1月15日はイチゴの日。
語呂合わせで15=イチゴというのはとても判りやすいですよね。でもよく考えると、1月5日の方がイチゴっぽい感じがします。なぜ1月15日なのでしょう。
15歳に譲った?
【由来】
全国いちご消費拡大協議会が、1月15日を「いいいちご」のゴロ合わせで「いちごの日」と制定したのが始まりです。(中略)
ちなみに、同じ「いちごの日」に制定されている日として1月5日があげられますが、こちらは「苺」ではなく、「15」の意味であり、高校受験など人生の転機を迎えた15歳の若者を応援する日という意味合いがあるのだそうです。
1月5日は15=15歳ということで確かに受験も近いですからね。譲った、ということなのでしょうか。「いいいちご」なら11月15日でも良さそうな気もしないでもないです。
11月15日頃なら旬の始まり。
イチゴの旬は早い品種だと10月頃から出始め、12月のアタマにはほぼ出揃い、4月〜5月頃まで楽しめます。中でもピークは1月中旬。ということは出始めではなくイチゴの旬に合わせた設定、ということが1番しっくりきます。
ただ本来イチゴは3月〜4月、春が旬の果物なんです。私たちがイチゴを冬場に見かけるのはハウス栽培だから、なんですね。というよりもクリスマスに合わせているということなのでしょう。
イチゴのふるさとは意外な場所。
みんな大好きイチゴですが、日本にあったものではなく、海外から入って来た品種です。さて、どこがイチゴのふるさとかわかりますか?
イチゴ(苺、覆盆子、一期、英: Fragaria)は、バラ科の多年草。
一見して種子に見える一粒一粒の痩果(そうか)が付いた花托(花床ともいう)部分が食用として供される。甘みがあるため果物として位置づけられることが多いが、草本性の植物であるので野菜として扱われることもある。通常、可食部の表は赤色(アントシアンによる)だが、白色の品種もある(日本の栃木県いちご研究所が開発した「ミルキーベリー」)。狭義には、オランダイチゴ属の栽培種オランダイチゴ(学名、Fragaria ×ananassaDuchesne ex Rozier)を意味する。イチゴとして流通しているものは、ほぼ全てオランダイチゴ系である。広義にはオランダイチゴ属 (Fragaria) 全体を指す。英語のstrawberry(ストロベリー)はこの範囲である。バラ科オランダイチゴ属の半落葉性草本であり、北半球の温帯に広く分布しているほか、ハワイ諸島や(南半球の)チリ中南部にも分布している。さらに最広義には、同じバラ亜科で似た実をつける、キイチゴ属 (Rubus) やヘビイチゴ属 (Duchesnea) を含める。これらを、ノイチゴ、と総称することもある。オランダイチゴ属の二倍体の種にも、この総称に含まれているものがある。明治時代から広く日本国内各地で生産されるようになったオランダイチゴ属は、日本語では「苺」と表記される場合が多い。
なんとオランダなんですねー。
オランダ(オランダ語: Nederland 発音 [ˈneːdərlɑnt], [ˈneɪ̯dərlɑnt], 西フリジア語: Nederlân, パピアメント語: Hulanda)
西ヨーロッパに位置する立憲君主制国家。東はドイツ、南はベルギーと国境を接し、北と西は北海に面する。ベルギー、ルクセンブルクと合わせてベネルクスと呼ばれる。憲法上の首都はアムステルダム(事実上の首都はデン・ハーグ)。
カリブ海のアルバ、キュラソー、シント・マールテンと共にオランダ王国を構成している。ほか、カリブ海に海外特別自治領としてボネール島、シント・ユースタティウス島、サバ島(BES諸島)がある。
オランダと言えば、風車とかチューリップをイメージしますよね。イチゴのふるさとにピッタリな気がします。
ちなみに国内でイチゴの生産量が多いところと言えば、
農林水産省 特産果樹生産動向調査(2019年)
- 15% 栃木県・・・とちおとめ/スカイベリー
- 10% 福岡県・・・あまおう
- 8% 熊本県・・・ひのしずく
- 7% 長崎県・・・さちのか
- 6% 静岡県・・・紅ほっぺ/章姫
- 6% 愛知県・・・アイベリー/ゆめのか
- 6% 茨城県・・・いばらキッス
- 5% 佐賀県・・・さがほのか
と、実は九州はイチゴの名産地でもあるのです。なかでも福岡は2位!美味しいイチゴがいっぱいあるのが福岡なんです(佐賀も8位!)。
イチゴの栄養。
イチゴ
分量 100 g あたり
- カロリー・・・・・・・・33 kcaL
- 脂質・・・・・・・・・・0.1 g
- 飽和脂肪酸・・・・・・・0 g
- コレステロール・・・・・0 mg
- ナトリウム・・・・・・・0 mg
- カリウム・・・・・・・・170 mg
- 炭水化物・・・・・・・・9 g
水溶性食物繊維・・・・0.5 g
不溶性食物繊維・・・・0.9 g- タンパク質・・・・・・・0.9 g
- ビタミンC ・・・・・・・62 mg
- カルシウム・・・・・・・17 mg
- 鉄・・・・・・・・・・・0.3 mg
- ビタミンD・・・・・・・0 µg
- ビタミンB6・・・・・・・0 mg
- コバラミン・・・・・・・0 µg
- マグネシウム・・・・・・13 mg
イチゴはビタミンCというイメージがあると思います。ではどんな食品にビタミンCがどれくらい含まれているのでしょうか。
100g中に含まれるビタミンCの量
- 赤ピーマン・・・・・・・・170 mg
- 黄ピーマン・・・・・・・・150 mg
- ブロッコリー・・・・・・・120 mg
- キウイフルーツ(黄)・・・140 mg
- 菜の花・・・・・・・・・・110 mg
- キウイフルーツ(緑)・・・69 mg
- イチゴ・・・・・・・・・・62 mg
- ネーブル・・・・・・・・・60 mg
- レモン果汁・・・・・・・・50 mg
- キャベツ・・・・・・・・・41 mg
- ジャガイモ・・・・・・・・35 mg
- サツマイモ・・・・・・・・29 mg
このようにイチゴには多くのビタミンCが含まれています。黄色いキウイフルーツは凄いですね。赤も黄もピーマンは断トツですが、でも、100gピーマンを食べるのと、100gイチゴを食べるのでは、断然食べやすいのはイチゴ、ではないでしょうか。そういった食べやすさからもイチゴはビタミンC補給に最適とも言えますね。
ビタミンCの働き。
ビタミンCの性質と働き
ビタミンCは皮膚や細胞のコラーゲンの合成に不可欠な栄養素。コラーゲンといえば肌の健康に効果的なイメージが強いですが、皮膚だけでなく骨や血管など体のありとあらゆる場所で細胞と細胞をつなげる役割を担っています。また、ビタミンCは鉄の吸収促進や免疫力の強化、体内に侵入した異物を代謝する酵素の活性化、抗酸化作用による心疾患予防が期待できるなど、さまざまな役割を持つ栄養素です。
免疫機能の維持にもさまざまな働きで貢献!
ビタミンCは体内に侵入したウイルスや細菌と戦う白血球やリンパ球に多く含まれていることから、ビタミンCを摂取することで免疫機能が強化され、病気への抵抗力が高まります。また、白血球がウイルスや細菌と戦う際に発生する活性酸素は過剰に発生すると正常な細胞まで攻撃してしまいますが、ビタミンCの抗酸化作用が活性酸素の働きを抑制します。ビタミンCはストレスにさらされることで急速に消費されます。不安、疲労、暑さ、寒さ、睡眠不足、また風邪などの感染症にかかった時には、意識してビタミンCを摂取しましょう。また、ビタミンCはストレスに対抗するアドレナリンの生成にも不可欠なため、日ごろからストレスへの抵抗力を高めるためにも効果的です。
ビタミンは身体の調子を整えてくれる働きがあります。中でもビタミンCは抗酸化作用など、健康を保つために大切な働きをしてくれているのです。
あそこにもここにもイチゴ。
身体にいいビタミンCがたっぷり詰まったイチゴ。
ーーーそれならたくさん食べなくちゃ!
真っ赤で可愛くてハート型のイチゴは色々なスイーツでも使われます。でも、イチゴにはそれほどカロリーはないとしても、洋菓子や和菓子と一緒になると、砂糖や油をたくさん使っているので、食べ過ぎには注意です。
なんで「イチゴ」?
ところでなんでイチゴはイチゴという名前なんでしょう。
いちごは、『日本書紀』には「伊致寐姑(イチビコ)」。『新撰字鏡』には「一比古(イチビコ)」。『和名抄』で「伊知古(イチゴ)」とある。これらのことから、「イチビコ」が転じて「イチゴ」になったと考えられる。
民間語源には、1~5月に収穫されるから「いちご」といった説もある。しかし、いちごの古名「イチビコ」の「ビ」が何を意味したか、「5(ゴ)」が「コ」と呼ばれた理由など、基本的なことに一切触れておらず説得力に欠ける。
イチビコの語源は諸説あり、「い」が接頭語、「ち」は実の赤さから「血」、「びこ」は人名に用いられる「ひこ(彦)」を濁音化したもので植物の擬人化とする説。
「いちび」は「一位樫(いちいがし)」のことで、「こ」は実を意味し、いちごの実が一位樫の実と似ていることから名付けられたとする説。「いち」は程度の甚だしいことを意味する「いち(甚)」、「び」は深紅色を表す「緋」、「こ」は接尾語か実を表す「子」の意味で、「甚緋子(とても赤い実)」とする説がある。現在、一般的に「いちご」と呼ばれるものは、江戸時代の終わり頃にオランダから輸入された「オランダイチゴ」であるが、それ以前は「野いちご」を指していた。
オランダイチゴも赤い色が特徴的だが、野いちごは更に濃い赤色なので、いちびこ(いちご)の語源は「い血彦」や「甚緋子」など、実の赤さに由来する説が妥当である。漢字の「苺(莓)」は、「母」の漢字が「乳房」を表していることから「乳首のような実がなる草」と解釈するものもある。しかし、「苺」の「母」は、「どんどん子株を産み出す」ことを表したものである。
イチビコがイチゴになったんですねー。語源の説どれにも「赤い」というキーワードが入っています。やはりイチゴはその赤い色から付いた名前なのかも知れませんね。
ちなみにイチゴの赤色はアントシアニン=抗酸化作用のある天然色素でポリフェノールの一種です。
イチゴの話。
私はイチゴ大好きなので、これまでもたくさん話題にしてきました!
また、いちご狩り、行きたいです★
★がぉー!ポイント★
イチゴの日を記念してイチゴの話を集めてみました。いかがだったでしょうか、イチゴ、食べたくなってきちゃったのではないでしょうか。(私が食べたくなってきた)。
野菜も果物も旬があります。旬の時期は値段も安く、出回っているので入手しやすい上、美味しく、栄養価も高いです。ぜひ、旬のイチゴを楽しんでみてください★
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。