((( MENU )))

適材適食 -てきざいてきしょく-

あなたに合った食べものを、あなたに合った食べ方で。

799食目「お腹の中と糖尿病との関係」糖尿病抑制に働く化合物を京都大が発見@京都新聞より

「お腹の中と糖尿病との関係」糖尿病抑制に働く化合物を京都大が発見@京都新聞より【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

 

お腹の中、腸内環境・腸内細菌が糖尿病に関わっていることが判ってきたそうです。

 

 糖尿病を抑制する働きを持つ化合物を見つけたと、京都大やレバノン・アメリカン大などのグループが26日発表した。この化合物はヒトの腸内に生息する細菌によって生成されることが知られており、新たな糖尿病の予防法や治療法につながる可能性があるという。米科学誌セル・リポーツにこのほど掲載された。

 糖尿病の患者は国内で1千万人以上いる。関連遺伝子などの研究は進んでいるが、未解明なことは多い。
 京大医学研究科の松田文彦教授ら国際チームは、血中にある代謝物質と糖尿病の関係を調べようとレバノン人137人から得たサンプルを分析。糖尿病患者では有機化合物のクレゾールの血中濃度が低いことが分かった。
 マウスを使った実験で微量のクレゾールを皮下投与すると、高脂肪食を摂取した場合、血糖値を下げる血中のインスリン濃度が多く分泌され脂肪細胞も小さいことを確認した。糖尿病モデルのラットでもインスリン分泌で改善が見られた。
 ヒトはクレゾールを生成できず、腸内細菌が生成するか食べ物に含まれていることで、体内に吸収されるという。松田教授は「クレゾールを生成する腸内細菌群をコントロールすれば、糖尿病が抑制できるようになるかもしれない」と話す。

 

私なりに要約してみると、

ヒトのカラダでは作ることのできないクレゾールという化合物があり、体内にクレゾールが多いと膵臓からインスリンが多く分泌されるため、血糖値を下げるほか、脂肪細胞も大きくならない。クレゾールは食べものから摂取するか、腸内細菌が作ってくれる。そこで腸内細菌を制御できれば糖尿病を抑制できるのではないか。

ということだと思います。

 

この記事で私が注目したのは糖尿病と腸内細菌の関係です。一見、関係のないように思える2つですが、以前から腸内環境が糖尿病に影響しているのではないかという研究発表がありました。今回も糖尿病と腸内細菌・腸内環境が深く結び付いていることを示している結果ではないでしょうか。

 

★ちゅー!ポイント★

 

腸内環境を整えること。そのためには食生活はもちろんのこと、生活習慣も大きく影響していきます。

 

食物繊維は、腸内環境を整えてくれます。毎食120g、1日3食で350g以上の野菜を食事の最初にベジファーストとして5分以上の時間をかけて楽しみましょう。

 

糖尿病治療に関する最新の研究、これからも注目していきたいです。

 

  

ー 適 材 適 食 てきざいてきしょく

小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級

【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級)

▲YouTubeでは野菜や果物など食べものに関する情報を動画配信しています★

*1 

*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。