西日本の降雪、観測史上最少
今冬は平年の1割 日本酒や野菜にも影響
西日本はこの冬、日本海側を中心に雪がぐっと減った。2月までの3カ月間、西日本全域の降雪量は平年に比べて約1割にとどまり、気象庁が統計を取り始めた1961年以来、最少を記録した。スキー場は例年より早い営業終了を迫られたほか、農業にも暖冬の影響は広がり、関係者は悲鳴を上げている。
「この業界に20年以上携わるが、ここまで雪が降らないのは初めて」。島根県浜田市のアサヒテングストンスノーパークを運営する木村宏一社長(58)はため息をついた。シーズンを通じて雪不足に悩まされ、2月21日に予定より約3週間早く営業を打ち切った。期間中に記録した最高の積雪量は、昨季の3分の1の約50センチ。2万人を見込んだ来場客も7000人を割り込んだ。木村社長は「今季から料金を一部値下げしたが、客が少なすぎて効果の検証もできない」とうつむく。
石川県七尾市の七尾コロサスキー場は、一般営業を一日もできないまま2月下旬にゲレンデを閉じた。箱館山スキー場(滋賀県高島市)も雪が足りず、今月中旬に一時休業を余儀なくされた。
広島県庄原市の道の駅「たかの」では、地元産の野菜や日本酒を1年を通じて保存する「雪室」の雪が足りない事態に。2階建ての雪室(高さ約10メートル)には約600トンの雪が必要で、今年は車で片道30分の山間地まで出向いて雪をかき集めた。それでも雪の量は例年の3割程度しかなく、担当者は「来年まで維持できなければ、雪室ブランドとして売り出す商品に影響が出てしまう」と頭を抱える。
暖冬は野菜の生産農家も苦しめている。鍋物などの需要が伸びず、出荷価格が落ち込んでいるためだ。岡山県瀬戸内市では、ブランドキャベツ「牛窓甘藍(うしまどかんらん)」の出荷が最盛期を迎えるが、出荷額は1箱(11キロ)800円。採算ラインの1000円を切り、例年のほぼ半値になっている。
キャベツ農家の太田修さん(62)は「広島に出荷するが、暖冬の影響からかお好み焼きの消費も少ない。今年はもうけがない」と嘆く。
思えば雪はチラチラしたのを1度見たかなって感じです。
雪だけで無く雨も少なかった気がします。
なぜ雪が降らなかったのかの理由もありました。
西日本の暖冬
最少降雪量となった理由は西日本の暖冬は、例年と異なる偏西風の進路と、南米沖の海水温が上昇するエルニーニョ現象が影響し合ってもたらされた。
気象庁によると、偏西風は例年、本州付近の上空を通り抜ける。しかし、この冬は西日本を北に避けるように蛇行するルートで吹き続け、寒気の南下を防いだ。西高東低の冬型の気圧配置が強まりにくくなるエルニーニョ現象が起きた影響も受け、西日本では気温が上昇し、特に日本海側で雪が少なくなった。気象庁は1日、今冬(昨年12月~今年2月)の各地の降雪量を発表。鳥取市(7センチ)や松江市(6センチ)、兵庫県豊岡市(32センチ)では平年値を大幅に下回り、いずれも統計開始以来で最少を記録した。鳥取、松江両市では2月に降雪が一度も観測されなかった。気象庁の担当者は「偏西風の蛇行が冬の間ずっと続くのは極めて珍しい」と指摘した。
エルニーニョが原因、なんですね。
雪が少なくて、暖冬だと動きやすくて
雨も降らなければ
毎日の通勤や通学、買いものには助かります。
でも「野菜」の成長には好ましくない場合があります。
のサイトでは最新の農産物、野菜の価格動向を
調べることができます。
*最新情報(PDF)はこちらから。
やはり雪や雨、そして気温が少しずつ影響を及ぼしているようです。
これからも注目していきたいと思います。
★ぶー!ポイント★
値段だけではありません。
品質にも大きな影響を与えます。
高い時は大抵品質の悪いものが多く、
安い時は品質の良いものが多い、
そんな印象、みなさんも持っていると思います。
育ちがいいから品質がよくてたくさん出回るのが旬。
今は育成技術も発達して、
野菜そのものも品種改良が進んでいるので
大きな品不足は起こりにくくなっていますが、
それでもやはり自然には敵いません。
自然の恵み、大切に味わいたいですね★
ー適材適食ー
小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。