膵臓がん(膵癌すいがん)
膵臓は胃や大腸のウラにあるため、症状がでにくく、発見が難しいとされています。このブログでも、2019年膵臓がんによって亡くなった八千草薫さんのお話をしました。
膵臓がん
膵臓にできるがんのうち90%以上は、膵管の細胞にできます。これを膵管がんといい、膵臓がんとは、通常この膵管がんのことを指します。このほかに、神経内分泌腫瘍、膵管内乳頭粘液性腫瘍などがあります。
膵臓は、胃の後ろの体の深部に位置していることから、がんが発生しても症状が出にくく、早期の発見は簡単ではありません。
膵臓がんの初期には症状は出にくく、進行してくると、腹痛、食欲不振、腹部膨満感(すぐにお腹がいっぱいになる)、黄疸(おうだん)、腰や背中の痛みなどを発症します。その他、糖尿病を発症することもあります。
ただし、これらの症状は、膵臓がん以外の理由でも起こることがあり、膵臓がんであっても、症状が起こらないことがあります。
ところが、1滴の血液で膵臓がん診断ができる!しかも2020年中に実用化の可能性あり!というニュースがありました。
1滴の血液で早期診断
20年に膵臓がんなどで実用化へわずか1滴の血液でがんを早期に診断できる検査が、2020年にも実用化されそうだ。がん細胞から血液中に分泌される「マイクロRNA(リボ核酸)」という物質の有無や、その種類を調べて判定する。まず、早期発見が困難な膵臓(すいぞう)がんなど2種類が対象となる見込みだ。
素晴らしいです!たった1滴の血液で判るなんて夢のようです!ところで、マイクロRNAとは何でしょう。
マイクロRNA
miRNA (microRNA, マイクロRNA) は、ゲノム上にコードされ、多段階的な生成過程を経て最終的に20から25塩基長の微小RNAとなる機能性核酸である。
この鎖長の短いmiRNAは、機能性のncRNA (non-coding RNA, ノンコーディングRNA, 非コードRNA: タンパク質へ翻訳されないRNAの総称) に分類されており、ほかの遺伝子の発現を調節するという、生命現象において重要な役割を担っている。
(私も詳しくはワカラナイのですが)
マイクロRNAの中にはがんと深く関わる種類のものがあり、がんを促進・増やす役割を持つものと、がんを抑制・減らす役割を持つものの2種類があるそうです。つまり、マイクロRNAの種類、量を判別することによりがんの有無が判るということのようです。
スゴい技術です!さらにスゴいのは
この図のように、従来のがん診断検査では判らなかったかなり初期の段階でがんの有無を判断できる、ということなのです。つまり、より早い段階から治療を行うことができるようになります。がんの中でも特に発見が難しかった膵臓がんにとって大変有効な検査方法です!さらにその精度は95%とされています!
★ちゅー!ポイント★
がん。現在、日本人の死因の第1位です。
どうしても避けることができないのであれば、正確に、早く発見して、有効な治療を行うためにも、検査技術の進歩は欠かすことはできません。
もちろん、今回の新しい技術だけでなく、あなたの近くで定期的に行われているがん検診は欠かさずに受診するようにしてください。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。