お題「#おうち時間」
緊急事態宣言の中、自宅で過ごす時間が増えています。そんな中手作り石けんに挑戦する人も多いと思います。石けんをちゃんと使えば新型コロナウイルスをしっかり殺菌することができます。
石鹸 せっけん
界面活性剤であり、油や油を含む汚れを水に分散させる作用により洗浄能力を持つ。細菌やウィルスを洗い落とすことで物理的に除去する「除菌作用」を持つ。(なお、洗い流す「除菌」と、殺す「殺菌」は別なのだが)全ての石鹸が細菌やウィルスに対する「殺菌作用」があるわけではないが、殺菌を目的とした薬用石鹸や逆性石鹸は殺菌作用も持つ。
さらに
一般的には、牛脂・羊脂・豚脂・硬化油・ヤシ油・綿実油などを適当に配合した油脂を水酸化ナトリウム溶液で「鹸化(けんか)」することでつくる。市販品のほとんどはいわゆる「石鹸工場」で作られている(#製法)が、古代から作られているわけで、作り方はさほど難しいものではなく、現在でも、家庭で容易に手作りすることもできる(#手作り石鹸)。
とあり、効果の割に意外と簡単に作ることができるのが石鹸です。ウェブを検索すると分かりやすい説明がたくさんあります。
他にもたくさんの情報が載っていますので、レシピなどはそちらをご覧ください。
さて、手作り石けんの主な材料はというと、
- 精製水
- オイル
- 苛性ソーダ
とあります。順番に見ていきましょう。
精製水 せいせいすい
蒸留や濾過やイオン交換などの手法で濃度を上げた、比較的純粋な水である。無色透明・無味無臭で、場合によっては紫外線などで滅菌または殺菌されている。
水、なのですが水道の蛇口から出てくる水道水とは違って、化学的に工場の装置などで作られた混ざり物のない水のことを言います。一般的にはコンタクトレンズの洗浄用に使われたりしています。ですから薬局やドラッグストアで比較的簡単に手に入ります。
オイル
種類や配分量によって様様な石けんに仕上がるようです。
オイルの特徴
- オリーブオイル・・・・・・・・・・しっとり
- ココナッツオイル・・・・・・・・・泡立ちをよくする
- パームオイル・・・・・・・・・・・溶け崩れにくくする
- マカダミアナッツオイル・・・・・・浸透よく軽い
- ホホバオイル・・・・・・・・・・・浸透性、保湿力
- スイートアーモンドオイル・・・・・柔らかくクセがない
- ひまし油(キャスターオイル)・・・泡立ち、保湿
などお好みのよってオイルの種類を変えられるのがハンドメイドの良さ、ですね。
苛性ソーダ かせいそーだ 別名「水酸化ナトリウム」
水酸化ナトリウム すいさんかナトリウム、sodium hydroxide
化学式 NaOH で表される無機化合物で、ナトリウムの水酸化物であり、常温常圧ではナトリウムイオンと水酸化物イオンからなるイオン結晶である。苛性ソーダ(かせいソーダ、caustic soda)と呼ばれることも多い。
強塩基(アルカリ)として広汎かつ大規模に用いられ、工業的に非常に重要な基礎化学品の1つである。毒物及び劇物取締法により原体および5 %を超える製剤が劇物に指定されている。
と説明の中にもあるように苛性ソーダは劇物=毒性があるのです。特徴として
- 無色無臭
- 水に溶けやすく強いアルカリ性になる
- 急激に水に溶かすと激しく熱を発する
- 二酸化炭素を吸収する
- アルミニウムと反応して水素を発生する
- タンパク質を溶かす
などが挙げられます。中でも、
強いアルカリはアミド結合(ペプチド結合)を加水分解するので、タンパク質を腐食する作用を持つ。
したがって、皮膚等に付着したまま放置すると火傷のような(ぬるぬるする)症状を起こすので、付着した場合は即座に水で、きれいに洗い流す。
水酸化ナトリウムを完全に除去しないと、皮膚の深部まで徐々に侵していく性質がある。
水溶液の場合は徐々に水分を失って濃度が高くなり、またフレーク(固体)の場合は潮解性によって強いアルカリ性を示す。
ちなみに、皮膚がぬるぬるするのは、皮膚のタンパク質が水酸化ナトリウムによって溶かされているためである。特に、眼に入った場合失明のおそれがあるので、取扱いには注意を要する。万が一身体に付着した場合はこすらずに大量の水で洗い続け、医師の治療を受ける。
とあります。ぬるぬるした感覚は石けんで手を洗っている時のそれに感覚的には似ていますが、苛性ソーダの場合は皮膚が溶けているために感じるぬるぬるなので大変危険です。
苛性ソーダ=水酸化ナトリウムの取扱いについては劇薬だとして充分に注意してください。特に子どもと一緒に作る際は厳重に管理して事故のないように心がけてください。
★ちゅー!ポイント★
ところでなんで石鹸なんでしょう。
石鹸の「石」は固い物の意味。
「鹸」は塩水が固まったアルカリの結晶、また灰をこした水のことで、アルカリ性で洗濯にも使えることから、本来は「鹸」の一字で「石鹸」も意味する。つまり、「固い鹸」の意味として日本人が考えた造語である。南蛮貿易により渡来したが、当初は灰汁を麦粉で固めたものを言い、「鹸」の意味のまま用いられていた。江戸時代には「シャボン」が常用語として使われていたため「石鹸」の語はあまり見られないが、明治に入ると漢語重視の風潮になり、多く用いられるようになった。ただし、この当時の振り仮名は「シャボン」とされるのが普通で、「せっけん」と読まれるのは明治後半からである。
明治時代には石鹸と書いてシャボンと読んでいたんですね!なんとなーく固いので「石」の字の意味は想像がつきますが、石鹸という言葉自体、日本人が考えた造語とはびっくりです。
シャボンでの手洗いは20秒以上を目標に★
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。