不健康な食事が原因で、世界でなんと年間1100万人が亡くなっているという調査結果が発表されました。実に5人に1人の割合なんだそうです。
解析した結果、主要な死因は心血管疾患(CVD)で、がん、糖尿病がこれに続くことが明らかになった。
食事は、心血管疾患による949万7,300人の死亡に、がんによる91万3,100人の死亡に、糖尿病による33万8,700人の死亡に、腎臓病による13万6,600人の死亡に、それぞれ関連していた。
これに対し、喫煙は800万人の死亡と、高血圧は1,040万人の死亡と関連していた。食事の影響は喫煙や高血圧よりも深刻であることが示された。
研究では、食事でもっとも影響が強いのは3つの因子であることが示された。
もっとも影響が強いのは、全粒穀物や野菜、果物の摂取が少ないこと、塩分の摂取量が多いことで、死亡の50%とDALYsの66%に影響していた。脂肪の多い牛肉や豚肉、加工肉の摂り過ぎ、糖質やトランス脂肪酸の摂り過ぎが続き、死亡の50%とDALYsの34%に影響していた。
まず死因。全世界をみると、
1)心血管障害
2)がん
3)糖尿病
という順なんだそうです。これらの死因のうち、
1)心血管障害・・・・949万7300人
2)がん・・・・・・・91万3100人
3)糖尿病・・・・・・33万8700人
4)腎臓病・・・・・・13万6600人
に食事が関連していたことが判ったそうです。他の死因、
喫煙・・・・・・・800万人
高血圧・・・・・・1040万人
喫煙や高血圧と比べても影響が大きいことが判ったそうです。
では、日本はどうでしょう。
先日日本の死因が
1)がん
2)心疾患
3)脳血管疾患
だったのが
1)がん
2)心疾患
3)老衰
と老衰で亡くなるひとが増えたという話をしました。
世界とは違った結果なのは、やはり食生活にあるのではないでしょうか。日本には欧米型とは違った食文化「和食」が根付いていることや、食生活・健康への関心が高いことや、生活習慣病や糖尿病の治療をきちんと受ける人が多いからでは、と個人的に考えています(エビデンスは特にありません)。
とはいえ、やはり気になります。では、どんな食事を摂ればいいのでしょう。記事には、
米国心臓学会(AHA)は食生活を改善し、▼野菜や果物、▼精製されていない穀類、全粒粉、▼低脂肪の牛乳や乳製品、▼皮を取り除いた鶏肉、▼魚、▼ナッツ類や大豆――といった食品を摂ることを推奨している。その一方で、▼飽和脂肪酸の多い牛肉や豚肉、加工肉は減らすことを勧めている。
再度書き出すと、
- 野菜
- 果物
- 精製されていない穀物/全粒粉
- 低脂肪牛乳/乳製品
- 皮を取り除いた鶏肉
- 魚
- ナッツ類
- ダイズ
とあります。これらの食材を偏りなく食べること=エネルギーと栄養バランスの摂れた食事=健康な身体を創る、ということになります。
ぜひ意識して積極的に食事に取り入れていきたいですね★
★ぶー!ポイント★
先程挙げた8種類の食材は、生活習慣病や糖尿病、その他病気がある人だけに有効ということではありません。健康な身体を創り、維持するための食材です。つまり私もあなたも、そして誰にとっても望ましい食材です。
ー適材適食ー
小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。