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591食目「Life's Simple 7(ライフズ シンプル7)」糖尿病を遠ざける7つの簡単な生活スタイルの改善ポイント〜米国心臓病学会(AHA)推奨〜

「Life's Simple 7(ライフズ シンプル7)」糖尿病を遠ざける7つの簡単な生活スタイルの改善ポイント〜米国心臓病学会(AHA)推奨〜【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

 

毎日の生活の中で7つのとても簡単なことを実践するだけで、糖尿病のリスクを下げることが米国オハイオ州立大学の研究で明らかになったそうです。

 

生活スタイル改善は糖尿病の最良の薬

 

米国心臓病学会(AHA)は、心臓病や脳卒中を予防するために、「7つの簡単な生活スタイルの改善(ライフズ シンプル 7)」を推奨している。これは、さまざまな疫学研究の結果をもとに作成されたものだ。
 「ライフズ シンプル 7」を実行していると、糖尿病のリスクを減少できることが、オハイオ州立大学の研究で明らかになった。
 7つの簡単な生活スタイルの半分以上を実行すると、2型糖尿病の発症率は大幅に低下するという。この研究は欧州糖尿病学会(EASD)が発行する医学誌「Diabetologia」に発表されたもの。

dm-net.co.jp

 

記事によると、

「ライフズ シンプル7」のうち4つ以上実行している人は、糖尿病の発症リスクが80%低下する

としています。

Life's Simple7 ライフズ シンプル7とは米国心臓病学会(AHA)が、心臓病や脳卒中を予防するために7つの簡単な生活スタイルの改善を推奨していてそれの名前なんだそうです。では、その7つの秘訣とはどんなことなのかみていきたいと思います。

 

 

Life's Simple7 ライフズ シンプル7

 

「Life's Simple 7(ライフズ シンプル7)」糖尿病を遠ざける7つの簡単な生活スタイルの改善ポイント〜米国心臓病学会(AHA)推奨〜【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

 

①血圧を管理する


高血圧があると、血液の流れが悪化しやすくなり、十分な酸素と栄養を心臓や脳に供給するのが難しくなる。さらに、活性酸素が細胞を障害する「酸化ストレス」が亢進しやすくなり、血管内皮の炎症が起こりやすくなる。脳の血流の不足は認知機能の低下も引き起こす。高血圧は自覚症状が乏しく自分では分からないので、定期的に検査をすることが重要となる。健康な体重を維持すること、塩分の摂取量を減らすこと、医師に処方してもらった薬をきちんと飲むことが大切だ。転載元:糖尿病ネットワーク

▼ポイント

血圧については日本高血圧学会は2019年4月19日に「高血圧治療ガイドライン(JSH)2019」を発表し、75歳未満の成人の降圧目標を130/80mmHg未満に引き下げられました。つまり厳しくなったということになります。ただ血圧については血圧測定器なども手に入れやすいので、頻繁に測るようにしてみるとよいでしょう。

食事とも密接な関係があり、やはり塩分の摂り過ぎは血圧を高くします。逆に野菜などに多く含まれるカリウムは血圧を下げる効果がありますので、積極的に野菜を摂るようにしましょう。

 

 

 

「Life's Simple 7(ライフズ シンプル7)」糖尿病を遠ざける7つの簡単な生活スタイルの改善ポイント〜米国心臓病学会(AHA)推奨〜【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

 

②コレステロールを管理する


コレステロールの異常は、動脈硬化を進行させ、死因の上位を占める狭心症や心筋梗塞などの心臓病や、脳出血や脳梗塞などの脳卒中の原因になる。動脈硬化を起こした血管では、血管壁の内側にプラークと呼ばれるふくらみができる。ここにはコレステロールがたまっていて、プラークが大きくなると、血液の通り道が狭くなってしまう。プラークが破れると、そこに血液のかたまりができ、血管が詰まってしまう。これが冠動脈で起きれば心筋梗塞になり、脳の動脈なら脳梗塞になる。悪玉のLDLコレステロールを減らすために、動物性食品の摂り過ぎを抑えて、野菜、果物、海藻などをバランスよく食べることが必要だ。転載元:糖尿病ネットワーク

▼ポイント

コレステロールそのものは身体には必要なものですが、そのバランスが崩れると重篤な病気を引き起こす原因に成りかねません。コレステロールという言葉は知っていても何が善玉で何が悪玉か判らないひとは以前説明していますので合わせてどうぞ↓

コレステロール値は血液検査をすることで判ります。悪玉コレステロールが多い場合は、食物繊維を含んだ野菜を積極的に摂るようにしましょう。

 

 

 

「Life's Simple 7(ライフズ シンプル7)」糖尿病を遠ざける7つの簡単な生活スタイルの改善ポイント〜米国心臓病学会(AHA)推奨〜【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

 

③血糖値をコントロールする

 

糖尿病のある人が、血糖値が高い状態を放置していると、心臓病や脳卒中の危険性が2~4倍に高まる。血糖値をコントロールすれば、これらの合併症を防ぐことができる。
過食や運動不足により肥満になると、糖を筋肉細胞に取り込ませるインスリンの働きが阻害されて、インスリン抵抗性になりやすい。食後に上がった血糖値が下がりにくくなってしまう。糖尿病は食事や運動の影響を受けやすいので、糖尿病のある人は血糖コントロールをしっかり行うことが大切。生活習慣を少しずつでも改善していき、医師から処方された薬をしっかり飲むことが重要。転載元:糖尿病ネットワーク

▼ポイント

血糖値は飲食をすれば誰でも上がりますし、飲み食いしなければ誰でも下がります。問題は血糖値が急激に上昇すること、そして血糖値が高い状態のまま長い間続くことです。血糖値は血液検査を行うことで判ります。血糖値は現時点の値を示しますが、HbA1cヘモグロビンエーワンシーは過去数ヶ月間の血糖値の状態を観ることができます。

血糖値をコントロールするためには、運動と食事が有効です。特に食事に関して言えば、急激に上昇しないように野菜から食べる「ベジ・ファースト」などの方法もあります。高血糖を抑えるためには食事の量や内容、回数などを生活スタイルに適したものにすると効果的で、その方法を見つける手伝いをするのが私たち管理栄養士です。

 

 

 

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④健康的な食事を続ける


健康的な食事を続ければ、体重や血圧値、血糖値、コレステロール値を改善できる。カロリーの摂り過ぎを防ぎながら、必要な栄養素をバランス良く摂ることが大切だ。そのために、1日3食をしっかりと食べ、野菜や果物、海藻、大豆食品、魚類などを増やすことが勧められる。塩分の摂り過ぎも脳の血管の老化を促す。塩分は1日6g以下を目指そう。清涼飲料や缶コーヒーを飲むときは、糖分の摂り過ぎにも注意する。コップ1杯(200g)のコーラのカロリーは90kcalぐらいだ。 転載元:糖尿病ネットワーク

▼ポイント

健康的というのは、身体が健康を維持するのに必要な、とも言えます。カロリーばかりが話題になりがちですが、必要な栄養素を摂らないと健康を保つことは難しくなります。朝昼晩の1日3食、規則正しく食事をすること。毎食最初に野菜を食べるベジ・ファースト。主食・主菜・副菜を揃えること。これらをあなたの生活スタイルに合ったカロリー量の中で上手に、バランス良く食べることが健康的な食事になります。そしてそれが今日だけ1週間だけではなく、長い間続けること。つまり食生活と呼べるまで続けることが大事です。

 

 

 

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⑤運動を習慣として行う


運動を習慣として続ければ、血糖値・血圧値が下がり、悪玉のLDLコレステロールが減り、善玉のHDLコレステロールが増え、骨が丈夫になり骨粗鬆症の予防になる。がんの発症リスクも下げられる。ストレス解消にもつながり、夜はよく眠れるようになる。運動を行うと、酸素を体内に取り入れられ、脳の血液量が増える。認知症を予防するためにも、運動は効果的だ。長時間座ったまま過ごすことが健康に悪影響をもたらす。立ち上がってウォーキングをすれば、どんな薬よりも費用対効果の優れる治療法になる。1日30分のウォーキングなどの運動を週に5日以上続けて、週に合計2.5時間行うのが目標。1回10分の運動を3回に分けて行っても効果がある。転載元:糖尿病ネットワーク
▼ポイント
食事と同じように大切とされるのが運動です。しっかり身体を動かす習慣があるのであればよいですが、運動が苦手な人もいると思います。そんなあなたは「歩く」ことから始めましょう。1日10分歩いて、慣れてきたら15分、20分。そのうち少し早めのテンポで歩いてみたり、と、自分のペースでやってみましょう。大事なのは「動くこと」、そして「長い間続けること」です。運動は年齢が高くなるにつれてとても重要になってきます。そして遅すぎることもありません。今からやってみましょう。

 

 

 

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⑥標準体重を維持する


肥満を抑制し、標準体重を維持することが大切だ。肥満は体にとって異常な状態で、とくに内臓脂肪が一定以上に多くなると2型糖尿病や高血圧を起こしやすくなる。肥満に脂質異常や、高血圧、高血糖などが重なると、血管がさらにいたみやすくなり、血流が悪くなり、血液が固まりやすい状態になり、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まる。肥満の人は体重を減しただけでも、これらの検査値が改善することが多い。3~6ヵ月かけて現在の体重を3%減らすだけでも、さまざまな検査値が改善する。1日の食事で必要なカロリーを確かめて、それを超えて食べ過ぎないようにし、ウォーキングなどの運動を続ければ、体重を減らすことができる。食べ過ぎを防ぐには、体重を朝晩はかることが効果的だ。体重が大きく変化した場合は、食生活に何か問題点がないか、点検をして改善しよう。転載元:糖尿病ネットワーク
▼ポイント

あなたの部屋に体重計はありますか?最近使ったのはいつですか?体重計は何もダイエットが気になる若い女性のためだけにあるものではありません。自分の体重がどれくらいあるのかを知っていることは大事です。体重の変化を知ることも大事です。ぜひ体重計を活用してみましょう。そして自分の標準体重と比べて見ましょう。

 

 

 

「Life's Simple 7(ライフズ シンプル7)」糖尿病を遠ざける7つの簡単な生活スタイルの改善ポイント〜米国心臓病学会(AHA)推奨〜【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

 

⑦たばこを吸わない


たばこに含まれるニコチン・タール、一酸化炭素には血管を収縮させる作用がある。たばこを吸う人は禁煙をするだけで、心臓病や脳卒中、がんや、慢性肺疾患、呼吸器疾患などの発症リスクを減少できる。たばこを吸う人はいますぐ禁煙しよう。そうすれば、数年で心臓病や脳卒中の発症リスクを、非喫煙者と同程度に下げることができる。火を使わない新型たばこは、健康への悪影響が少ないことが医学的に証明されているわけではないので、注意が必要だ。転載元:糖尿病ネットワーク
▼ポイント

だんだんタバコを吸う人は減ってきていますが、まだまだタバコをやめられない人も多いのも事実です。タバコがやめられないのはタバコに「また吸いたい」と感じさせる中毒性があることが判っています。もしタバコをやめてみようかな?と思ったのであれば「禁煙外来」を利用することをお奨めします。弊院でもやっていますが、近くの医療機関に相談してみるとよいです。

 

 

 

★ぶー!ポイント★

 

Life's Simple7 ライフズ シンプル7

 

心臓病や脳卒中を予防するための7つのポイントはそのまま生活習慣病や糖尿病を予防するのに役立つ秘訣でもあるのです。そしてこれは糖尿病のある人にとっても、健康な人にとってもどれも大切なライフハック(=人生のクオリティを高めるための工夫)です。

 

  

ー適材適食ー

小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士

▲YouTube【こぞのあゆみチャンネル】では野菜や果物など食べものに関する情報を動画配信しています★

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*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。