緊急事態宣言も開け、街には人が戻ってきました。仕事を終えて帰宅する途中で見かける飲食店には結構お客さんが入っているのを見かけるようになりました。
11月も終わろうとしている今、これから年末年始、お酒を飲む機会が増える時期です。私はアルコールは身体が受け付けないので飲めないのでソフトドリンクを頼んでいるのですが、最近ではノンアルコール飲料も色々な種類が揃ってきたなーって思います。
ところでノンアルコール飲料ってノンアルコールじゃない場合もあるって知ってましたか?
ノンアル飲料の定義とは
厚生労働省の「e-ヘルスネット」では、酒税法などを根拠に、ノンアル飲料について「含有アルコール量が1%未満の飲料で、通常は外観、味、香りなどが酒類に似ているものを指し、清涼飲料水は含まれない」としている。また、酒類業界の自主基準は、ノンアル飲料を「アルコール度数0.00%で、味わいが酒類に類似しており、20歳以上の者の飲用を想定・推奨しているもの」と定めている。
さらに、
ノンアルコール飲料(ノンアルコールいんりょう)
アルコール分が含まれないアルコールテイストの飲料。「ノンアルコール飲料」と言っても、アメリカでは0.5%まで、日本では1%まで、EUでは1.2%まで(イギリスは0.05%まで)のアルコール分が法的には認められている。よって甘酒なども法的には酒類に該当しない「ノンアルコール飲料」で、未成年者でも飲むことができる。しかし普通は「ノンアルコール飲料」と言うとアルコール分が0.05%以下の飲料を指し、アルコール分が0.05%以上1.00%以下の場合は「低アルコール飲料(Low-alcohol beverage)」と呼ばれる。
日本では含まれるアルコール量が1%未満であればノンアルコール飲料と表記してよい、つまりアルコールが含まれていてもノンアルコール飲料と表記してよい、ということになっているのです。
ーーークルマで来ているから、ノンアルコールで。
という会話、聞いたことがある人も多いと思います。本当にノンアルコール飲料を飲んでも、クルマを運転して大丈夫なのでしょうか。
どのくらい飲んだら飲酒運転?
飲酒運転となるのは、呼気検査をした際に、アルコール濃度が0.15mg以上あった場合です。この状態で酒気帯び運転となり、3年以下の懲役または50万円以下の罰金。さらに酔いがひどく、まっすぐ歩けないような状態の場合、酒酔い運転となり、25点減点で免許取り消しとなります。呼気中のアルコール濃度は、血中アルコール濃度の5倍になるといわれていますから、血中アルコール濃度が0.03%で約0.15mgの検査結果が出ることになります。
アルコール濃度0.15mg以上が飲酒運転の対象となることから、ノンアルコール飲料でも酒気帯び運転として検挙される可能性がある、ということになります!
ちなみに大手アルコールメーカーのインタビューもありました↓
日本の大手アルコールビールメーカーによると
現在、日本の大手飲料メーカーから発売されているノンアルコール飲料のほとんどは、アルコール分0.00%です。実際にそれぞれのホームページを見ると、
アサヒビール株式会社
Q、運転前に飲用しても大丈夫?
アルコール0.00%の炭酸飲料ですので、問題ありません。キリン株式会社
Q、ノンアルコール飲料の「零ICHI」や「パーフェクトフリー」、「ゼロハイ 氷零」を飲んで運転しても大丈夫でしょうか?
A、アルコール0.00%の炭酸飲料ですので、運転しても問題ありません。また、警察庁科学警察研究所の論文を参考に、運転シュミレータでの実験を行い、運転能力に影響がないことを確認しております。サッポロビール株式会社
Q、ノンアルコールビールテイスト飲料を飲んだあとに運転しても大丈夫ですか?
A、アルコール分0.00%なので問題ありません。サントリーホールディングス株式会社
Q、『オールフリー』を飲んで、運転しても大丈夫ですか?
A、『オールフリー』は、アルコール0.00%なので、問題ありません。どのメーカーも、運転に問題ないとしています。
つまり、アルコール0.00%と表記されているノンアルコール飲料に関しては問題ないという見解です。なぜなら日本では含まれるアルコール量が1%未満であればノンアルコール飲料と表記してよい、とされているから。ノンアルコール飲料は0.00%〜1%未満の範囲で、メーカーは0.00%を出しているのでそれなら0.15mgにも及ばないので大丈夫ということのようです。
本当に0.00%なら大丈夫なのでしょうか。
もちろん、0.00%とはいえアルコールは含まれているわけですが、その基準は0.005%未満なので、先ほどの計算式に当てはめると血中アルコール濃度を0.03%まで高めるためには、約300Lを一気に摂らなければなりませんから、あまり現実的ではないですね。
ただし、アルコール度数0.00%のノンアルコール飲料は、日本国内の大手メーカーが販売する商品だけで、商品によってはノンアルコール飲料とされていても、1%未満0.1%以上のアルコールを含んでいる場合があるので要注意です。飲みすぎると、飲酒運転となる可能性があります。
また、アルコール入りのチョコレートやお菓子などもたくさん食べると飲酒運転になる可能性があるので、お気をつけください。
0.00%と表記されたアルコール飲料でも、約300L一気に飲めば飲酒運転の対象になります。って、300Lはどうやっても飲めそうにないので、各メーカーのコメント通り、0.00%表記のアルコール飲料の場合は大丈夫なのかも知れません。
が、気になる文章を見つけました↓
「Alc. 0.00%」と明記している場合、普通は「アルコールが0.05%以下」どころか限りなく0.00%に近づくように細心の注意が払われており、どれだけ飲んでも酔うことは無いが、プラシーボ効果でお酒を飲んだ時と同じように開放的な気分になることがある。
アルコール度数は低くても、香りや味、雰囲気で「まるでアルコールを摂取した時と同じような気分になることがある」というのです。
たとえ1%未満の微量なアルコールでも大量に飲み過ぎると酔う。
ノンアルコールの空酔い(からよい)の症状
アルコール分が0.00%の完全ノンアルコール飲料を飲んで酔うことを、空酔い(からよい)といいますが、空酔いになった時の症状や主な特徴についてご紹介いたします。
- 顔が赤くなる。
- 体がぽかぽかしてくる。
- 気分が高揚する。
など、本物のアルコール飲料を飲んで酔った時と同じような症状が出ることが実際にあるそうです。この現象の原因は、ノンアルコール飲料を本物のアルコールと脳が錯覚してしまうことが原因だと言われており、プラシーボ効果の一種だそうです。アルコールを摂取したと錯覚した脳は、お酒を飲んで酔ったときの記憶を呼び起こし、体内で起こる変化を再現しようとします。ただし、本物のアルコールを摂取したわけではなく、あくまでも空酔いは脳の『錯覚』ですので、酩酊状態になることはないですし、警察の飲酒運転取り締まりの際の、呼気検査でもアルコールが検出されることはありませんので、ご安心ください。また、空酔いは誰もがたびたびなるわけではないそうですし、決して空酔いで重篤な状態になることはありません。最近は美味しいノンアルコール飲料が数多く出回っていますので、あまり神経質にならずに、ノンアルコール飲料をおたのしみください。
あまりにも再現性の高いノンアルコール飲料は、脳を錯覚させて「アルコールを摂取した時と同じように振る舞う」こともあるそうです。これは注意が必要です。
★モゥー!ポイント★
脳が間違えてしまう程の完成度のノンアルコール飲料。中にはそれなりにアルコールが含まれているものもあるので注意が必要です。アルコールは食事の時間を楽しく、美味しくしてくれます。上手につきあいたいですね。まずはそのノンアルコール飲料のアルコール成分がどれくらいなのかを確認することが大切です。
飲酒運転は絶対にダメです。絶対にです。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。