蒸しパン、食べますか?
蒸しパン(むしパン)
菓子の一種。小麦粉に重曹やベーキングパウダー、砂糖などを混ぜ、捏ねてから成形し、蒸し器で蒸した膨化食品。果物などを乗せたものは、蒸しケーキとも呼ばれる。
「パン」という名前ですがどちらかと言うと「お菓子」なんですよね。ですから、子ども達も食べていますよね。ふわふわしていて食べやすいので、まだ小さな子どもでも美味しく食べられます。一気に口に入れると喉に詰まるので注意!
みんな大好き蒸しパンですが、こんな記事を見つけました。
蒸しパン食べてアルコール検知
「業界で常識」、市バス運転手を処分
乗務前に呼気から基準値以上のアルコールが検知されたとして、大阪府高槻市は、市営バスに勤務する男性運転手(49)を戒告の懲戒処分とした。10月31日付。運転手は「蒸しパンを食べて出勤した」と説明しているが、パンに含まれるアルコール成分が反応した可能性が高いという。
市交通部によると、運転手は10月23日午前9時過ぎ、営業所に車で出勤。乗務前のアルコール検査で、呼気から、市の内規で定める基準値(1リットルあたり0・07ミリグラム)を超える0・11ミリグラムのアルコールが検知された。
さらに15分かけて2回検査し、それぞれ0・11ミリグラム、0・081ミリグラムが検知された。道路交通法が定める酒気帯び運転の基準値(1リットルあたり0・15ミリグラム)は超えていなかったが、運転手の乗務は認められず、別の運転手が代行した。バスの運行に支障はなかった。
運転手は出勤する10~15分前、車で営業所近くのコンビニに寄って蒸しパンを購入して車内で食べた、と説明しているという。
市交通部によると、この蒸しパンに含まれる「酒精」という食用に使われるアルコールが、検知器に反応した可能性が高いという。市交通部ではパンのほか、栄養ドリンク、うがい薬、キムチなどの発酵食品も、検知器で反応する可能性があるとして、乗務直前に食べないよう、営業所内で貼り紙をするなどして注意喚起していたという。
運転手は勤務歴約20年のベテランで、このことも知っていた。「この日は起床が遅れて急いでいて、朝食がまだだったと思い、直前にパンを食べてしまった。業務に支障をきたして申し訳ない」と話したという。
担当者は「乗務直前にパンを食べたらいけないというのは、バス業界では常識。お客様に安心して乗っていただくことが大事で、アルコールが検知されたことは重たい。改めて周知徹底して、再発防止に努めたい」と話している。
そう!蒸しパンを食べたら呼気からアルコールが検出された!という話です。記事の中にもあった通りキーワードは酒精です。酒精とはなんでしょう?
エタノール(英: ethanol)
アルコールの一種。揮発性の無色液体で、特有の芳香を持つ。別名はエチルアルコール (ethyl alcohol)。酒を酒たらしめる化学成分であり、酒精(しゅせい)とも呼ばれる。その分子は、油になじみやすいエチル基 CH3CH2- と水になじみやすいヒドロキシ基 -OH が結合した構造を持つ。
そう!酒精=エタノール、つまりアルコールの一種なのです。お酒の精霊というところからも簡単に察することができると思います。
特に最近消毒でとても身近になったアルコールですが、では、
- 酒精
- アルコール
- エタノール
- エチルアルコール
それぞれの違いは何でしょうか?
酒精とアルコール・エタノール・エチルアルコールの違いは?
すべて同じです。
アルコールは、エチルアルコールやメチルアルコールなど、アルコール類の総称です。
ただし、単にアルコールというときは、エチルアルコールのことを指している場合がほとんどです。また、エタノールは国際化学命名法(※1)の名称でエチルアルコールが慣用名(※2)、日本語名称が酒精なのです。(※1)国際化学命名法とは
IUPAC命名法とも呼ばれ、国際機関IUPAC(International Union of Pure and Applied Chemistry):国際純正・応用化学連合が定める、化合物の体系名の命名法のこと。(※2)慣用名とは
化合物の発見・発明者が命名した名称のこと。酒精の成分はアルコールと同じ
酒精=アルコール=エタノール=エチルアルコールですから、酒精もお酒と同じです。
食品添加物としてもちいられている以上多量にはなりませんから、普通に食用、引用しているぶんには問題ありませんが、アルコールに弱い人は、とくに摂取量に気をつけたほうがいいでしょう。
ということなのです。
では何故、酒精=アルコールを蒸しパンに食品添加物として使っているのでしょうか?
酒精の用途と効果とは?
使用する食品によって用途は異なりますが一般的は殺菌のための殺菌料として使用されます。酒精は要はアルコールのことなので殺菌に使用されます。アルコール殺菌という言葉はよく聞きますよね。
また酒精には、発酵を止め、二酸化炭素(炭酸ガス)の発生を抑える効果があります。
アルコールに殺菌効果があるのは知っていると思いますが、発酵を止める働きもあります。蒸しパンは大抵個別の包装がされてますよね?密封された袋の中に蒸しパンをそのまま入れておくと発酵が進んで二酸化炭素が発生します。すると袋がパンパンになってしまうのです。放置すると破裂する危険もあります。それを防ぐために酒精を入れて発酵を止めている、ということのようです。
ーーーえ???アルコールが入ってるのは心配!
という人もいると思います。そんな時はパッケージをよく観てみましょう。
酒精に表示義務はあるの?
酒精には表示義務があります。
そのまま「酒精」と表示される場合もあれば、「アルコール」「エタノール」と記載されることもあります。
なので、法律できちんと表示しなければなりませんのでちゃんと観れば問題ありません。*ちなみに全ての蒸しパンが酒精を入れているとは限りません。
★がぉー!ポイント★
私もクルマをたまに運転します。そしてアルコールは体質的に苦手なので注意しようと思いました。
酒気帯び運転はダメ!絶対!!!
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。