのない人は死亡リスクが低下する」1日に摂取する食品の種類が多いと死亡のリスクが低下する!

「好き嫌いのない人は死亡リスクが低下する」1日に摂取する食品の種類が多いと死亡のリスクが低下する!【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

 

好き嫌いなく何でも食べる人、色色な食材を食べる人は死亡リスクが低下するという調査結果が発表されました。

 

国立がん研究センターなどの研究グループは日本人を対象に、食品摂取の多様性と死亡リスクとの関連を調べた。1990年と1993年に岩手、秋田、長野、沖縄、茨城、新潟、高知、長崎、大阪の10保健所管内に在住していた40~69歳の男女約8万人を、2012年まで平均14.9年間、追跡して調査した。
 研究グループは、1日に摂取する食品数によって対象者を5つのグループに分類し、14.9年の追跡期間中に発生した死亡(全死亡、がん死亡、循環器疾患死亡、その他の死亡)との関連を調べた。 

 

詳しくは元の記事を読んで頂くとして、要点をピックアップしたいと思います。

ちなみにここで言う死亡リスクとは、がんや循環器系などの病気などで死に至ってしまうようなリスク=危険のことです。

 

 

1日に食べる食品の種類が多い女性は少ない女性に比べて死亡リスクは低い

特にダイズを使った製品を数多く食べるひと程、死亡リスクは下がったそうです。

 

男性の場合、色色な食材を食べていることと死亡との関連性はみられなかった

なぜでしょう。記事ではアルコール摂取やたばこがその要因ではないかと推測しています。

 

色色な肉類を多く食べる男性は全死亡のリスクが上がる

男性の場合、食べる肉類の種類が多いと死亡リスクが上がったそうです。

 

色色な野菜を多く食べることと死亡リスクとの関係はみられなかった

なぜでしょう。記事では野菜そのものではなく、調理されたものを摂取することが多いので、見落としなどのミスがあったのではないかと推測しています。

 

食事に関する調査はとても難しい面があります。それは厳密に行うことが限りなく不可能だからです。もし厳密に行おうとすれば、対象となる人に24時間一緒に行動し、調査期間中それを続けなければならないからです。

だから食事についての調査はほとんどが聞き取りやアンケートのような記入式になります。

聞き取りの場合、本人の自己申告になります。そもそも過去1ヶ月間何を食べたかを正確に覚えている人はまずいません。さらに「パンを食べた」としてもある人にとって、それは「食パン」で、ある人にとっては「クロワッサン」であったりすることがあるからです。記入式のアンケートでこれを正確に調査しようとすると、それこそ膨大な選択肢を用意しなければなりません。

これらを解決する方法としてはある場所に一定期間いてもらった上で食事はこちらが提供するしかなく、これでは長期間の調査はできない上、費用も天文学的数字になりかねません。

そんな理由から食事についての調査というのは大変難しいのです。

 

これら調査の背景を理解した上で、結果を見てみても、とても面白いと思いませんか?

 

 

 

 

★ぶー!ポイント★

 

 

様様な食材を食べる、ということはそれだけで色色な栄養を摂ることなのです。

特に栄養学を学ばなくても、たくさんの種類の食材を食べるだけで自然と栄養バランスが整うのです。

そして栄養とエネルギーのバランスが整う=過不足がなくなれば、カラダは健康を保つことができ、病気を遠ざけることができます。

 

 

 

ー適材適食ー

小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士

▲YouTube【こぞのあゆみチャンネル】では野菜や果物など食べものに関する情報を動画配信しています★

▲YouTubeでは野菜や果物など食べものに関する情報を動画配信しています★

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*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。