WHOが「パンデミック相当」と再評価した新型コロナウイルスの拡大が報道される中、ウイルス対策に注目が集まっています。
そんな中、生活に欠かすことのできないスマホが気づかないうちに細菌やウイルスの温床になっているということが話題にあがってきたり。
私のスマホに赤外線や紫外線を当てると、きっと皮脂や血液の汚れが見えて(半年前にスマホにひびを入れてしまい、それ以降何度かスマホで指や頬を切りました)、ぞっとするほど汚いはずです。
それに、今年はインフルエンザになったり風邪をひいたりしたので、スマホにはウイルスや細菌もついていそう。それでもスマホは、たまに水で拭くだけです。
ローチェスター・メディカルセンター大学臨床ケア主任のピーター・パパダコス博士は、スマホについているウイルスや細菌で感染するリスクがあるので、スマホを清潔にする努力を今すぐ始めるべきだと言います。
「スマホのスクリーンはバクテリアやウィルスの温床であり、スマホのスクリーンから感染したという報告がいくつも上がってきています」とパパダコス博士は電話で語っています。
そんな中、先日Appleが突然の発表をしました。
何年もの間、除菌シートで「iPhone」を拭かないようにとアドバイスしてきたAppleが、一部の除菌シートで端末を拭いてもよいと言い始めた。同社が態度を一変させた背景には、新型コロナウイルス感染症「COVID-19」の感染者数が世界で10万人を超え、懸念が高まっていることがある。
米Appleの「Cleaning your iPhone」(iPhoneを掃除する)のWebサイトに追加されたのが、「Is it OK to use a disinfectant on my iPhone?」(iPhoneを消毒液で拭いても大丈夫?)という項目。ここでは「70%のイソプロパノールアルコールワイプ、またはクロロックス製の消毒ワイプを利用し、iPhoneの外装を優しく拭いてください」と紹介されています。アルコールを用いたiPhoneのお手入れが公式に認められました。
70%イソプロピルアルコール含有ワイプやクロロックス除菌ワイプ (Clorox Disinfecting Wipes) を使い、iPhone の外表面を優しく拭き取る分にはかまいません。漂白剤 (ブリーチ) は使わないでください。
だそうです。ちなみに、日本では除菌シートにエタノールが使用されることが多いですが、アメリカではイソプロピルアルコールが一般的です(Cloroxはそのメジャーブランド)。エタノールよりも揮発性や毒性が強いのが特徴で、日本では眼鏡拭きシートなどに使われています。Appleのサポートページにはエタノールを使用していいかどうかの記載はありません。
アメリカの疾病対策センター(CDC)も新型コロナウイルス対策として、「頻繁に触れる物やその表面を、家庭用クリーニングスプレーや除菌シートなどでこまめに掃除する」ことを推奨しており、Appleサポートページのアップデートも、それを受けての対応だと思われます。
なお、注意書きとして、
- クリーニング中はすべて電源はオフにして充電などのプラグも抜く。
- 製品に直接液体をかけない。
- デバイスの開口部に水分を一切入れないようにする。
- クリーニングには柔らかく糸くずの出ない布、あるいはマイクロファイバーを使用する。
なお、Apple以外についても
Lenovo(レノボ)はサポートページにて「少量のイソプロピルアルコールでコンピューターのキーボードを拭いたり、イソプロピルアルコールを同量の水で薄めてLCDディスプレイをふき取るのはOK」としています。そのほかのアルコールや0.5%以下の過酸化水素を含んだ除菌シートも使用可能と記載しています。
Dell(デル)もサポートページにてイソプロピルアルコールを使うように勧めていますが、エタノールは使わないでくださいと明言されています。
Lenovo、HP、Dellのガジェットの除菌方法は、CDCとWHO(世界保健機関)の推奨事項に従うかたちになっていました。ちなみに、WHOは「表面が汚れている可能性がある場合、消毒剤を使用して清掃しましょう。また、それを触った後は、アルコール消毒液を使用、もしくは石鹸と水で手を洗いましょう」と勧めています。
Samsung(サムスン)からは、今のところ問い合わせへの返信はありません。
Google(グーグル)はPixelのサポートページで、「一般の家庭用洗剤をしみこませた布、あるいは除菌シート等で携帯電話をクリーニングできます」と述べています。またグーグルの担当者によるとイソプロピルアルコールを含むクロロックス除菌ワイプなどで製品を拭くのは安全だとのことでした。
イソプロピルアルコール。 聞き慣れない言葉です。
2-プロパノール(2-propanol)は、第二級アルコールの一種である。プロパノールの2種類の構造異性体のうちの一つである。消防法に定める第4類危険物 アルコール類に該当する。別名、イソプロパノール、イソプロピルアルコール、IPA。溶媒、殺菌に使われ、エタノールより安価。
除菌用アルコールと言えばエタノールの名前を思い浮かべますが、アメリカなどではイソプロピルアルコールの方が一般的なんだそうです。ちなみに、イソプロピルアルコールはAmazonなどでも取扱いがあります。
★ちゅー!ポイント★
身近で常に使うスマホだからこそ、メンテナンスについて知っておくのは大事ですね。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。