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適材適食 -てきざいてきしょく-

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684食目「インスリンを飲み薬に!」米国・マサチューセッツ工科大学で新しいカプセル化技術が開発される

「インスリンを飲み薬に!」米国・マサチューセッツ工科大学で新しいカプセル化技術が開発される【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

 

血糖値を唯一下げるホルモン、インスリン。インスリンを創り分泌するのが膵臓です。でも、その膵臓になんらかの問題があり、必要量のインスリンが分泌できなくなったり、インスリンを創れなくなってしまった時には、注射器でインスリンを補充します。

「インスリンを飲み薬に!」米国・マサチューセッツ工科大学で新しいカプセル化技術が開発される【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

現在では技術がとても向上して、注射針も大変細くなり、ほとんど痛みを感じないほどになってきて、インスリンを注射する負担がかなり軽減されています。それでもやはり注射をするというのは大変なストレスとなります。

そんなストレスを一気に解決してくれるかも知れない新しい技術が開発された!というニュースを紹介します。

 

米マサチューセッツ工科大学(MIT)機械工学部の教員で消化管医のGiovanni Traverso氏らが薬剤のカプセル化に関する新技術を開発し、その詳細が「Nature Medicine」10月7日オンライン版に掲載された。


 タンパク質で作られている薬は経口投与すると消化管で分解されてしまい効果を得られない。その一例が糖尿病治療薬のインスリン。インスリンが必要な患者は毎日頻繁に自己注射をしなければならない。

この現状に対して新たに開発されたカプセル製剤は、インスリンなどのタンパク質でできた薬剤を小腸まで送り届け、体内に吸収させることができる。

引用元:インスリンを飲み薬に 注射薬にとってかわる経口薬を開発 | ニュース | 糖尿病ネットワーク

 

ーー注射ではなく飲み薬だったらな。

そんな風に考えてる人も多いと思います。でもインスリンが注射なのには理由があります。インスリンは直接体内に取り込まなければなりません。飲み薬の場合、胃や腸などの消化器官で、消化されてから体内に取り込むため、インスリンは飲み薬にすることが難しかったのです。

その問題を今回解決した!ということなのです。では、どうやっているのでしょう。

 

 このカプセル製剤は長さ30mmほど。胃の強い酸性環境(pH1.5~3.5)に耐えられるようにポリマーでコーティングされている。


 胃を通過し小腸に達して周囲のpHが約6に上昇すると、カプセルが壊れて中に折りたたまれていた3本のアームが開く。アームにはインスリンを注入する長さ1mmの微細な針が付いていて、小腸の内側の壁に付着する。続いて針の溶解が始まり、それとともにインスリンが注入される。インスリンの注入が終わるとアームはバラバラになって排泄される。

 このカプセル製剤を実際にブタに用いた実験では、注射剤と同じスピードでインスリンを血液中に供給することができ、即座に血糖値が低下することが確認された。 

引用元:インスリンを飲み薬に 注射薬にとってかわる経口薬を開発 | ニュース | 糖尿病ネットワーク

 

そのカプセルは胃酸で消化されないようになっていて、そのまま小腸まで移動し、そこでカプセルが壊れ、中から針が出て小腸の内側に刺さり、インスリンが注入される、ということのようです。

 

そう、この技術は糖尿病だけでなく、それまで注射でしか投薬できなかったものを飲み薬にできる可能性を持った技術のようです。

 

 

 

★ぶー!ポイント★

 

多くの専門家たちによって新しい技術が開発、確立され、それが私たちの生活を豊かにしてくれる。期待してその日を待ちたいと思います!

 

 

ー適材適食ー

小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士

▲YouTube【こぞのあゆみチャンネル】では野菜や果物など食べものに関する情報を動画配信しています★

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*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。