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1242食目「びんぼうゆすりがエクササイズに?」リモートワーク時代、びんぼうゆすりは褒められる?

「びんぼうゆすりがエクササイズに?」リモートワーク時代、びんぼうゆすりは褒められる?【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

 

ガタガタガタガタガタガタガタガタ・・・。

 

足をガタガタと動かすびんぼうゆすり。やっている本人は無意識な事が多いのではないでしょうか。親とかに「やめなさい!」と怒られたりした人もあるのではないでしょうか。

貧乏揺すり(びんぼうゆすり)

座っている時などに、下半身の鬱血などが原因で身体の一部(特にヒザ)を揺らし続けることをさす。大抵の場合において、貧乏揺すりをしている人は、他人に指摘されるまで気づかないことも多く、無意識に癖としてやってしまうことも多い。また、多くの場合において品を欠く行為・悪い癖だとされる。

貧乏揺すり - Wikipedia

え?!うっ血が原因のひとつ、なんですか?

うっ血(鬱血、うっけつ、英: congestion)

血栓などの様々な要因によって臓器組織内の静脈や毛細血管内の血流が停滞し増加した状態を示す。充血の定義に含まれることもある。「鬱」の字が2010年の改訂までは常用漢字外だったため、まぜ書きで「うっ血」と書かれることがある。うっ血が持続すると局所の実質細胞は低酸素症のため変性、萎縮、壊死を起こす。局所の徴候として、暗赤色、冷感、腫脹が挙げられる。
うっ血性心不全や心臓弁膜症、急性心筋梗塞などの心臓に起因する全身性、静脈血栓症のように静脈が血栓や炎症などにより閉塞もしくは狭窄する局所性などがある。

うっ血 - Wikipedia

理由はうっ血だけではないようです↓

貧乏揺すりをする原因

まだ完全に解明されたとは言えないが、いくつかの説がある。

  • 何かのきっかけ(脚の後ろをイスに当てるなど)で筋肉が収縮し、それから起こる一連の伸張反射によって、脚の前後の筋が交互に収縮伸張を繰り返すため。
  • ずっと座っていると、下半身の血流が滞ってしまう静脈血栓塞栓症になるので、それを解消するために反射的に貧乏揺すりをする。
  • 人間は何もしないという行為は、心理学的に不安になる事が多いために、それを解消するために貧乏揺すりをして気を紛らわせる。
  • 貧乏揺すりをしている人は、たいていの場合において何かしらの欲求不満、ストレスを抱えていることが多い。
  • 取りすぎたカロリーを本能的に消費しようとするため。
  • 幼いころからの癖でやめられないケースもある。

これらのストレスから脳をリラックスさせるためや、逃避行動の一種ではないかと考えられている。 

貧乏揺すり - Wikipedia

「摂り過ぎたカロリーを本能的に消費しようとするため」にはちょっとビックリ!です。

 

貧乏揺すり、実は多くの人がついやってしまっているようです。

25歳〜35歳の男性の39%、女性の18%が貧乏揺すりをしたことがあると回答。

貧乏ゆすりする人の心理とは?やめさせたい・やめたい時の対処法 - 男性・女性心理 - noel(ノエル)|取り入れたくなる素敵が見つかる、女性のためのwebマガジン

私は意外と「多いな」というのが感想です。それにしても「びんぼうゆすり」という名前、スゴいですよね。

「貧乏揺すり」という名称の由来については諸説ある。

  • 貧乏人が寒さに震える様子から
  • 高利貸しが貧乏人から取り立てる際に足を揺することが多かったから。
  • 江戸時代に足を揺すると貧乏神に取り付かれるといわれていたから。
  • 貧乏人がせかせか動いているように、高貴な人からは見えるから。
  • 貧乏人が緊張のあまり、足を揺すっていたから。

といった説がある。
なお、日本語ではいらいらしている際の足を揺する行為に対して「貧乏揺すり」という特定の名前をつけているが、英語圏などでは決まった名称がなく、「knee shaking」や「leg shaking」、「tapping (shaking) unconsciously」などと描写され、手や髪をもてあそぶ行為を含めた落ち着きのない行為一般としてフィジェッティングと呼称される。また、「knee jerk」など膝反射(膝蓋腱反射)と表現されることもある。ただし、名前がついていないだけで、ロシアなどでは行為自体が「悪いマナー・下品な行為」とされている。

貧乏揺すり - Wikipedia

いずれにせよ、ネーミングからあまりいい印象のない行動とされてきたようです。

 

ところが最近、貧乏揺すりに注目が集まっていることをご存知でしょうか。福岡のローカル放送でこんな特集があったり↓

▼動画あり

kbc.co.jp

シリタカ!2021年03月05日
コロナ禍もあって、すっかり定着した“テレワーク”。そうした中、運動不足が悩みの人も多いのでは。そうした在宅勤務の強い味方として、メイドイン福岡の“ある健康器具”が注目されています!

大阪府医師会では2015年の年末の記事にこんな頁があります↓

“貧乏ゆすり”という名のNEAT
 人体が消費するエネルギーのうち、「運動によらない日常生活での身体活動によるエネルギー消費(熱産生)」をNEAT(nonexercise activity thermogenesis)という。「ニート」と読めるが、ニート、ニートと連呼するのは差し障りがあるので、ご注意頂きたい。
 さて肥満対策には適度な運動が有益であることは論を俟たず、18~64歳では1週間に中程度の運動150分または強い運動75分が推奨されている。しかし「そのくらいならいつでもできるわ~」と思う人は多いが遵守できる人は多くない。座位時間が長い、あるいは体をあまり動かさない、という“sedentary behavior”がはびこっている昨今である。ここは発想の転換が求められる。
 そこでNEATである。この分野の大家であるメイヨー・クリニック内分泌科のLevine博士の論文を読むと、このNEAT、ゆめ疎かにはできないことが分かる。NEATには歩いたり、立ったりはもちろんだが、“貧乏ゆすり(fidgeting)も含まれる。臥位安静とエネルギー消費を比較すれば、じっと座っている場合にはほぼ不変(4±6%)だが、座位の貧乏ゆすりで54±29%に増加する。またじっと立っているだけでは13±8%の増加に過ぎないが、立位に貧乏ゆすりが加わると94±38%まで増加する。緩徐歩行で約150-200%の増加なので、貧乏ゆすりもバカにはできない(Am J Clin Nutr 2000)。
 更に最近、この貧乏ゆすりが全死亡リスク低下に寄与する可能性を示す研究が英国のグループから報告された(Am J Prev Med 2015)。37~78歳の女性約1万3千例を対象として座位時間と“貧乏ゆすりの程度”で全死亡リスクを検討したものだ。座位時間が5時間未満の群に比較して7時間以上の群では全死亡率が約30%上昇するが、貧乏ゆすりをある程度以上しているとこの全死亡リスク上昇は打ち消されるらしい。またしっかり貧乏ゆすりをすれば死亡リスクの減少さえ期待できるという。貧乏ゆすり、恐るべし、である。
 しかしミミズクには多少異論がある。貧乏ゆすりは一般に“落ち着きがない”とか“マナー違反”とされがちである。そこは健康のために目をつぶることは吝かでない。しかし隣で派手に貧乏ゆすりをされると正直イライラするだろう。イライラすれば交感神経が刺激されて血圧も上がって……そう、研究観察対象の全死亡率は下がるかも知れないが、観察対象周辺の全死亡率が上がる可能性があるのだ。これを“collateral damage of fidgeting”と名付けたいが、あえて賛同は求めないでおこう。

“貧乏ゆすり”という名のNEAT|大阪府医師会

要するに貧乏揺すりがいいというより、「座りすぎ」が問題となっている、という事です。この座りすぎ問題は医療だけでなく経済でも取り上げられているようです↓

意識したい『座り過ぎ』の問題ー健康リスクを下げて、生産性を上げる

1―「座り過ぎ」は万病の元
職場での健康リスクと言われて「座り過ぎ」の問題を挙げる人は、どのくらい居るだろうか。座るという行為は、半ば無意識的な行動であるため、飲酒や喫煙のように普段から危険性を感じている人は少ない。
しかし、最近の研究では、「座り過ぎ」に飲酒や喫煙と同じくらい健康を損なうリスクがあると報告されている。例えば、豪シドニー大学van der Ploeg氏らの研究(2012)*1によると、1日11時間以上座る人の総死亡リスクは4時間未満の人と比べて40%ほど高くなるとされる。また、米ジョージア州アトランタ・米国癌協会・行動疫学研究グループPatel氏らの調査(2018)*2では、1日6時間以上座る人の総死亡リスクは3時間未満の人に比べて19%ほど高く、循環器系疾患、癌、糖尿病、腎臓病、自殺、慢性閉塞性肺疾患、嚥下性肺炎、肝臓病、消化性潰瘍などの消化器系疾患、パーキンソン病、アルツハイマー病、神経系疾患、筋骨格系疾患などの死亡リスクを高めるという。さらに、米カリフォルニア大学・ロサンゼルス校・セメル神経科学・ヒト行動研究所Siddarth氏らの研究(2018)*3では、長時間の座位が記憶形成に関わる脳領域を薄くし、認知能力を低下させると指摘している。そして、これらの影響は強度の高い運動をしても相殺されない。
日本では、この問題に対して特に敏感であることが必要である。豪シドニー大学Bauman氏らの調査(2011)*4によると、日本は「総座位時間」が世界で最も長い国・地域の1つである[図表]。調査対象20カ国・地域の平均的な座位時間は300分/日であったのに対して、日本は420分/日と2時間も長い。

2―「立つ・歩く」の働き方改革
それでは「座り過ぎ」の問題を解決するために、私達は何ができるだろうか。
まず、お勧めするのは、平均的な就業日における総座位時間を計測し、自分の健康リスクを計ることだ。豪シドニー大学van derPloeg氏らの研究では、総座位時間が8時間/日を越えたところで総死亡リスクが顕著に上がっている。これが1つの目安となるだろう。ただし、座位時間は自分が思うよりも長い可能性があるため注意が必要である。日本企業12社を対象とした九州大学本田氏らの研究(2014)*5では、労働者の主観的な座位時間は8.4時間であったのに対し、計測装置による客観的な記録では8.8時間になったという。この傾向は、女性より男性、若者より高齢者、独身より既婚者といった属性で観察されている。
次に、取り組むべきことは、座っている時間をできるだけ短くすることである。30分から1時間に一度、立ち上がってみるだけでも、疲労レベルの大幅な低下、腰痛の軽減、代謝改善による肥満防止、健康リスクの低減などに効果があることが複数の研究から分かっている*6。
最近では、スタンディングデスクの導入や椅子のバランスボールへの置き換えなど、会社ぐるみで取組む企業も出始めている。海外では、Google、Facebook、Ericsson、VOLVOなど、シリコンバレーや北欧諸国を代表する企業で立ったまま働くスタイルは既に一般的だ。これには、創造性を高める効果も期待される。米スタンフォード大学Oppezzo氏らの研究(2014)*7によると、被験者の81%は歩く動作を入れた方が座った状態にあるより創造的であり、その効果は60%近くに及んだという。ただし、単一の答えを出すような収束的な思考をする場合には、座った状態にある方がむしろ効果的だとする結果も同時に示されている。
「座り過ぎ」への対処は、社員の健康を守るだけでなく、職場の生産性を高める一石二鳥の取組みだと言えるだろう。

意識したい『座り過ぎ』の問題ー健康リスクを下げて、生産性を上げる 基礎研REPORT(冊子版)6月号|ニッセイ基礎研究所

 

新型コロナウイルス感染症拡大で、外出を控えることが多くなりました。特に自宅でのリモートワークになった人も多いのではないでしょうか。

リモートワークと言ってもやっている事はパソコンを使ったデスクワーク。場所が職場から自宅に変わっただけという感覚かも知れませんが、よく思いだしてみると、出勤や帰宅、職場内での動き、など結構動いていませんでしたか?それではリモートとなって自宅の中ではどうでしょう。かなり動きが減っている人も多いと思います。

 

「びんぼうゆすり」が推奨されている!というより、びんぼうゆすりも運動、エクササイズ。動くことを強く意識して、積極的に身体を動かすことが大事!ということではないでしょうか。

緊急事態宣言も含め、自宅で過ごす時間が増えるようになって既に1年以上経っています。以前は違和感を感じていた自宅で過ごすこともきっと慣れてきている頃だと思います。慣れる=習慣化し始めている、ということではないでしょうか。

身体を使って動かしてみる。何でもOKです、昨日よりも少し動いてみませんか?

 

★モゥー!ポイント★

なんと「びんぼうゆすり発電」できる椅子というものもあるそうです★

貧乏ゆすりをエネルギーに変えるイス
貧乏ゆすりはやめなさいと言われましたけれど、このイスならば大歓迎。
電力自由化により、どこから電気を買うのか選べるようになります。同時に電気を作ることに多くの人が興味を持っています。そんな中、小さな電力に目をむければ、ほらこんな発電も。お家で発電、貧乏ゆすり印の電気です。
Nathalie Teugelsさん作のこのシンプルなイス「MOOV」は、座る人自身が電気を作ることができるイス。座面シートの下には、288個の圧電性結晶が搭載されており、ここに座ってもぞもぞゆらゆらしたり、貧乏ゆすりで刺激を与えることで電気ができるという仕掛けになっています。ありがたいことに、サイドにある青いバーは肘掛けではなく充電プラグ。ここにケーブルをさせば、すぐさまお手持ちのスマートフォンを充電することができます。
今はまだ試作段階なので、スマートフォンをフル充電するのに、どれだけモゾモゾ貧乏揺すりすればいいのかなど、詳細はまだ公開されていません。そこ重要ですね。3時間もモゾつくなら、もう家帰りますし。
公共の場でもぞもぞするのはちょっと恥ずかしいけれど、バス停や駅のイスがこれならば、イザという時はありがたい話です。
 

貧乏ゆすりをエネルギーに変えるイス | ギズモード・ジャパン 

 

ー 適 材 適 食 てきざいてきしょく

小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級

毎日更新!たべものブログ【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級)糖尿病・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

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*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。