まずはこちらの画像を見てください↓
転載元:©2019 野口のタネ/野口種苗研究所
キャベツです。でもとても大きいのです。おばけキャベツです。画像を見つけた時、かなりビックリしました@@ これは札幌大球甘藍さっぽろだいきゅうかんらんという種類のキャベツなんだそうです。平均して10kg程度あり、大きなものだと20kgを超えるとか。興味深いので調べてみました。
まず見つけたのは紹介動画。
札幌の伝統野菜だった!
札幌大球甘藍、実は札幌の伝統野菜のようです!
札幌大球は、その名のとおり、直径50㎝、重さ10㎏を超える巨大キャベツです。明治の初期にアメリカから3種類のキャベツの種子を輸入し栽培したのが始まり。交配を繰り返し、自家採種をしていく中、北の大地と食の利にかなった大きなキャベツが誕生しました。
冬場の貯蔵で外側が傷んでも食べられる部分が確保されることと、肉厚でしっかりとした食感が特徴。昭和の初期には、主に漬物用として広く栽培されるようになりましたが、漬け物需要の減少やその重さから農作業の負担が大きく、生産量は徐々に減少していきました。
復活を遂げた札幌大球は、その食感だけでなく、甘くて風味が良い味そのものにも関心が高まり、市内の飲食店や食品メーカーで使用されているほか、学校給食にも提供されています。
大きいのは寒さの厳しい札幌だからこそ、野菜の少ない時期に少々外側が傷んでも中が食べられるようなそんな理由からだったんですね。でも、今は生産量はかなり減っている?!気になります。
2017年生産農家の数、わずか5戸
調べてみると本当に絶滅の危機。クラウドファンディングのサイトでこんな記事を見つけました。
昭和10(1935)年頃には1000haもの畑で作られていた札幌大球ですが、戦後はどんどん生産量が減少。その理由は農家の高齢化でした。札幌大球はその大きさゆえに、茎を切り離しての収穫や運搬などの作業負担が非常に大きく、それに耐えられない農家が増えてきたのです。
また消費も減っていきました。かつてのように、札幌や北海道の各家庭で冬用の漬物を作ることが少なくなったからです。一方漬物の加工業者は、通常のキャベツとは扱いが全く異なる札幌大球を使うことがありませんでした。
平成元(1989)年以降では、平成5(1993)年をピークに生産量は減り、主生産地の石狩市厚田地区に平成19(2007)年で15戸あった生産農家は、平成25(2013)年には5戸になってしまいました…。札幌大球継承の最大のピンチを迎えたのです。
伝統野菜の”巨大キャベツ”札幌大球を後世に伝えよう!食べ支えるオーナー募集です! - CAMPFIRE (キャンプファイヤー)
その大きさゆえに、作業が大変で徐々に札幌大球甘藍を作る農家が減っていってしまうという・・・。
今どうなっているの?
最新情報として以下のサイトを見つけました。
2019年10月頃、JAさっぽろがインタビューに答えているので存続しているようです、とはいえ、季節じゃないからかも知れませんが、最初に紹介した札幌大球甘藍のタネを販売している野口のタネ社の頁には「品切れ」の文字が。
札幌大球甘藍のこれからが気になります・・・。
★ぶー!ポイント★
札幌の伝統野菜と言えば札幌黄さっぽろきを以前見つけることができました。
札幌大球甘藍もぜひ味わってみたいです★
ー適材適食ー
小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。