いきなりなぞなぞから始めます。
「牛肉と紅茶の共通点 それは[サー]なんでしょう?」
判るひと、いますか?
牛、豚、鶏。肉には種類があります。どんな種類を知ってますか?今回は牛がメインなので、各部位を図で表すと↓
と、たくさんの部位に分かれていますね。
*他にも色々な言い方やもっと細かく分けていることもあるので参考までに。
中でもステーキと言えばやっぱりサーロインですよね。肉質がやわらかくてきめが細かく、噛む度に口の中に甘みを感じる脂がじわーっと溢れ出てくる、そんな部位がサーロインです。サーロインはロースの種類で、ロースの語源はロースト(roast)=焼くから来ているそうで、焼くのに適した部位という意味なんだそうです。
ところでサーロインの名前の由来はご存知でしょうか。
時は16世紀。イギリスを納めていたヘンリー8世が夕食を楽しんでいた時、 ロインと呼ばれる肉を食べたそうです。その肉のあまりの美味しさにーーーこの肉にサーの称号を与える
と言った事からサー・ロイン=サーロインと呼ばれるようになった。
という話があるそうです。ちなみにサーとは、
サー【sir】
- 目上の男性に呼びかけたり答えたりするときに用いる語。「イエスサー」
- (Sir)英国で、ナイトや准男爵の名前に冠する敬称。卿 (きょう) 。
つまり「ロイン卿」、日本で言えば「ロイン殿」でしょうか。
サーロインってひとつの単語としてすっかり頭の中にインプットされてしまっているので、まさか「サー・ロイン」だとは想いませんでした。
同じ「サー」の使い方をしている有名なものがサーロイン以外にもあります。それは
紅茶です。
紅茶で有名なメーカーにリプトン社があります。
リプトン社を創設したのがトーマス・リプトン氏です。
トーマス・ジョンストン・リプトン
(Sir Thomas Johnstone Lipton 1st Baronet, 1848年5月10日 - 1931年10月2日)
英国の紅茶ブランド「リプトン」の創業者。当時としては画期的な流通を実現し、「紅茶王」と称された。
(中略)
紅茶の事業の成功が認められ、1895年に「英国王室御用達の茶商」の勅許状を与えられた。また、多額の財産を慈善団体に寄付したり、貧しい子どもたちに紅茶を配るなどの慈善活動により、1898年にはヴィクトリア女王からナイト爵位を与えられた。そのため「サー・トーマス・リプトン」と呼ばれることが多い。その後1902年にエドワード7世より準男爵位に叙せられた。
そのため、リプトン社の正式名称はサー・トーマス・リプトン社なのです。
そ!サーロインも紅茶のサー・トーマス・リプトン 。どちらの「サー」も敬意を持って使う「卿」の意味だったのです。どちらも今のイギリスが発祥という共通点があるのです。
★ちゅー!ポイント★
ついこの前、「お茶」の話をしていたのですが、またお茶が出てきちゃいました!しかも紅茶!
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。