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1333食目「汗で血糖値を測れるようになる?」針を刺す痛みから解放される!かも?

「汗で血糖値を測れるようになる?」針を刺す痛みから解放される!かも?【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

ーーー血糖値

血糖値(けっとうち、英語: blood sugar concentration / blood glucose level)

血液内のグルコース(ブドウ糖)の濃度である。健常なヒトの場合、空腹時血糖値はおおよそ80-100 mg/dL程度であり、食後は若干高い値を示す。
ヒトの血糖値は、血糖値を下げるインスリン、血糖値をあげるグルカゴン、アドレナリン、コルチゾール、成長ホルモンといったホルモンにより、非常に狭い範囲の正常値に保たれている。体内におけるグルコースはエネルギー源として重要である反面、高濃度のグルコースは糖化反応を引き起こし微小血管に障害を与え生体に有害であるため、インスリンなどによりその濃度(血糖)が常に一定範囲に保たれている。

血糖値 - Wikipedia

大雑把に説明すると、血液中の糖の量を血糖値と言います。ですから血糖値は見た目では分かりません。熱を測るように外部から測ることはできないので、血液を採取する必要があります。

「汗で血糖値を測れるようになる?」針を刺す痛みから解放される!かも?【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

そう、体に針を刺して血を採取して測るのです。当然痛いです。糖尿病のある人は定期的に採血をして血糖値がどうなのか調べる必要があるのです。

ところが画期的な方法で血糖値が測れるかも知れない!という発表がありました↓

 糖尿病治療のために、痛みを伴う指先穿刺による血糖測定を行っている患者は少なくない。その痛みを、汗を検体として血糖値を測定するセンサーが解消してくれるかもしれない。そのような新しい血糖測定システムの開発状況を解説した、米カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)のJoseph Wang氏らの論文が、「ACS Sensors」に4月19日掲載された。同氏は、「穿刺を必要とせず、迅速かつ簡便な測定法であり、患者のコンプライアンス改善と糖尿病管理の強化につながるもの」と期待を語っている。
 開発中のこのシステムでは、汗に含まれる糖濃度を測定し、それを個別化されたアルゴリズムを用いて血糖値に換算する。実験によると、食事の前後の血糖値を95%以上の精度で測定できたという。もちろん、これが治療に用いられるようになるには、大規模な臨床試験で有用性が確認されなければならない。
 この研究に関与していない糖尿病専門医は、慎重な姿勢を保ちつつ期待を込めて推移を見守っている。その一人、米ノースカロライナ大学チャペルヒル校糖尿病センター長のJohn Buse氏は、「公開されたデータを見ると、このシステムには希望を託せるようだ」と述べている。
 良好な血糖コントロールと生活の質(QOL)を両立させるため、指先穿刺にかわるさまざまな血糖測定法が開発中であり、汗を利用する方法もその一つだ。指先は汗腺が豊富で多くの汗を発するという特徴がある。開発中のセンサーは、プラスチック製の素材の上に、汗を吸収しやすい合成樹脂(ポリビニルアルコールハイドロゲル)を敷いた構造。そのセンサーの上に指を1分間置くと、合成樹脂に汗が蓄積され、わずかな電流が流れる。その電流から糖濃度を測定し、血糖値に換算する。
 しかし、汗に含まれる糖の濃度は血糖値よりも低く、さらに皮膚の状態によっても糖濃度が異なることがあり、結果として測定値が不正確になる。研究者らは、ボランティアの協力を得て、指先穿刺による血糖測定を繰り返し行い、その結果と汗からの推算値が最も一致するアルゴリズムを開発した。このアルゴリズムは使用者ごとに異なり、糖尿病患者が使用する場合も、月に1~2回、指先穿刺で測定した値で補正を加えることになる。
 Buse氏は、「このテクノロジーはエキサイティングだ。開発チームがこのシステムを製品化させることを願っている」と語っている。ただし、多くの問題が残されているのも事実だ。例えば、手洗い石鹸の成分、ローション、指先に付着した汚れや食べ物などが測定値に与える影響を検討する必要があり、製造コストも考えなければならない。製品化の際には、精度を保つために測定前に指を拭き取ったり、汗の蓄積を待つという手順がマニュアルに加わるかもしれない。しかしBuse氏は、「それらはやや負担になるかもしれないが、米国内の3000万人の糖尿病患者の中には、指を穿刺するよりもその方が良いと考える人は必ずいる」としている。
 米レノックス・ヒル病院のMinisha Sood氏もBuse氏と同様に「この技術は革新的で有望」とし、「アルゴリズムが正確で拡張性に富んでいれば、血糖モニタリングのゲームチェンジャーになる可能性がある」と語っている。ただ、非侵襲の血糖測定は糖尿病患者にとって非常に魅力的であるものの、「今回の発表はアイデアの実現可能性を示したものであって、製品化はおそらく何年も先のことだろう」と付け加えている。
 なお、本研究はUCSDウェアラブルセンサーセンターと韓国研究財団から資金提供を受けて実施された。(HealthDay News 2021年6月2日)

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糖尿病治療に朗報!「汗」で血糖値を測るシステムが開発中 | ヘルスデーニュース | ダイヤモンド・オンライン

なんと、血液ではなく汗で血糖値を測定できる!というのです。

「汗で血糖値を測れるようになる?」針を刺す痛みから解放される!かも?【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

汗なら、痛くないですから、これはかなり糖尿病患者さんの負担を減らすことができますね!とても期待大です!

 

★モゥー!ポイント★

あれ?↑写真の子のように流れるほど普段汗はかきませんよね。特に医療機関の中で汗だくっていうのはないですよね。文中には「汗を吸収しやすい合成樹脂」で採取すると書かれているようですが、平常な状態でも採取できるのか?それとも本当に僅かな量の汗でも十分測定できるのか?疑問は残ります。

でもテクノロジーの進歩はめざましいです。きっと痛みがなくてもしっかり正確な血糖値測定ができるようになるはずです! スマホとかスマートウォッチとかで↓

ちなみに針は刺しますがほとんど痛みを感じないような測定器もあります↓

 

ー 適 材 適 食 てきざいてきしょく

小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級

毎日更新!たべものブログ【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級)糖尿病・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

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*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。