2019年6月29日土曜日、クリニックは午前中診療。午後は講演のため、飛びます!
無事到着。初めての小松空港です。
あいにくの雨ですが、すぐに会場へ。
金沢赤十字病院で行われる第25回 金沢南糖尿病セミナーにて講演をさせて頂きました。
私からは
適材適食てきざいてきしょく
〜 野菜を食べましょうと「言わない」アプローチ 〜
というテーマでお話させて頂きました。
講演後にいくつか質問を頂きました。一部を載せたいと思います。
■野菜ジュースをすすめるべきなのか
まず野菜ジュースは血糖値を上昇させるという点を忘れてはいけません。そして、ビタミンやミネラルが不足していると自覚があり、野菜を用意できない場合は利用するのもよいと私は考えています。とても入手が簡単な上、ジュースなのであっというまに飲むことができます。しかし、野菜ジュースで使用されている野菜を確認することはできません。野菜にはそれぞれ旬があり、旬の時期の野菜は栄養価も高く、美味しいのです。野菜ジュースでは野菜本来の美味しさを味わうことはありません。かと言って野菜ジュースはダメだ!と言っているわけではなく、むしろ上手に利用すべきではないかと私は考えています。以前、野菜ジュースについて記事を書きましたので併せてどうぞ。
うわさの真相〜それホント!?〜【講演会】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)日本甲状腺学会 学術集会 市民公開講座@別府
■野菜が高騰してなかなか手が出せない時
ビニールハウスなど農業技術が向上して旬の時期でなくても美味しい野菜を1年中楽しむことができるようになりました。しかし大雨や大雪、猛暑など自然条件によって、時には普段の数倍にも高騰してしまうことはあります。そんな時こそ、野菜ジュースを活用してみたり、スーパーや最近ではコンビニでも見かけるようになった「加工済み野菜」を利用するのも手です。カットされていたり、冷凍されていたりする野菜のことです。加工済み野菜の場合、材料となる野菜の入手経路が決まっているおかげで、ほぼ価格は安定しています。高齢の患者さんの中には「生野菜を買ってきて調理しないと手抜き」という感覚をお持ちの方も多いと思います。でもお手頃価格で手軽で調理の手間が省けるというお話をした上で何よりも野菜を毎食食べることが大切です、と伝えるようにしています。
また野菜にこだわるのではなく目的が「食物繊維の摂取」や「低エネルギー食材」である場合は「キノコ」や「海藻」などを勧めるという方法もあります。特にキノコというと「秋が旬」と考える人も多いと思いますが、市場に出回っているものの多くは栽培されたもので、年中出荷できることから値段も安定していて使いやすい食材です。
■若い人の多くが野菜を食べない
調理する人はともかく、調理をしない・できない若い人はスーパーやコンビニで食べものを入手する傾向にあり、そもそも食事のバランスを崩しやすい上、野菜を食べようと思っても、野菜は高くなかなか手が延びない、そんな話はよく訊きますし、私の中でも問題の優先順位として高い、です。コンビニの上手な利用方法について、実はあるプロジェクトに参加させて頂いていて、現在取り組んでいて真っ最中です。詳しいことがお伝えできるようになったら、この日記にも記事として書くつもりです。
★ぶー!ポイント★
最後になりましたが、
今日参加頂いた医療従事者のみなさま、
喜多 裕樹 先生(金沢赤十字病院 第四内科部長)、
西村 泰行 先生(金沢赤十字病院 糖尿病・腎センター長)
そして講演会のスタッフのみなさまに心から深く感謝申し上げます。
参加頂いたみなさま、ありがとうございました。
ー適材適食ー
小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。