2019年7月21日日曜日、第7回 日本糖尿病療養指導学術集会の2日目が福岡国際会議場で行われました。私たちはスモールディスカッション(テーマ)働き盛りにファシリテーターとして参加させて頂きました。
ファシリテーター
ファシリテーションを専門的に担当する人のことをいう。 ファシリテーター自身は集団活動そのものに参加せず、あくまで中立的な立場から活動の支援を行うようにする。例えば会議を行う場合、ファシリテーターは議事進行やセッティングなどを担当するが、会議中に自分の意見を述べたり自ら意思決定をすることはない。これにより、利害から離れた客観的な立場から適切なサポートを行い、集団のメンバーに主体性を持たせることができるとされる。「調整役」「促進者」などと訳される。
ファシリテーション
会議やプロジェクトなどの集団活動がスムーズに進むように、また成果が上がるように支援することをいう。会議の場面の例としては、質問によって参加者の意見を引き出したり、合意に向けて論点を整理することが挙げられる。こうした働きかけにより、メンバーのモチベーションを高めたり、発想を促進することが期待されている。 ファシリテーションがビジネスの分野に取り入れられたのは1970年代のアメリカといわれる。日本ではもともと集団合議による合意形成やリーダーによる活動支援が行われていたが、90年代後半からファシリテーションという言葉であらためて注目されるようになった。この背景には、問題解決や企画創造のためにメンバー相互のコミュニケーションが重視されてきたこと、異なる立場や価値観にたつ人々をうまくまとめて業務を遂行する必要が出てきたことなどがある。
対象が「働き盛り」ということでまさに中高年、ボリュームゾーンでもありセンシティブな対応を求められるケースが多いテーマでした。
医師、看護師、臨床検査技師、管理栄養士など、それぞれが今までに経験してきたことを持ち寄り、テーブルの上の模造紙に書き込みながら話は進んでいきました。
私なりに感じたこととして。
様様なアプローチがあるべき、でも目的は1つ=患者の健康を守りたい、に尽きる。そのため=より効果的なアプローチを展開するためには、専門家としての知識や経験を積み、それらを自身の中で消化して、臨機応変にいつでも取り出せるようにしなくてはならない、ということ。アプローチそのものは決してひとつではなく、今最適だと考えているものも必ず変わっていく。だからこそ、その変化に気づきいち早く対応しなくてはならない、ということです。
できない。=ダメ。ではなく、できない理由は何か。何かが判れば、それに対応した提案をする。すべては目の前の患者の健康を守るために、選択し行われる。
そんな風に感じました。
(大変恥ずべきことなのですが)今回、両立支援コーディネーターという言葉を知りました。
治療と就労の両立支援マニュアル
労働者健康安全機構(以下、「機構」という。)では、勤労者の治療と就労の両立支援を進めるため、全国の労災病院で「治療就労両立支援モデル事業」を展開しております。
機構では、両立支援コーディネーター(以下「コーディネーター」という。)が治療就労両立支援チームの一員として、勤労者、医療機関、事業場といった関係者間の仲介・調整の他、治療方針、職場環境、社会資源等に関する情報の収集・整理等を実施する中心的な役割を担うという事業を展開し、「がん、糖尿病、脳卒中、メンタルヘルス」の疾病4分野についての『治療と就労の両立支援マニュアル』を作成しました。
マニュアルでは、医療機関において両立支援業務を行うに当たっての基本スキルや知識に加え、両立支援の事例紹介等、実際に両立支援を実施する上で医療スタッフ・従事者(医師・看護師・MSW等)が留意すべき事項等を掲載しています。また、医療従事者のみならず、企業の労務管理担当者や産業保健スタッフの方々にも、両立支援の基本的な取組方法について、ご理解いただけるよう構成されています。
本マニュアルが、各種両立支援の取組の一助となれば幸いです。
転載元:両立支援コーディネーターの養成
特に糖尿病は生活習慣病であり、現時点では完治しないため、糖尿病治療を生活の一部として受け入れ、馴染ませる必要があります。糖尿病を含んだ将来設計、です。私たち糖尿病治療に携わる者は、みな両立支援コーディネーターでなければ、と考えます。
最後になりましたが、
今日参加頂いた医療従事者のみなさま、
日本糖尿病協会のみなさま、
そして講演会のスタッフのみなさまに心から深く感謝申し上げます。
参加頂いたみなさま、ありがとうございました。
★ぶー!ポイント★
2日間に渡って日本糖尿病療養指導学術集会に参加してきました。今回は私にとって「全体と個」を意識する会でした。
全と個。個と全。
相反するふたつですが、両方とも本質的には同じと言えるほど深く関わっています。
個が集まって全体を創る。全体を創るためには個が必要。
だから個は全体に影響し、全体は個に影響する。
何も医療者だけではなく、ひとりひとりの患者についても言える気がします。
もしも意見が合わなかった時。
否定しあうのではなく、議論を深めるべき、だと私は感じました。
勉強になります。
今回もたくさんのみなさんの力を借りてひとつひとつ成し遂げることができました。
ありがとうございました。
ー適材適食ー
小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。