最近よく患者さんから訊ねられる飲みものがあります。
『アーモンド効果』という商品名の飲料です。
コンビニやスーパーに置いてあります。フレイバーというか種類もいくつかあって、左から、
- オリジナル
- 3種のナッツ(+鉄分)
- 薫るカカオ(+ポリフェノール)
- 香ばしコーヒー
- 砂糖不使用
の5種類。オリジナルの中はというと、
こんな感じでぱっと見ミルクたっぷりなカフェオレのような色をしています。飲んでみると、美味しいです。アーモンドの独特な香ばしさのある香りと風味、滑らかさ、そしてとてもさらっと飲めちゃいます。
数日かけて5種類全部飲んでみたのですが、ちゃんとそれぞれ味わいが違っていてそれぞれに美味しいです。なるほど!流行る理由が判ります。
患者さんからは
ーーーアーモンド効果って身体にいいんですか?
ーーー牛乳や豆乳よりも栄養があるんですか?
という質問が最近増えてきました。
そこでちょっと調べてみました。
まず『アーモンド効果』というのは商品名です、分類的にはアーモンドミルクになります。アーモンドミルクとは、アーモンドを砕いて絞ったもの。牛乳、豆乳に並び第三のミルクとして人気です。
アーモンドミルク、牛乳、豆乳を見ていきましょう。
アーモンドミルク
アーモンドミルク(英語: almond milk)
水に浸したアーモンドをミキサーなどで砕き、水を加えてガーゼなどでかすを漉した飲料である。牛乳と異なり乳糖とコレステロールを含まないので、乳糖不耐症の人も飲用可能である。
味をつけずにそのまま飲むこともできるが、メープルシロップや蜂蜜などを加えて甘みをつけて飲むことが多い。
中世にはすでにイスラム圏とキリスト教圏で知られていた。中世の台所では、牛乳はすぐに腐敗するので、常食として置かれていた。
イランでは、アーモンドミルクをベースにした、ハリーレ・バダム(アーモンド粥)というお菓子がラマダン中に伝統的に供される。
欧米ではバニラやチョコレートの風味をつけたアーモンドミルクも市販されており、豆乳と似通った扱いを受けている。動物性の食品を一切摂らないヴィーガンのための料理やキリスト教の四旬節など宗教的な理由で動物性の食品の摂取が禁じられている期間中の料理に、牛乳の代用として使用することもある。伝統的なブラン・マンジェはアーモンドミルクを使って作られる。
家庭でも簡単に作ることができるが、その際は間違ってもビター種(苦扁桃)を使ってはならない。何故なら、ビター種に含まれているアミグダリンが加水分解されると猛毒のシアン化水素を発生するからである。ビターアーモンドは日本などでは食品としての輸入が禁止されている。
牛乳
牛乳(ぎゅうにゅう、英: milk)
ウシの乳汁である。日本の#法律による定義は、成分を調整していない生乳が牛乳と定義され、脂肪分を調整したものが低脂肪牛乳などとされ、また商品に「牛乳」の名をつけることができる。牛乳成分を増減したり乳糖を分解すれば加工乳であり、乳飲料は牛乳由来成分以外を加えた栄養添加やコーヒーミルクなどである。牛乳の加工製品は乳製品であり、脱脂粉乳、バター、生クリーム、チーズ、ヨーグルト、アイスクリームなどが作られる。
豆乳
豆乳(とうにゅう)
大豆を水に浸してすりつぶし、水を加えて煮つめた汁を漉した飲料である。味は無調整であれば豆腐とほぼ同じで、大豆特有の青臭さがある。この風味を好む人も多いが、飲みづらいと感じる人もいるため、牛乳に似せて味を調えた調製豆乳や、果汁を加えたり砂糖などで甘みを加えた豆乳飲料も販売されている。なお煮詰めた汁を濾して残った繊維質のものがおからである。
アーモンドミルクは、
- 牛乳と比べて、低エネルギー、コレステロールゼロ、砂糖不使用であれば、低糖質。
- ビタミンE、食物繊維が豊富。ビタミンEは抗酸化作用があるため、酸化ストレスから体を守ってくれる働きが期待できる。
- 乳アレルギーや大豆アレルギーがある人にはアーモンドミルクオススメ。もちろんアーモンドのアレルギーの方はオススメできない。
という特徴があります。
なので、冒頭の質問、
ーーーアーモンド効果って身体にいいんですか?
ーーー牛乳や豆乳よりも栄養があるんですか?
に対して私的には、
- カルシウムを摂りたいーー→牛乳
- タンパク質を摂りたいーー→牛乳/豆乳
- コレステロールが気になる→豆乳/アーモンドミルク
- ビタミンEを摂りたいーー→アーモンドミルク
というように用途によって選んだらいいのでは?と考えます。
ーーーアーモンド効果って身体にいいんですか?
主にビタミンEなどを含んでいるので、ビタミンEを補うことができます。
ーーー牛乳や豆乳よりも栄養があるんですか?
牛乳や豆乳よりも多い栄養素もありますが、逆に牛乳や豆乳の方が多くアーモンドミルクの方が少ない栄養素もあります。
という感じ、です。
1種類の栄養素しか入っていないビタミン剤とは違い食品には本当に様々な栄養素が含まれています。ビタミンCの錠剤にはビタミンCしか入っていませんが、レモンにはビタミンCの他にカルシウムやマグネシウム、食物繊維やカリウムなど多くの栄養素が含まれています。
色々な食材から様々な栄養を摂る。
適材適食という言葉はまさにそういう意味でもあります。偏らないこと、それがバランスのよい食事、そして様々な栄養素を補っていることなのです。
ですから、アーモンドミルクだけ、牛乳だけ、豆乳だけ飲んでいればいいのではなく、バランスよく飲むこと、食べることが大切なのです。
★ちゅー!ポイント★
アーモンドミルクについてお話しましたが、ちょっとミルク、面白いかも。続きを近々お話したいと思っています。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。