ここ仙台の地には6つの伝統野菜があるそうです。
1 余目ねぎあまるめねぎ(旬:秋〜冬)
明治42年(1909)に、余目の住人の永野一氏がネギの優良品穐の導入と育成、さらに軟白技術の改良を試みている過程で、「立ちネギ」を横倒しにしてネギの上から上をかける「やとい」という技術によって、「曲がりネギ」をつくり出した。「やとい」によって土のかかった部分は白くなる。仙台市岩切の余目地区が発祥の地で、余目で栽培している曲がりネギは「余目(よめ)ねぎ」ともいわれる。横倒しにして栽培するため、本来は真直ぐに立ちあがろうとする性質があるので、軟白の中ほどから大きく曲がる。このような栽培方法により「曲がりネギ」が誕生した。湾曲した軟自部分の外側にしわができるのが余目ねぎの特徴でもある。余目地区は仙台北部の七北田川流域に位置し、古くからの野菜の産地である。しかし、周辺が水田で地下水位が高く、立ちネギ栽培を行う軟白ネギの栽培が難しかったことから、横倒しの栽培という方法によって「曲がりネギ」が誕生した。
2 仙台長なすせんだいながなす
仙台なすの由来は明らかではない。仙台藩主の伊達政宗が、文禄の役(1591)に出陣したとき、藩士の1人が博多から原種をもち帰ったという説がある。「仙台長なす」の名が記録として残されるようになったのは明治中期以降であるといわれている。明治30年代にはすでに、仙台付近では仙台長なすの栽培が行われていたようである。明治40年(1907)に宮城県農業試験場でナスの品質比較試験が行われ、仙台長なすが宮城県の気候風土に適した品種として認められている。
3 仙台白菜せんだいはくさい(旬:11月下旬)
日本のハクサイは、日清戦争(明治27~28年)を契機として中国の山東半島から種子を導入したのが始まりであるといわれている。宮城県には明治28乍(1895)に導入され、松島湾内の馬放島で栽培し、品種改良した「松島はくさい」が育成された。その後、この品種をもとに改良され「松島純1号」「松島純2号」などが「仙台はくさい」の名で日本各地に広がった。品種には「黄ごころ90」「松島純2号」がある。
4 仙台芭蕉菜せんだいばしょうな(旬:冬)
江戸時代から明治時代にかけては、漬物用の菜として栽培されていた。耐寒性の強い漬け菜類の一種で、葉の形が芭蕉に似ていることからこの名前がついたといわれている。東北から北関東にかけて芭蕉菜とよばれているツケナの種類であり、分類学的にはナタネ類から分化したものと考えられている。福島や岩手などで栽培されている芭蕉菜はタカナの仲間である。ほかの芭蕉菜と区別するために「仙台芭蕉菜」とよんでいる。
5 仙台雪菜せんだいゆきな(旬:12月〜1月頃)
「雪菜」は、雪の中で育つ軟白ハクサイであることから付けられた名である。
6 からとり芋からとりいも
サトイモの葉柄(ようへい)は「ずいき」、「あかがら」といわれる。この葉柄をとるためのさといもが「からとりいも」と呼ばれている。他の産地では、葉柄が緑色の青茎が広く栽培されているが、仙台地方では、赤茎のものが栽培され、正月料理や収穫祭などに用いられてきた。
ということで、やって来たのはこちら↓
仙台朝市です。
仙台朝市(せんだいあさいち)は、宮城県仙台市青葉区中央にある、平日昼間に営業している常設市場。「仙台の台所」とも呼ばれる。
JR東日本・仙台駅、仙台市地下鉄・仙台駅、仙台駅西口バスプールなど、仙台の公共交通機関のターミナルに隣接し、仙台市都心部のビルの谷間にあるが、旧来からの市場の風情が残っているため、仙台市発行[3]および民間の観光ガイドで紹介される観光地としての面もある。集客力は1日1万人と言われ、特に年末には正月準備の買物客でごった返す地区である。
100mほどの「朝市通り」(google マップ)に面する路面店、および、通りに面する中低層ビルの1階に入居するテナントで構成され、鮮魚・青果・精肉などの生鮮食品店、豆類・穀物の専門店、漬物・乾物・かまぼこ・豆腐などの加工食品専門店、韓国料理食材店・惣菜屋・団子屋・飲食店・ラーメン屋・生花店など約70店が集まっている。
野菜だけでなくお魚も新鮮なものがたくさん★
この観るからに新鮮なカツオの柵、なんと300円!さらにおまけしてくれるとご主人が声をかけてくれましたが、さすがに福岡まで持っていくのは・・・。残念残念。。。
ということで、ぐるぐる楽しく廻って見つけたのがこちら↓まずは
仙台長なすです。
私の手の平にこれだけ乗っかってしまう程、ちいちゃなかわいいナスです。
そして、
余目ねぎです。
わざわざ曲げて育てたネギです。余目とは仙台の地名。余目地区は水の高さが高かったため、ネギ本来の真っ直ぐ立ち会った姿での栽培が難しかったそうです。そこで栽培中のネギを1度土から抜き取って約30度ほど傾けて植え直す通称「やとい」という作業をすることでこんな風に曲がったネギができるそうです。
他にも抜かずに土をかけて曲げるという方法を行っているところもあるとか。
これは朝食で頂いた仙台名物シリーズです。
左から
- 三角あぶらあげ
- 仙台長なす浅漬け
- 笹かま
- シソ巻き
です。
★ぶー!ポイント★
その土地に合わせることで独自の姿となっていった伝統野菜。季節が夏だったため、2つしか出会うことができませんでした。でも、やっぱり伝統野菜は面白いです。意味があってその姿、なんですね。
ー適材適食ー
小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。