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適材適食 -てきざいてきしょく-

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759食目「どうして血圧が高い・血糖値が高いと認知症になるの?」糖尿病と認知症の関係

「どうして血圧が高い・血糖値が高いと認知症になるの?」糖尿病と認知症の関係【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

 

血圧が高い。血糖値が高い。

生活習慣病、特に糖尿病のある人が認知症になりやすい、というのをご存知でしょうか。

 

 

認知症とは 

認知症(にんちしょう)

認知障害の一種であり、後天的な脳の器質的障害により、いったん正常に発達した知能が不可逆的に低下した状態である。認知症は犬や猫などヒト以外でも発症する。

狭義では「知能が後天的に低下した状態」の事を指すが、医学的には「知能」の他に「記憶」「見当識」を含む認知障害や「人格変化」などを伴った症候群として定義される。

これに比し、先天的に脳の器質的障害があり、運動の障害や知能発達面での障害などが現れる状態は知的障害、先天的に認知の障害がある場合は認知障害という。単に老化に伴って物覚えが悪くなるといった誰にでも起きる現象は含まず、病的に能力が低下して性格の先鋭化、強い承認欲求、理性的思考力衰退、被害妄想を招く症状をさす。

認知症 - Wikipedia

簡単に言えば、認知症とは、脳の働きが低下して起きる様様な症状のことです。主な症状として、

  • 記憶障害  (もの忘れ)
  • 見当識障害 (日時や場所が分からなくなる)
  • 実行機能障害(段取りよく行動できなくなる)

などが挙げられます。 他にも判断力や理解力の低下など様様な症状が複数現れます。このような脳の働きの低下によって起きる症状をまとめて認知症と呼び、病名ではありません。

 

 

認知症になる原因は? 

色色な病気が脳の働きの低下の原因となります。

  1. アルツハイマー病 (詳しく
  2. レビー小体型認知症(詳しく
  3. 前頭側頭型認知症 (詳しく
  4. 慢性硬膜下血腫  (詳しく
  5. 正常圧水頭症   (詳しく
  6. 脳腫瘍      (詳しく
  7. 甲状腺機能低下症 (詳しく
  8. 脳血管性認知症  (詳しく

などです。

 

甲状腺機能低下症という病名は聞き慣れないかも知れません。が、本人が気づかないだけで意外と多い病気です。全身がなんとなくだるい。やる気がでない。カラダがむくむ。もの忘れが激しい。などの症状が数ヶ月という長い期間続くようであれば弊院のような甲状腺疾患専門の医療機関に受診することをお勧めします。

meinohama.futata-cl.jp

 

 

脳血管性認知症は、脳の文字が入っているので、一見生活習慣病、糖尿病とは全く別のように思えます。しかし、実は深く関係しているのです。

健康な状態の時、全身で不要となった物質は血管を通って各臓器へ送られ処理され、吐いた息や尿や便としてカラダの外へ排出されます。

ところが、

「どうして血圧が高い・血糖値が高いと認知症になるの?」糖尿病と認知症の関係【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

肥満がある場合や、血圧が高い状態、血糖値が高い状態が長く続いていると、

「どうして血圧が高い・血糖値が高いと認知症になるの?」糖尿病と認知症の関係【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

血管が傷ついたり、血管の内側が狭くなったり、詰まったりということが起きます。この状態は血管に大きな負担となります。中でも

「どうして血圧が高い・血糖値が高いと認知症になるの?」糖尿病と認知症の関係【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

多くのエネルギーや栄養が必要な脳には、細かく細い血管がびっしりと敷き詰められています。その血管すべてに大きな負荷が掛かり続けることで慢性炎症状態となります。慢性炎症になると、血管は柔軟性がなくなるため、血流が流れにくくなります。

「どうして血圧が高い・血糖値が高いと認知症になるの?」糖尿病と認知症の関係【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

血流が流れにくくなってしまうと、脳内で不要となった物質=アミロイドβというタンパク質が溜まり続けることになります。この溜まり続けることが原因で認知症が引き起こされることが分かってきました。

  • 血圧が高い状態が続けば、細い脳内の血管に大きな圧力を掛けることになります。
  • 血糖値が高い状態が続けば、アミロイドβタンパクが血管の内側により沈着しやすくなります。

つまり、肥満や高血圧、高血糖値が原因で認知症になってしまうのです。糖尿病のある人は血糖値が高い状態なので、より注意が必要なのです。

*現在、治療中の人は主治医の指示に従ってください。

 

 

低血糖に注意

糖尿病の治療中でインスリン注射やインスリンを分泌を促す薬を使っている人は、高血糖だけでなく低血糖に注意が必要です。低血糖が頻繁に起こると認知症の原因になりやすいということも分かっています。

*現在、治療中の人は主治医の指示に従ってください。

 

 

認知症を遠ざけるには

肥満を解消し、血圧を下げ、血糖値が高い状態にならないようにすることが大切です。そのためには、

  1. しっかり睡眠をとる
  2. 適度に継続的な運動をする
  3. 塩分を控える
  4. 血糖値が高くならないようにする

などカラダの、血管の負担を減らす必要があります。

特に血糖値が高くならないようにするためには、いくつかの食べるコツがあります。

  • 主食・主菜・副菜を整える。
  • 朝昼夕3食を欠かさず食べる。
  • 食事の最初は野菜、ベジファースト。
  • 1日3食で合計350g、1食あたり120gの野菜を摂る
  • 野菜は5分以上かけて食べる。
  • 野菜の次に主菜=タンパク質を摂る。

などです。

*現在、治療中の人は主治医の指示に従ってください。

 

 

★ちゅー!ポイント★

糖尿病は、悪化すると様様な病気を引き起こす原因になります。ただし、糖尿病専門の医療機関を受診し、薬や運動、食事をしっかりやり続けることで、健康な時と何ら変わらない日日を過ごすことができます。

ひとつひとつの積み重ね。一緒にやっていきましょう。

 

ー 適 材 適 食 てきざいてきしょく

小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級

【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級)

▲YouTubeでは野菜や果物など食べものに関する情報を動画配信しています★

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*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。