前回からまたまた少し間が空いてしまいましたが、食物繊維の話です。
*これまでの「食物繊維」の話の一部↓
今回は「種実類」です。
参考にしたのはこちらのサイトです↓
種実類って、種なの?実なの?なんでしょう?
種実類(しゅじつるい)
かたい皮や殻に包まれた食用の果実・種子の総称。別名堅果(けんか)。種実類のうち、木の実は一般にはナッツと呼ばれる。
ということで、単なる種や実ではなく、「かたい皮や殻」に包まれた種や実のこと、なんです。
*以下の表は同じ100gでどれくらい食物繊維が含まれているか水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を合わせて食物繊維総量として比較しています。
- 100gあたりの 水溶性 +不溶性 =総量 単位(g)
- ごま(いり) 2.5 10.1 12.6
- くり(ゆで) 0.3 6.3 6.6
- ぎんなん(生) 0.3 1.5 1.8
ごま(いり)(100gあたりの食物繊維総量:12.6 g)
ゴマ(胡麻、学名:Sesamum indicum)
ゴマ科ゴマ属の一年草。アフリカ大陸に野生種のゴマ科植物が多く自生しているが、考古学の発掘調査から、紀元前3500年頃のインドが栽培ゴマの発祥地である。主に種子が食材や食用油などの油製品の材料とされ、古代から今日まで世界中で利用される植物である。
ゴマと云えばゴマ油をイメージするようにゴマの成分の50%は油分、20%がタンパク質、残り30%にビタミン、ミネラル、食物繊維が含まれているのです。ゴマの油分の内訳は
46%・・・リノール酸(不飽和脂肪酸)
38%・・・オレイン酸(不飽和脂肪酸)
15%・・・飽和脂肪酸
となっています。
くり(ゆで)(100gあたりの食物繊維総量:6.6 g)
クリ(栗、学名:Castanea crenata)
ブナ科クリ属の木の一種。クリのうち、各栽培品種の原種で山野に自生するものは、シバグリ(柴栗)またはヤマグリ(山栗)と呼ばれる、栽培品種はシバグリに比べて果実が大粒である。また、シバグリもごく一部では栽培されている。
さて、Wikipediaの説明↑を観て「あれ???」と気づいた人がいたら素晴らしいです!気づかなかったあなたに質問、「栗って英語で何ていいますか?」そう、マロンは英単語ではないのです。英語では「chestnutチェスナット」と云うそうです。で「chestnut」をググると「クルミ」とでます(栗とも訳されます)。マロンとはフランス語由来なのです。フランス語のマロン(marron)とは、
マロン(仏: marron)
フランス語で、ブナ科クリ属の木であるシャテニエ(仏: châtaignier、ヨーロッパグリ、学名Castanea sativa)の実、または、トチノキ科トチノキ属の木であるマロニエ(marronnier、セイヨウトチノキ、学名Aesculus hippocastanum)の実のことである。
通常マロンと呼ばれるのは、シャテニエの実、つまりクリである。ただし、シャテニエの実はシャテーニュ (仏: châtaigne) とも呼び、使い分けられる。概してニホングリのようにイガの中に2個から3個の小さな種子が入っているのがシャテーニュ、1つの大きな種子が入っているのがマロンと呼ばれる。マロングラッセに使われるのはマロンである。シャテーニュは皮を剥くのが大変で食べにくいため、一部はペーストやパウダーに加工されるが、そうしたシャテーニュを原料とした加工食品も「マロン何々」と呼ばれることが多い。
マロニエの実は、マロン・ダンド(仏: marron d'Inde、インドのマロン)とも呼ぶ。有毒で、食用にはならない。
なお英語で栗色を表すマルーン(maroon)はフランス語のマロン(marron)に由来する。
ということで、日本で云うクリとフランスで云うマロンは種類が違うんです。マロンという言葉で最初に思いつくのは「マロングラッセ」ですが、マロングラッセに使う実は、本来「イガの中に一つだけ入っている大きくて丸い栗のこと」なんだそうですよ。
ちなみにマロングラッセとはこんな感じ↓
一方、クリの甘露煮はこんな感じ↓
先日私が作った栗の渋皮煮はこんな感じ↓
似てるようで作り方も違います↓
ぎんなん(生)(100gあたりの食物繊維総量:1.8 g)
イチョウ(銀杏、公孫樹、鴨脚樹、学名:Ginkgo biloba)
裸子植物で落葉性の高木である。日本では街路樹や公園樹として観賞用に、また寺院や神社の境内に多く植えられ、食用、漢方、材用としても栽培される。樹木の名としてはほかにギンキョウ(銀杏)、ギンナン(銀杏)やギンナンノキと呼ばれる。ふつう「ギンナン」は後述する種子を指すことが多い。
種子(あるいはそのうち種皮の内表皮および胚珠)を銀杏(ぎんなん)というが、しばしばこれは「イチョウの“実”」と呼ばれ、食用として流通している。銀杏は、中毒を起こし得るもので死亡例も報告されており、摂取にあたっては一定の配慮を要する。
ーーーあれ?ギンナンの実って柔らかいよね?
よく道路に落ちてて凄いニオイを放っていますね、ここでは食用としているので、周りの果肉の部分ではなく、その中の硬い殻に覆われた種部分を指しています。
★モゥー!ポイント★
- ゴマ・・・・・9月〜10月
- クリ・・・・・9月
- ギンナン・・・9月〜11月
と種実類は秋が旬のものが多い印象です。前回のキノコ同様、秋には美味しくて食物繊維の多いものがたくさん出てくる季節ですね。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。