え!?ホントに!?
驚くようなニュースを見つけました。米国ケンタッキー大学医学部の発表によると「苦味を感じる遺伝子が2倍あると、野菜特に葉物はより苦く感じられ、野菜を敬遠する傾向にある」というのです。
遺伝子レベルで「野菜嫌いな人」が存在することが判明
私たちは誰もが、TAS2R38と呼ばれる味覚遺伝子のコピーを2つ持っています。TAS2R38は、舌の味覚受容体に含まれるタンパク質をコード化します。これにより、私たちは苦味を感じることができます。TAS2R38には、感度の高いPAVと低いAVIという二つの対立遺伝子が存在します。TAS2R38の変異型であるAVIのコピーを2つ持つ人は、特定の化学物質の苦味を感じません。
これに対して、AVIのコピーを1つと、PAVと呼ばれるコピーを1つ持つ人は、これらの化学物質の苦味自体は感じることができます。ですが、これらの人々はPAVのコピーを2つ持つ人々に比べれば、苦味への感受性はそれほど高くありません。
PAVのコピーを2つ持つ人々は、食べ物の苦味を非常に敏感に感じ取ります。「スーパー・テイスター」と呼ばれる彼らこそが、苦味への感受性がもっとも高い人たちです。
野菜にはビタミンやミネラルなどカラダの調子を整えてくれる栄養素を多く含まれていて、中でも食物繊維は食後の血糖値の急激な上昇を抑えてくれる働きを持っている、いわば健康作りと維持に欠かせない食材です。
それが遺伝子によって「あまりに苦くて食べられない」というのであればこれは大問題です。
考えてみれば味覚はひとそれぞれ。甘いものが好きなひと、辛いものが好きなひと、苦いものが好きなひと、色色です。
また、同じものを食べたとしても感じ方もひとそれぞれ。
感じる=脳がそう判断する、ということであれば、脳を鍛えることでクリアできるかも知れませんね。
★ぶー!ポイント★
これからの研究成果によっては食事カウンセリングの内容も根本から考え直さないといけなくなるかも知れません。注目です。
ー適材適食ー
小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。