((( MENU )))

適材適食 -てきざいてきしょく-

あなたに合った食べものを、あなたに合った食べ方で。

1207食目「新型コロナウイルスは、10年後にはただの風邪になっているかも知れない。」そういえば新型ではないコロナウイルスって?

「新型コロナウイルスは、10年後にはただの風邪になっているかも知れない。」そういえば新型ではないコロナウイルスって?【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

2021年2月17日、国内で初めて新型コロナウイルスワクチン接種が行われました。

 

2021年1月8日から延長して続く緊急事態宣言。一時期のバクハツ的な感染者の増加は収まってきた感じはします、がまだまだ感染者数自体は多いのが現状です。最新の感染に関する厚生労働省の発表はこちら↓


ところで新型コロナウイルス感染症の「新型」って何でしょう。

新型があるという事は、旧型ではありませんが、既に存在が確認されているという事になります。でも新型でも旧型でもコロナウイルスには変わりありません。でも旧型コロナウイルスって話は全くと言っていいほど訊きません。では新型ではない「旧型コロナウイルス」は何なんでしょう。調べてみました。

 

コロナウイルスにはたくさんの種類があることは判っています。新型コロナウイルスの時も最初はコウモリからうつった、なんて話があったように動物にも感染するものもあります。その中でも特にヒトに感染するものをヒトコロナウイルスと呼ぶそうです。

ヒトコロナウイルス(Human coronavirus)

ヒトに感染するコロナウイルスの総称。当初は、ヒト呼吸器ウイルス(Human respiratory virus)と呼ばれていた。かつては、ウイルスの種名としても有効であったが、1995年にヒトコロナウイルス229EとヒトコロナウイルスOC43に分割され消滅した[2]。現在では、種名ではなく、ヒトに感染するコロナウイルスの総称として慣用的に使用されている。

ヒトコロナウイルス - Wikipedia

ヒトコロナウイルスには7種類のウイルスが確認されているそうです。 7つのうち重症化しやすいものとして

 の3つがあり、1番下のSARSコロナウイルス2=SARS-CoV-2というのは私たちが「新型コロナウイルス」と呼んでいるウイルスなんだそうです。

では残り4つはというと、

と呼ばれているそうです。これら4つのヒトウイルスに感染してしまった状態を共通の言葉で呼んでいます。

 

それは「風邪」です。

 

この4つのコロナウイルスに感染した状態を私たちは「風邪」と呼んでいるのです。詳しくは国立感染症研究所のウェブサイトにあります↓

ーーーえ?そーなの?新しい風邪なの?

とほっとしているのであればこちらを読んでみてください↓

誰もが風邪をひいた経験があると思います。その風邪の原因のひとつとなっているのがヒトコロナウイルスで、そして風邪は予防はできても、必ず効く治療薬はないのです。風邪薬というのは風邪によって引き起こされる高熱や全身の痛み、鼻水、頭痛、咳、喉の痛みなどの症状を緩和=やわらげる働きを持ったもののことであって、原因となっているウイルスや細菌をやっつけるという効果はないのです。

 

そして最近こんな研究が発表がありました。 

新型コロナ、10年後は普通の風邪 米大学研究チームが試算

 新型コロナウイルス感染症は、通常の風邪を引き起こす既存の4種類のヒトコロナウイルスのように定着するまでに10年程度かかるとの試算を、米エモリー大などの研究チームがまとめた。論文が米科学誌サイエンスに掲載された。10年後には3~5歳程度でほとんどの人が感染し、高齢になって感染しても重症化を防ぐ免疫を得られるため、死亡率は低下し、インフルエンザを下回る可能性があるという。

 風邪を引き起こすヒトコロナウイルスは世界中で定着しているが、症状は軽度で重大な問題となっていない。過去に問題化した重症急性呼吸器症候群(SARS)と中東呼吸器症候群(MERS)もコロナウイルスによる感染症だが、封じ込められるなどしたため世界的には拡大しなかった。
 今回、研究チームは、4種のヒトコロナウイルスと同様の特性を新型コロナも持つと仮定。若いうちに感染すると軽症で済み、再度感染しても重症化しにくいと考えた。現在、世界的に重症者が相次ぎ死者も増えているのは、高齢になってから初めて感染していることが主な要因という。

 その上で新型コロナについて、1人の感染者が免疫のない人の集団で平均何人に感染させるかを示す「基本再生産数」(R0)や、4種のコロナウイルスのデータを加味し、将来のシナリオを試算した。その結果、R0を2とした場合、3・4~5・1歳でほとんどの人が感染する状況になるのに10年かかることが明らかになった。小児は重症度が低いため、ワクチン接種も不要になる可能性があるという。

 一方、R0を4とすると2年半程度で小児期の感染症に移行・定着する。R0の値に関わらず、定着後は死亡率が劇的に低下し、季節性インフルエンザの約0・1%よりも低くなる可能性があるという。

 世界保健機関は新型コロナのR0を1・4~2・5と推定。それ以上とする報告もある。また、流行中の現時点で1人が何人にうつすかの感染拡大の指標は「実効再生産数」と呼ばれ、国内では1を上回る程度とみられている。

 研究チームは「MERSのように小児で重症度が高ければワクチンが必要だが、新型コロナはそうではない。ただし、社会的な距離を保つこととワクチンは、移行・定着までは重要な対策だ」としている。

mainichi.jp

私なりに要約すると、

  • 新型コロナウイルスも他の4種と基本的には同じ。
  • だからみんなが抗体を持てば「風邪」と同じになるだろう。
  • このウイルスは子どもは重症化しずらい傾向がみられる。
  • 子ども3歳〜5歳頃に感染すれば軽度で抗体ができる。
  • 子どもの頃に抗体ができれば大人になってかかっても重症化しづらい。
  • よって現在のような酷い状況にはなりにくくなる。

ということだと思います。そして子どもたちがみんな抗体を持ち、新型コロナウイルスにかかっても風邪程度の症状で済むようになるまで10年かかると予測しているのです。

 

同様の内容の記事が他にもありました↓

新型コロナは消滅しないが、将来ただの風邪になる?米研究者らが発表

COVID-19は将来ただの風邪になる?

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する残念なニュースがある。今後も長い間、新型コロナウイルスがいなくなる可能性は低いとする分析結果を、米エモリー大学などの研究グループが発表したのだ。一方、良いニュースもある。同グループの分析では、今後ウイルスがいなくなることはないが、感染しても入院や死に至ることはまれで、煩わしさや不快感をもたらすだけの軽い病気になる可能性が高いことも分かったという。詳細は、「Science」に1月12日掲載された。

 この分析結果は、一般的な風邪の原因ウイルスである4種類のヒトコロナウイルスが辿った疫学的パターンに基づき得られたものだ。これらのウイルスはいずれも、すでに長期間、世の中に残り続けており、普段から継続的に罹患する人がいる「エンデミック」の状態にある。エンデミックの段階では、ほとんどの人が小児期にウイルスに感染して免疫を獲得し、成人期には重症化リスクから守られるという。
 研究論文の筆頭著者である、同大学生物学部のJennie Lavine氏は、「成人の風邪の約15%は、これらのエンデミックの状態にあるヒトコロナウイルスによるものだ。ヒトコロナウイルスに感染しても、大多数の人ではよくある風邪の症状、つまり上気道感染の症状が生じるだけだ」と説明する。ただし、低年齢児や高齢者など一部の人では、まれに重症化することもあるという。

 研究グループは今回、これら4種類のヒトコロナウイルスと同様、ほとんどの人が小児期に新型コロナウイルスに曝露(ばくろ)した場合に、将来的に予測される状況をモデル化した。

 その結果、COVID-19がエンデミックの状態に達すれば、感染者致死率は季節性インフルエンザと同程度(0.1%)にまで下がり、最終的にはヒトコロナウイルスを原因とする風邪と同じようなものになる可能性が高いと予測された。ただし、それがいつになるのかに関しては、1年とする見方がある一方で、10年はかかるとする見方もあり、現時点では予測困難だとしている。

 また、新型コロナウイルスが、いずれは軽症の風邪の症状をもたらすだけになるというこのシナリオは、小児や若者のほとんどは感染しても軽症、あるいは無症候であることを前提としたものだ。それゆえ、今後、このウイルスに感染した小児でも重い症状が現れるようになった場合には、「長期的なシナリオは暗いものになる」とLavine氏は言う。

 Lavine氏は、今後COVID-19が辿る経過を左右し得る複数の要素を挙げている。その一つは、この先の新型コロナウイルスが広がるスピードだ。また、今後、数カ月間にどれだけの人がワクチンを接種できるかも関わってくるという。

 さらにLavine氏は、強力かつ持続的な免疫を獲得するために必要な感染者数とワクチン接種者数は現時点では不明だと話す。そのほか、自然感染あるいはワクチン接種でウイルスの伝播をどの程度封じ込めることができるのか、これらによって感染後の重症化リスクをどの程度の期間、低減できるのかも解明されていないとしている。

 ただ、エンデミックの段階に至る道のりに、人々が影響を与えることは可能だという。「例えば、ワクチンの接種が広がるまでの間、できる限り感染率を低く抑え、死亡者を減らすとともに医療崩壊が生じないようにする、また、重症化リスクが高い人を中心にワクチンを接種する、といった対策が今後を左右する」とLavine氏は話している。(HealthDay News 2021年1月14日)

新型コロナは消滅しないが、将来ただの風邪になる?米研究者らが発表 | ヘルスデーニュース | ダイヤモンド・オンライン

米国だけでなく、元厚生労働省の医療系技官の記事もありました↓

新型コロナは「“新しいタイプの風邪”であることは間違いないと思う」元厚労省医系技官が見解

「新しいタイプの風邪」とは

辛坊)木村さんはお医者さんで、アメリカの大学でも研究生活をしていらっしゃって、厚生労働省に入って所謂医系技官という経験をされて、お医者さんでもあり研究者でもありという方なのですけれども、ずばり聞きます。その木村さんの目から見て、よくテレビの他の番組等々、あるいは新聞でもそうなのですが、「これ、違うのでは?」と思うことって、どんなことがありますか。そういうものを、逆に今日はいくつか並べていただくことによって、いろいろな本質が見えてくるだろうと思います。この問題に関して「何を言ってるのか?」と、いちばん思うことは何ですか。

木村)もちろん新型コロナウイルスに関しては分かっていないことも沢山あるので、ちゃんと申し上げられないですけれども、ただ1つだけ私が言えるのは、新型コロナウイルスをゼロにするという考えは極めて困難ですし、風邪を根絶するということは実現不可能ですから、それに関して言えばかなり間違っているのではないかと思います。

辛坊)新型コロナに関して、これを「風邪」と表現しただけでけっこう怒ってくる人がいるのですが。

木村)「新しいタイプの風邪」であることは間違いないと思います。

辛坊)どういうタイプの「風邪」なのですか。

木村)いままで人にうつすコロナウイルスというのは6種類あることがわかっているのですが、そのうちの4つは通常の風邪で、他の2つはSARSやMARSという致死性の高いものなのですけれども、この4つのコロナウイルスに加わる5つ目の新しいタイプのコロナウイルスであるということが言えると思います。

辛坊)いままでコロナウイルスは6つあると。凶暴なSARSとMARSが1つずつで、それ以外の4つは通常の鼻風邪等を起こす風邪だと。いま木村さんの言い方ですと「5つ目の」とおっしゃったから、SARSやMARSに続く3番目の凶暴なものではなくて、従来鼻風邪等を引き起こしていた4つのコロナウイルスの系統に属する「5つ目」というニュアンスですよね。

木村)そうだと思います。

辛坊)ここが、他のテレビのコメンテーター、その他の専門家の方々は、「SARS」「MARS」(に加わる)「新型コロナ」なのです。

「10年後には“風邪のウイルス”」という発表論文もある

木村)いまのところはまだ、「新しいタイプの風邪」のウイルスですので、多くの方が免疫を持っていない。それ故にかかりやすいし重症化しやすい。ここから言えば、確かに「SARS・MARS」と、普通の「従来のただの風邪のウイルス」の中間であることは確かですが、そうは言っても「SARS・MARS」とどっちに近いですかと言われたら、確実に「従来型の風邪のウイルス」に近いと思います。

辛坊)新しく生まれたウイルスであって、また、日本でどうかという話は後ろにすることにして、多くの人に免疫が、特に全世界的には多くの人が免疫を持っていない、ご高齢の方を中心に重症化するケースも相次いでいる。従来の鼻風邪を起こす4つのコロナウイルスとは違うという認識で対処しているわけだし、対処しなければいけないけれども、恐らく何年か経っていくと「従来型の4つの風邪のウイルス」と同じようなウイルスとして扱われる時代が来るだろうと、こういうことですか。

木村)そうです。ある論文では、もう「10年後には風邪のウイルスです」ということを発表しておりますので、それが正しいのだろうなと思います。

辛坊)私もこの1年間の推移を見ていて、クルーズ船の感染の広がりと亡くなった方の数その他を見ていると、いま木村さんがおっしゃったようなものかなという印象はあったのですけれども自信は持てなくて。いわゆる“第1波”が終わった段階で少なくとも日本においてはそういうものだろうという核心を持ったのですけれども、最初の数か月間は「しょうがない」にしても、1年経って木村さんのような認識を共有している、いわゆる専門家の方があまり多くないのはどういうことですかね。

木村)やはり新しいもの、見えないものに関して言えば人は怖いですし、それに恐怖を煽るようなメディア等の報道も加われば、目に見えないものだけ怖い。ゼロリスクを取るのは無理ですよということを申し上げましたが、どういうわけか、あまりに怖がって臆病になることによって、「新型コロナウイルス」という病気だけが独り歩きして、全ての病気は新型コロナウイルスしかないみたいな。人は一旦間違った感覚になっているのではないかと思います。

新型コロナは「“新しいタイプの風邪”であることは間違いないと思う」元厚労省医系技官が見解 – ニッポン放送 NEWS ONLINE

ここで念のために確認しておきたいのは、新型コロナウイルスは現時点では風邪ではないということ。風邪よりも感染しやすく、重症化しやすいということ。そしてここで取り上げたお話は「予測」であるということ。必ずそうなると言うものでは無く、過去の実績や現在の研究の結果、現時点での予測だということを忘れないようにして欲しいです。

「新型コロナウイルスは、10年後にはただの風邪になっているかも知れない。」そういえば新型ではないコロナウイルスって?【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

 

★モゥー!ポイント★

「新型コロナウイルスは、10年後にはただの風邪になっているかも知れない。」そういえば新型ではないコロナウイルスって?【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

今の子どもたちがみんな新型コロナウイルスに感染して、と言っても、それはそれで途轍もなく大変なことです。感染することに最も近いのが予防接種、ワクチンではないでしょうか。ワクチンが輸入され、承認されました。これから接種が始まります。

この先どうなるかは誰も判りません。ただひとつ判っていることは、健康は掛け替えのないものである、ということです。

今できること。手洗い・うがい・マスクなど感染予防対策をしっかりやっていきましょう。

 

ー 適 材 適 食 てきざいてきしょく

小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級

毎日更新!たべものブログ【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級)糖尿病・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

*1 

*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。