先日、姪浜漁港の朝市に行った時、
見つけた魚。その名もグチ。何だか変な名前だなー、何か意味あるのかなーと思っていたのですが、グチはグチでも本当に「愚痴」のグチらしいのです。調べてみたらグチと呼ぶ理由も書かれていました↓
シログチ(白愚痴、白口、英名:Silver croaker, White croaker, Silver jewfish; 学名:Pennahia argentata)
スズキ目ニベ科の海水魚。40 cm前後になる。食用。釣りの対象魚。
釣り上げられた時や産卵期に浮き袋を振動させ「グーグー」と鳴く様が、愚痴を言っているかのように聞こえるため、別名グチとも呼ばれる。その中でも体色の白みが強いため、シログチとなった。体色は銀白色で、ニベのような小黒色斑点列は体の側面に見られない。
グーグーと鳴く???
残念ながら私が出会った時はもうすっかり閑かになってしまっていたので「グーグー」を聴くことはできなかったです(もちろん新鮮中の新鮮)。
でも「グーグー」ってグチを言う人って観たことないんですけど。グチと言えば「ぶーぶー」な気がします。
それは、ま、いいとして、グチは「イシモチ」という名前でも呼ばれるそうです。
かつては、ニベ科の魚類は頭骨内にある石のような耳石(平衡石)が非常に大きく特に目立つため、イシモチと呼ばれた。同じ科に属するニベとシログチは混同されやすいが、生鮮魚介類の流通過程において「イシモチ」といった場合にはシログチを指すのが一般的である。一方で、分類上はまったく違う種類であるテンジクダイ科の魚も耳石が大きいため、和名の中に「イシモチ」(石持、石首魚、鰵)とついているものが多い。近年はスキューバダイビングやアクアリウムの趣味の普及のため、ダイバーやアクアリスト向けの図鑑などを通じて熱帯で美しい色彩を持つテンジクダイ科のイシモチの方の知名度が高くなっている。そのため、最近の魚類図鑑などではシログチの名のほうを使うことが多くなっている。
耳石=じせきって何かというと↓
耳石(じせき)
脊椎動物の内耳にある炭酸カルシウムの結晶からなる組織である。いわゆる平衡胞に含まれる平衡石であり、平衡感覚と聴覚に関与する。ヒトのものは聴砂とも呼ばれる。
魚類のものが有名で、特にイシモチの名はこれにちなむものである。その断面は木の年輪のような同心円状の輪紋構造がみられ、1日に1本が形成される。これを日輪(にちりん)と呼び、年齢推定を日単位で行うことができる。
2006年には耳石による年齢推定法により、ニホンウナギの産卵場所の特定などにも活用されている。
剥離したものの粉が三半規管に侵入することで、良性発作性頭位めまい症の一因となる。
つまり、グチという魚には大きくて立派な耳石があって、それが特徴的だから耳石持ち→イシモチとなったようです。グチにしても、イシモチにしても名前付けについて何だか不遇な気がするのは私だけでしょうか。
そんなシログチを焼いてみました↓
そして別の日には煮付けにもしてみました↓
白身なのですが、クセがなくてとっても美味しいのです★★★
美味しいのでさらに調べてみると、
シログチはクセのない白身魚で、練り製品の原料としても利用され、重要な食用魚である。
へー、練り物ねー。確かに合うかも!と思ってかまぼこ屋さんを検索してみると、
蒲鉾の原材料としてのグチ
私達がつくって販売している蒲鉾の原材料となるのは、グチという魚です。
昔から、小田原では、相模湾で獲れる沖ギスや小ムツ等を原材料として使ってきましたが、徐々に相模湾で魚が獲れなくなってきて、明治40年ぐらいからグチが使われるようになってきました。
蒲鉾の原材料として、本格的にグチが使われるようになったのは、大正時代に入ってからです。現在の日本では、一般的な蒲鉾の原材料は、タラの冷凍すり身が北米から輸入されて使われています。
高級蒲鉾の原材料としてはグチが使わることが多いです。
な、な、なんと、高級かまぼこになっていました!
★がぉー!ポイント★
グチ、本当に美味しかったです!今度練り物を見かけたら「グチ入り/イシモチ入り」かを確かめてみようと思いました。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。