ご飯を食べる時、何から食べますか?
みそ汁を一口派? ご飯を一口派? メインのおかずを一口派? 必ず決まったものから食べる人がいます。そして実は自分では気づいていないけど、クセがある人もいます。『いただきます』の後に何から食べ始めますか?ちょっと思い出してみてください。
ベジファースト
食事のいちばん最初は野菜から食べるベジファーストは有名ですね。訊いたことがあると思います。なぜベジファーストがいいと言われているのか。それは多くの野菜には食物繊維がたくさん含まれていて、最初に野菜から食べると血糖値の急激な上昇を抑えてくれる働きがあるから、です。
1日に350gの野菜
健康なカラダを作り維持するために1日に必要な野菜の量は350gと言われています。朝昼晩の3食合計で350gなので1回の食事で120g程度を目安に野菜を摂りましょう。
「野菜から食べる」のは分かったのですがその後は? そんな疑問に答える食べる順番に関するレポートがありました。
この研究は、
同研究所副所長・岐阜大学大学院医学系研究科教授の矢部大介氏
らの研究グループが、関西メディカルネット、花王などと共同で実施したもの。
詳しい内容については上記のサイトをご覧頂くとして、大変興味深い内容なので私からは主に患者さん向けに解説したいと思います。
健康診断時に、糖尿病になりそうな人を対象に行う保険指導の内容を変え、
A:従来通りの食べ方のグループ・・・・・・11名
B:食べる順番を指導したグループ・・・・・18名
C:栄養バランスを指導したグループ・・・・13名
として、その後毎月調査を行い、6ヶ月後に体重、食事量、食事について気をつけることをまとめた行動計画の実施状況などを調べた結果、おおよそ
体重
A:従来・・・・・1.0 kg弱増
B:食べる順番・・0.5 kg弱減
C:バランス・・・0.5 kg弱減
食事量
A:従来・・・・・約400kcal増
B:食べる順番・・約500kcal減
C:バランス・・・約500kcal減
という結果だったそうです。
*正確な数値は上記サイトのグラフを確認してください。
栄養バランスのよい食事がカラダによいことは誰もがわかると思います。様様な食材から色色な栄養素を過不足なく摂ることはとても大切です。でも、今回の結果から栄養バランスのよい食事と同様に食べる順番が大切だということが分かります。
食べる順番
では効果的な食べ方はというと、
1)まずはベジファースト
食事を始めて5分間は食物繊維を含む食品を食べる。
野菜、キノコ、海藻など。
2)魚料理を食べる
タンパク質、脂質を含む食品を食べる。
3)ご飯を食べる
ご飯、パン、麺など炭水化物を含む食品を、
食物繊維を含む食品やタンパク質、脂質を含む食品と一緒に食べる。
というものだそうです。
サラダを5分以上食べてから、焼き魚を半身ほど食べ、それからご飯と一緒にお浸しなどと焼き魚の残りを食べる、という感じです。
★ぶー!ポイント★
ポイントはご飯、パン、麺などの炭水化物を多く含むものは最後に食べるという点です。そして他のおかずや野菜と一緒に食べる点です。
食べる順番を変えるだけで大きなメリット。しかも簡単に次の食事から始めることができます!ぜひ、覚えてください★
ー適材適食ー
小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。