これ、何だか判りますか?
そ、「ねぎぼうず」です。
近くのスーパーで見つけました。
めずらしいので思わず連れて帰ってきちゃいました。
ねぎぼうず。漢字で書けば「葱坊主」。
ひとつひとつの漢字を音読みすると、
葱・・・ぎ
坊・・・ぼ
主・・・し(しゅ)
となるので「ぎぼし」と「読む」のです。
(なのでタイトルは呼ぶのではなく読むなのです)
さて、この「ぎぼし」という言葉ですが、
カーステなどの車の配線と配線を結ぶのを
簡単にしてくれる電装用のパーツで使われているそうです、
「ギボシ端子」というものです。
でもなんで「ギボシ」なんでしょうというと、
ギボシ端子のオスが、この擬宝珠(ぎぼし、ぎぼうしゅ)の形に似ていることから名づけられました。
ちなみにギボシ端子のことを英語では「Bullet terminal」と言います。Bullet は「弾丸」の意味ですから、やはり形状から来ているわけですね。
細かい話ですが、形がまったく違うファストン端子(平形端子)を「平型ギボシ端子」と呼ばれていますが、役割が似ていることからそのようになったのでしょう。しかし本来の意味では間違った呼び方ということになりますね。
ということでやっぱり「カタチ」だそうです。
特徴的なカタチですから、ね。
ところで、このカタチ、他にも見た記憶がありませんか?
そう、こちら↓
そ、橋の欄干にある「アレ」です。
同じカタチですよね。
これも「ぎぼし」と言うらしいのです。
今年の初めに京都で行われた
「第21回日本病態栄養学会学術集会」
に出席したついでに立ち寄った
日本三古橋の宇治橋を撮ったものです。
こちらもカタチから入ってるらしいのですが、
何故、わざわざこのカタチにしたかと言うと、
ネギのもつ独特の臭気が魔除けにもなると信じられ、その力にあやかって使われるようになったとする説であり、擬宝珠という用字は葱帽子、葱坊主に後から付けられた当て字であるとするもの。橋や神社など仏教建築以外でも使われることの説明にもなる。
ということらしいのです。
確かにネギにはつーんとして鼻や目を刺激します。
「硫化アリル」が原因なのですが、
それが魔除けに感じたのでしょう。
なるほど!
また、ネギには「ひともじ」という別名があります。
由来は
- ネギのカタチが「人」の文字に似ているから。
- 韮(にら)が2文字に対し、葱(き=ネギの音読み)は1文字だから。
などと言われています。
この「葱=き」という読み方。
古い読み方なんだそうです。
ねぎぼうずはネギの花なのですが、
小さなネギの花がたくさん集まってまあるくなっているのです。
遠くから見ると坊主のように見えますが、
実は全然坊主じゃないんです。
ふさふさです。
ねぎぼうずには花言葉があります。
- 愛嬌
- 愛嬌者
- 笑顔
- 微笑み
- 誘惑の足
- くじけない心
だそうです。
判るような判らないような、です。
さて、やっと本題。
ねぎぼうず、って食べられるって知ってましたか?
確か食べられないと聞いたような。
で、調べてみると、
「花が咲く前」なら食べられるそうです。
花が咲いてしまうと固くなり美味しくなくなるそうです。
天ぷらなんかにして食べるようですが、
私はごま和えにしてみました。
適度な苦味とネギ独特の甘味があって美味しかったです!
今日から「葱坊主」と書いて「ぎぼし」と読もうと思います。
★わん!ポイント★
ただし!
「ねぎぼうず」とひらがなの場合は
やっぱり「ねぎぼうず」です。
やっぱり。
(おまけ)こんなアニメがあるみたいです。
ー適材適食ー
小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は治療です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。