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589食目「薬はサポート」糖尿病の治療 薬はサポート、生活習慣の改善こそが重要@NEWSポストセブンの記事から

「薬はサポート」糖尿病の治療 薬はサポート、生活習慣の改善こそが重要@NEWSポストセブンの記事から【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

 

女性セブン2019年7月25日号ウェブ版NEWSポストセブンの記事から

糖尿病の治療 薬はサポート、生活習慣の改善こそが重要

 

 厚生労働省は2019年6月中旬、ガイドライン「高齢者の医薬品適正使用の指針」を公表した。このガイドラインは、医療機関などに向け、高齢者への不要な薬の処方を減らす必要性や、その具体的なプロセスを説くもの。“とりあえず”薬剤を使用しがち日本の現代医療への問題的として、医療界で話題となっている。

 

 複数の薬をのむ「多剤服用」を防ぐには、一体どういったことをすればいいのだろうか。糖尿病薬を例に、薬を減らす方法を探ってみる。

 

 糖尿病は高血圧などと同様に、血糖値という数値によって病状が把握できるため、減薬しやすい。にもかかわらず、漫然と薬をのみ続ける人が多いという。多摩ファミリークリニック院長で家庭医療専門医の大橋博樹さんはこう話す。

「よく使われる『SU剤』は、すい臓を刺激してインスリンを分泌させる薬で、高齢者には負担がかかりやすい。血糖値を下げすぎた結果、低血糖を起こすケースも散見されるため、真っ先に減らすべきターゲットだと言っても過言ではありません」

 実際、SU剤は前出の厚労省ガイドラインでも《可能な限り、DPP-4阻害薬への代替を考慮する》と名指しされている。池袋セルフメディケーション代表で薬剤師の長澤育弘さんが説明する。

「糖尿病治療にあたっては『いきなり薬を使わないように』と定めるガイドラインもある。薬をのめば血糖値は下がるが、食事や運動など生活習慣の改善で下げた方が体への負担も少なくてすむ。

 医療現場では効果が確実に出るという理由で早期に薬が使われがち。しかし、薬はあくまでサポート役で、治療のメインは生活習慣の改善です」

 しっかりと治療したいのであれば、そもそも薬に頼るよりも、生活習慣の改善の方に取り組むべきなのだ。“サポート役”であるはずの薬を多くのむことは、ピントがずれた治療だと言えるのかもしれない。

 

 

 

 

 

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 ※女性セブン2019年7月25日号
www.news-postseven.com

 

 

この記事では複数の薬を飲む「多剤服用」について主に書かれています。

あなたがどんな病気でどんな治療をしていてどんな薬を使っているかという情報をすべての医療機関が全部把握できていません。予診の時に尋ねたりしますが、どうしても不十分になってしまいます。そこで役立つのが「お薬手帳」です。病院の処方箋を薬局でお願いする時、必ず薬剤師さんから訊かれると思います。お薬手帳を見ればどんな薬を使っているのか判ります。必要であればあなたがかかっているほかの医療機関と連絡を取ることもできます。お薬手帳も保険証と一緒に持っていくことはとても大切なことです。

ご存知の通り、薬によっては注意が必要なものがあります。飲み合わせだけでなく、場合によっては真逆の効果があったりして病状を悪化させることもあります。

しっかり医療機関に「私はこんな薬を使っています」ということを伝えましょう。

kozonoayumi.hatenablog.com

 

 

そして今度は糖尿病の薬についてです。

糖尿病の薬は多くの場合、糖尿病を治すためのものではなく、よりよい身体の状態を保つために使用します。「糖尿病の薬を飲んでいるから大丈夫」ではないのです。そのため食事療法や運動療法があります。食事はあなたが必要とする適切なエネルギーと栄養を摂るために、運動はあなたが健康で元気に過ごすための身体づくりのために行います。適切な食事と適度な運動を行った上で薬の力を借りるとより大きな効果が得られます。そうしていくうちに薬のサポートがいらなくなる人もたくさんいます。

もちろん人によって身体の状態は違いますし、食事も運動も変わってきます。大切なのは糖尿病に詳しい糖尿病専門医や糖尿病専門クリニックであなたの身体の状態を調べ、適切なアドバイスを受け、それを「楽しみながら」やり続ける、ということです。「楽しくなんかない!」なんて人は医療機関を変えてみるのもひとつの方法です。糖尿病は長い間つきあっていかなければなりません。であれば、あなたの身体のことを安心して相談できる相手=医療機関を見つけることはとても重要なことです。

 

 

 

★ぶー!ポイント★

 

ちょっと記事の内容とは違った話になってしまいました。「生活習慣の改善」なんて言うのは簡単ですがなかなか実行できません。でも必ずできることはあります。どんなに些細なことでも変えて、それを続けることができるのであればそれは立派な「改善」です。ひとつひとつ、しっかりゆっくり積み上げていきましょう。積み上げるのは改善ではなくて「健康」です。 

 

kozonoayumi.hatenablog.com

 

  

ー適材適食ー

小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士

▲YouTube【こぞのあゆみチャンネル】では野菜や果物など食べものに関する情報を動画配信しています★

▲YouTubeでは野菜や果物など食べものに関する情報を動画配信しています★

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*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。