2020年4月6日の西日本新聞に以下のような記事が掲載されていました。
「前どうぞ」薬局の行列、女子学生から始まった善意のリレー 割り込んだのは…
「前、どうぞ」。母子の前にいたリクルートスーツの女子学生が順番を譲った。すると、二つ前の若い女性も「前、どうぞ」。さらに、年配のご婦人も、中年のおじさんも、青年も「前、どうぞ」。小さな善意のリレーは暖かな春風のように
店内まで進んだ客は、レジ近くの箱からマスクを取って代金を払っていた。そこへいきなり入ってきた中年の男性が、マスクをつかんだ。列の女性が「割り込みは駄目です」と注意しても、男性は「マスクを取ってから並ぶんだ」と言い放って店外へ
男性は企業の管理職風。順番を譲った女子学生を面接するような立場かもしれない。大人であり、社会人の先輩なのに、心が冷える自己中心。みんなマスクで顔を覆っていても、振る舞いからマスクの下の素顔がのぞく
マスクは医療用以外、コロナ予防に過度の期待はできない。むしろ、自分の飛沫(ひまつ)を外に飛ばさず、他人にうつさない効果が大きいとか。無自覚の感染者が多いとされる若者もできるだけ着用を
九州で感染者が急増している。こんな時こそ、自己中心ではなく、苦しい立場の人に「前、どうぞ」と言いたい。知らない誰かへの思いやり、という効果も備えたマスクである。
今政府や行政が三密を避けるよう自粛を呼びかけています。それは新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防ぐため、です。新型コロナウイルスは自分自身では生きてはいけません。ヒトに感染することが唯一の生き残りの方法なのです。ヒトからヒトへ感染していくことで、生き残っていくのです。だからヒトとの接触を極力避けるということが福岡で、日本全国で、世界で行われているのです。
残念ながら目視で確認できません。高熱や咳、倦怠感などの症状が出て初めて自分が感染したことが判ります。さらに感染していてもすぐに目印となる症状が出てこないことが知られています。
うつされないようにすること。と考えるより、例え症状もなく感染していないとしても、感染していると考えうつさないように行動することが大事ではないでしょうか。うつさないようにする行動は、うつされない行動でもあるのです。
ーーーだからマスクを手に入れなきゃならない!たとえどんなことをしてでも。
集団感染は、一人から始まりますが、一人だけでは起きません。また一人だけ気をつけていても集団感染を避けることはできません。全員が「感染を防ぐ」という同じ意識を持って行動することで、最小限に食い止めることができるのではないでしょうか。
マスクは咳エチケットのためにするものだと私は考えています。エチケット=礼儀作法です。花粉や咳やクシャミなどの飛沫を防ぐ効果はありますが、新型コロナウイルスを完全に防ぐものではありません。マスクをすることは自分以外の周りへの配慮ではないでしょうか。周りへの配慮のためのマスクを自分勝手な行動で入手するのは本末転倒。
今、誰もが過敏になっています。マスクを入手したい気持も分かります。でも、何のためのマスクなのかを考えてみることも必要ではないでしょうか。マスクしかその役割ができないワケではありません。咳エチケットについて厚生労働省のサイトにアドバイスがあります。
★ちゅー!ポイント★
マスクがあってもなくても、うつさないようにすると考えて行動すれば、他の何かがあるはずです。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。