今週のお題「好きなアイス」
2021年7月8日。昨日の夕方に講演会、一晩明けて今日と明日、お休みを取りました。せっかくなので鹿児島でリフレッシュしようと思っています。でも今回は鹿児島名物の話をしたいと思います。旅の話は別に書きます。さて。
鹿児島と言えば「白くま」です。(だって暑いから)
ということでやってきたのは、
天文館むじゃきです。
白くま誕生72周年なんですね(なんで72なんだろう)
↑前回のブログ記事が2019年11月16日なので、夏に味わう天文館むじゃきの白くまは久しぶりです。
これこれ!これが天文館むじゃきの白くまです↓
白くま(しろくま)
鹿児島県鹿児島市発祥の氷菓またはアイスクリーム類。かき氷の上に加糖練乳をかけて缶詰などの果物を盛り付け、その上に小豆餡を載せたものである。
鹿児島市が発祥の地で、市内の多くの喫茶店や飲食店で提供されている。持ち帰り用にカップに入れて販売されるほか、カップ入り氷菓やバー状のアイスミルクなどの工場製品も製造されている。名称の「白くま」は由来が諸説ある。鹿児島市では、かき氷の代表として昭和前期から親しまれ、近年は観光ガイド本やABCテレビ『探偵!ナイトスクープ』、北海道テレビ『水曜どうでしょう』、テレビ東京『元祖!でぶや』などの番組で取り上げられて全国的に知名度が高い。県外でも製造販売されており、特にセブンイレブン、ファミリーマートといった大手コンビニチェーンでも全国販売されている。
ここ鹿児島ではかき氷=白くまというぐらい白くまが一般用語化されているレベルですが、「暑いから白くま食べる?」というのは白くまを知らない人にとってはビックリしちゃうかも知れませんね。一般的にコレ↓をかき氷って言いますから。
それにしてもかき氷って水を凍らせてそれを細かく削っただけなのに、単なる氷=キューブアイスを口に入れたのとはまったく違った食感がするのってスゴくないですか?
ところで、かき氷の「かき」って何でしょう?まさか「夏季氷」ではないとは思うのですが。ということで、調べてみました。
現代では冷凍室に水を入れておくだけで氷ができます。真夏の気温35度を超えるような時でもいつでも氷を手に入れることができます。とても便利。そんな冷凍機能を持った電気冷蔵庫の試作品を国内で初めて作ったのが日立製作所、1927年。その後、1933年に現在の東芝が一般向けの電気冷蔵庫を販売したそうです。今から100年近く前から冷蔵庫ってあったんですね。そもそも電気冷蔵庫を発明したのは1911年、米国のGE社なんだそうです。
では、それ以前はどうしていたのでしょう。気温が高くなってくると氷を作ることができないから、気温の低い冬の時期に氷を作り「保存する」という方法だったようです。その保存する場所を「氷室ひむろ」と言います。
氷室(ひむろ、ひょうしつ、英語:ice house)
氷や雪を貯蔵することで冷温貯蔵庫として機能する専用施設のこと。古代より世界各地で利用されてきた蓄熱施設である。電気機器による冷蔵や冷房が普及した現代では激減したものの、節電や酒・食品の熟成、文化的な行事などを目的に、気候により氷雪が溶けて無くなってしまう高温の時季がある地域や一年を通して氷雪が存在しない地域で利用され続けている。
どうやらこの氷室というのは、氷が溶けることを利用して氷が溶けないようにしているようなのです。
ーーーん?なんのこと?
その秘密は「気化熱」なんだそうです。液体が気体に状態変化する際に周りから奪う熱のことです。氷室に入れる氷は大鋸屑おがくずで包むそうです。この大鋸屑が気温が上がることによって溶け出した水分を含んで湿ります。さらに氷が溶けだすと、この湿った大鋸屑の水分が蒸発します。と同時に「気化熱」により周りの温度を下げます。これにより氷が溶けるスピードを緩やかにすることができる、というのが天然の冷凍庫「氷室」の仕組みなんだそうです。
意外とかき氷の歴史は古いそうで、今から1000年以上も前の平安時代なんだそうです。その証拠となるのがなんとあの清少納言の随筆『枕草子』の中で、
原文)
「あてなるもの」
・・・削り氷に 甘葛あまづら入れて 新しき鋺かなまりに入れたる・・・
(けずりひに あまづらいれて あたらしきかなまりにいれたる)現代語訳)
「上品なもの」
・・・削った氷に甘いものを入れて、新しい金属製の器に入れたもの・・・
と残しているそうです。削った氷に甘いシロップってまさにかき氷ですね。そんな昔だから、たとえ氷室があったとしても、その氷は貴重。当時は身分の高い人しか食べることができなかったそうです、しかも清少納言の言う通り「削った氷」つまり氷の破片だったようですね。
ところで「かき氷」の「かき」の謎についてを調べてたはずでした。再開。そもそもという事で、かき氷についてWikipediaで調べてみると、
かき氷(かきごおり、欠き氷)
氷を細かく削るか、砕いてシロップ等をかけた氷菓。餡やコンデンスミルクをかけたものもある。氷は古くはかんななどで粒状に削ったが、現在は専用の機械を用いる。また市販品として、カップに細かく砕いた氷と各種シロップを混ぜたものも売られている(市販品では袋入りもある)。日本以外にも類似のものが各国にある。
日本では、かき氷を売っている店は氷旗(白地に赤い文字で「氷」と書かれた幟(のぼり))を掲げていることが多い。夏季に社寺の境内で催される祭礼や縁日などでは綿菓子・たこ焼き・焼きそばとともに代表的な縁日物(えんにちもの)の一つであり、夏の風物詩のひとつである。夏の季語としても扱われる。
氷を細かく割り砕いたものをもかき氷と呼ぶ。甲子園球場名物となっているかち割りなどである。
かき氷って漢字で表記すると「欠き氷」なんですね。削った≒欠けた、で清少納言説が正しい?!と思いきやすぐ下に
呼称
もっとも一般的に普及している呼び名である「かき氷」は、東京方言の「ぶっかきごおり」に由来する。他の呼称として夏氷(なつごおり)、氷水(こおりみず)など。近畿では「かちわり(ごおり)」などとも呼ばれる。
え・・・、東京の方言?
なんだか納得いかない・・・。今度は「ぶっかき」という言葉の意味を調べてみると、
ぶっ‐かき【打っ欠き】
氷を砕いて小さなかけらにしたもの。かちわり。
ぶっかきは漢字で表すと「打っ欠き」。何かで打ち付けて欠けさせるということのようです。それにしてもこの「ぶっかき」という言葉は氷にしか使わないというか、使えないみたいですね。
どうやら、欠けた氷=氷の欠片説が正しいようです。と思ったら色々な由来や説があるみたいです。またかき氷にまつわる様々なエピソードもなかなか興味深いです。
オススメのかき氷のお話↓
そんな訳で、鹿児島名物のかき氷「白くま」頂きました★
ついでに今までのかき氷記事です↓
★モゥー!ポイント★
今はかき氷器でガリガリやって手軽に楽しめるかき氷。そう言えば、実家に私が子どもの頃から使っていた手で回すタイプのかき氷器があったはず(↑この画像ではないです)。
夏と言えば祭。祭と言えばかき氷。浴衣姿とかき氷って画になりますよね。とは言え、コロナ禍では夏祭りも出来ないですよね。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。