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適材適食 -てきざいてきしょく-

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1012食目「トマトとナスは親戚?トマトって柿って呼ばれてた?」夏野菜 トマトの話(あとちょっとナスの話)

「トマトとナスは親戚?トマトって柿って呼ばれてた?」夏野菜 トマトの話(あとちょっとナスの話)【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

 

季節はもう夏。あっつい夏が今年もやってきます・・・新型コロナウイルス感染症だけでなく、熱中症にも充分注意が必要な季節です。でも、悪いことばかりではありません。夏は美味しい野菜が味わえる季節でもあります★ そう、夏野菜です!そこで今回は夏野菜でも真っ赤で一際目立つトマトについてお話してみたいと思います。

 

トマトについてはこれまでも色々とお話してきました↓

動画まで作ってもらいました↓

 

トマトは赤くてカワイイだけでなく、お酒をよく飲むあなたを助けてくれます↓

「トマトとナスは親戚?トマトって柿って呼ばれてた?」夏野菜 トマトの話(あとちょっとナスの話)【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

飲食後のアルコール濃度低下

お酒を飲むときに、トマトを一緒に食べると、血液中のアルコール濃度が約30%ほど低下し、アルコールが完全に分解される時間も速まる。

2012年5月 カゴメ+アサヒグループホールディングス 共同研究

他にも有名なリコピンなど栄養価でも注目の高い、そしてとても身近な野菜のトマトですが、意外にあまり知られていないこともあります。

 

 

トマトの意外な話① トマトとナスは親戚?ーーーーー
夏野菜にはトマト以外にもナスも有名です。しかもトマトとナスは人で言ったら親戚の関係なんです。

「トマトとナスは親戚?トマトって柿って呼ばれてた?」夏野菜 トマトの話(あとちょっとナスの話)【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

「トマトとナスは親戚?トマトって柿って呼ばれてた?」夏野菜 トマトの話(あとちょっとナスの話)【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

トマトは赤で、ナスは紫。色も全然違ってみえます。でも、京都には地元の野菜で賀茂茄子と呼ばれるナスがあります↓

「トマトとナスは親戚?トマトって柿って呼ばれてた?」夏野菜 トマトの話(あとちょっとナスの話)【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

賀茂茄子ぐらいまあるいと、何だか紫色のトマトに見えてきませんか?そうやって観ていると、ヘタの部分も似た感じがしてきたり。割ってみると、

「トマトとナスは親戚?トマトって柿って呼ばれてた?」夏野菜 トマトの話(あとちょっとナスの話)【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

「トマトとナスは親戚?トマトって柿って呼ばれてた?」夏野菜 トマトの話(あとちょっとナスの話)【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

ナスは白くて見づらいので、焼いたものにしました。どうですか、かなり似ていますよね。というのも、

トマト(学名:Solanum lycopersicum、英語: Tomato)

南アメリカのアンデス山脈高原地帯(ペルー、エクアドル)原産のナス科ナス属の植物。また、その果実のこと。多年生植物で、果実は食用として利用される。緑黄色野菜の一種である。 

トマト - Wikipedia

とされていてナスの親戚みたいなものなのです。 さらに、

トマトは長らく独自の属(トマト属 Lycopersicon)に分類されてきたが、1990年代ごろからの様々な系統解析の結果、最近の分類ではナス属 (Solanum) に戻すようになってきている。

元々リンネはトマトをナス属に含めてlycopersicum(ギリシャ語lycos '狼' + persicos '桃')という種小名を与えたが、1768年にフィリップ・ミラーがトマト属を設立して付けたLycopersicon esculentumが学名として広く用いられてきた。この学名は国際藻類・菌類・植物命名規約上不適切な(種小名を変えずにLycopersicon lycopersicumとすべき)ものであったが、広く普及していたため保存名とされてきた。しかし系統解析によりトマト属に分類されてきた植物がナス属の内部に含まれることが明らかとなったため、ナス属を分割するか、トマト属を解消してナス属に戻すかの処置が必要になった。したがってリンネのやり方に戻して、学名もSolanum lycopersicumとするようになっている。

トマト - Wikipedia

大雑把に要約すると、トマトは元々ナスの仲間だったのだけれども、一時期トマトとして独立したけれども、さらにトマトを調べていく中でやっぱりナスの仲間だなという事になって今ではトマトはナスの親戚みたいなもの、で落ち着いているようです。

 

 

 

トマトの意外な話② トマトって柿って呼ばれていた?ーーーーー

「トマトとナスは親戚?トマトって柿って呼ばれてた?」夏野菜 トマトの話(あとちょっとナスの話)【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

トマトは先程の通り、南アメリカのアンデス山脈高原地帯が原産。では、いつ頃日本に入ってきたのでしょう。

日本には江戸時代の寛文年間頃に長崎へ伝わったのが最初とされる。貝原益軒の『大和本草』にはトマトについての記述があり、その頃までには伝播していたものと考えられている。

トマト - Wikipedia

日本に伝わったのは江戸時代、四代将軍 徳川家綱の納める寛永年間(1661年〜1673年)あたりの長崎なんだそうです。でも、面白いのは次で、

ただ、青臭く、また真っ赤な色が敬遠され、当時は観賞用で「唐柿」と呼ばれていた。中国では、現在も「西紅柿」(xīhóngshì)と呼んでおり、西紅柿炒鶏蛋(鶏卵との炒め物)などとして料理される。

トマト - Wikipedia

当初トマトは唐柿とうがきと呼ばれていたそうです!その時、画師の狩野探幽かのうたんゆうが当時のトマトらしきものを描いています。それがこちら↓

「トマトとナスは親戚?トマトって柿って呼ばれてた?」夏野菜 トマトの話(あとちょっとナスの話)【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

拡大すると、

「トマトとナスは親戚?トマトって柿って呼ばれてた?」夏野菜 トマトの話(あとちょっとナスの話)【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

 (何だかカボチャのよう・・・)しかも右下には注釈として

木の長サ四尺斗、つるハ無之候、立木也
寛文八七月十二日、庭了月徳与来、唐なすびと言もの也

 

現代語訳

およそ四尺(120センチくらい)の木で、つるはない。
寛文八年(1668年)の7月12日に、月徳という人物が(トマトを)持ってきた。唐なすびというそうである。

唐なすびと書いてあります!

入って来たばかりのトマトには、

  • 唐柿 とうし
  • 赤茄子 あかなす
  • 蕃茄 ばんか
  • 小金瓜 こがねうり
  • 珊瑚樹茄子 さんごじゅなす

など色々な呼び方で呼ばれていたようなのです。

ちょっと興味深いのは、赤茄子とナスの名を付けている点。つい最近になってナスの親戚で落ち着いたのに、当時は直感的に「あ!コレ、ナスの仲間じゃね?」と思ったのでしょうか。私にはどうみてもナスには見えないのですが、なんか野性的な何かを感じざるを得ません。

 

最後にナス特集を紹介します↓

kozonoayumi.hatenablog.com

 

 

 

★ちゅー!ポイント★

トマトもナスも夏野菜。夏を乗り切るための栄養がいっぱーい詰まっています。旬を迎える野菜は、美味しく、栄養価も高く、たくさん出荷されるため手に入れやすい上、値段も安いので、オススメ!ぜひ、夏野菜を楽しんでください。 

 

ー 適 材 適 食 てきざいてきしょく

小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級

【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級)

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*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。