今週のお題「手づくり」
お弁当と言えば、定番なのが日の丸弁当。
日の丸弁当(ひのまるべんとう)
日本の弁当の一つ。弁当箱に詰めた飯の中央に副食として梅干し1個だけを乗せたもので、日本の国旗(日の丸)のデザインに似ていることが名の由来である。特に戦時中、興亜奉公日(毎月1日)の食事に奨励されたことで知られており、戦時中の代表的な食べ物の一つとも考えられている。
まさに日本の国旗、日の丸にそっくりなお弁当。定番ですよね。そんな日の丸弁当が変わり果てた姿になったことがtwitterで話題になっています↓
塩分過多間違いなし……! 夫婦げんかの怒りがこもった“逆日の丸弁当”が見ているだけで酸っぱい
夫婦げんかの後、妻から怒りのこもった弁当を渡された人のツイートが反響を呼んでいます。
投稿者は、ピアノと歌の講師をしているSUKESAN(@sukesankoba)さん。ツイートには、3900件以上の「いいね」が集まっています。夫婦喧嘩#弁当 #結婚 #夫婦喧嘩 pic.twitter.com/Ws1Cszu3NF
— SUKESAN(すけさん) (@sukesankoba) 2023年1月16日
弁当箱の中に入っているのは、大量の梅干し。そしてその中央には申し訳程度に盛られた白米が。日の丸弁当のご飯と梅干しの比率が反転した、言わば“逆日の丸弁当”です。怒りの中にも茶目っ気を感じる発想ですが、いくらなんでも酸っぱすぎるって!
ちなみに弁当箱として使われているのは、1980年代に放送されていたテレビアニメ「魔法のアイドル パステルユーミ」のアルミケース。年代物のレアな弁当箱が、梅干しの酸性成分で危険にさらされている……!
写真を見ただけですっぱさが伝わってくる“逆日の丸弁当”ですが、投稿者はなんとこれを完食したとのこと。これが夫婦げんかを乗り越えるための試練なのか……。塩分過多間違いなし……! 夫婦げんかの怒りがこもった“逆日の丸弁当”が見ているだけで酸っぱい(1/2 ページ) - ねとらぼ
こ、これは!!!
白いご飯を敷き詰めた上に赤い梅干しが1個乗っかっているのではなく、赤い梅干しを敷き詰めた上に気持程度の白いご飯が載っかっている・・・。
コレって黒田長政の紋のひとつなんだそうです↓
赤地に白丸。日章旗の逆バージョンのようなこれ。
— 黒田長政 (@tikuzennnokami) 2017年4月29日
実は黒田家を表す紋の一つなんじゃ。
関ヶ原合戦屏風をよく見ると、この紋が見てとれるぞ! pic.twitter.com/4bLtZknvTk
黒田 長政(くろだ ながまさ)
安土桃山時代から江戸時代前期にかけての武将・大名。筑前国福岡藩初代藩主。
戦国武将・黒田孝高(官兵衛・如水)の嫡男。九州平定、文禄・慶長の役で活躍した。特に関ヶ原の戦いでは東軍につき大きな戦功を挙げたことから、徳川家康より筑前国名島に52万3千余石の封を受け、福岡藩を立藩し初代藩主となった。長政も父の孝高と同じくキリシタン大名であったが、棄教した。
福岡藩の初代藩主です。
それはさておき。少し管理栄養士的な話を。↑記事にも「塩分過多」ってありますが、
日の丸弁当の栄養
栄養学の観点から見ると、米と梅干しだけという構成はタンパク質やビタミンを欠いており、一見するとカロリーも不足しているが、この米と梅干しは様々な面で有用であると考えられている。
まず酸性食品とアルカリ性食品の考えにおいては、米は酸性食品に分類されており、梅干しは体内に入るとアルカリ性に変わることから、米の酸と梅干しのアルカリにより、体内で酸とアルカリのバランスを保つことのできるとの意見がある。また、梅干しのアルカリが米の酸性を中和することで、米のカロリーのほとんどを吸収させる役割を果たすとして、食べてすぐにエネルギーに変わる、労働のための理想的な食事との評価もある。
また梅干しの酸味成分は、ウメの実に豊富に含まれているクエン酸によるものだが、食べ物のカロリーがエネルギーとして消費される際にクエン酸が必須であるとして、米が無駄なくエネルギーとして消費されるとの分析もある。
このほか、梅干しが強力な殺菌効果や解毒効果を持つことから、飯の腐敗や食中毒の防止にも繋がる合理的な食事だともいい、疲労回復の効果を持つことからも労働食にふさわしいともいわれる。こうした梅干しの効果から、海で漂流しても日の丸弁当の梅干しの種を捨てなければ飢えや渇きを凌げるとの意味で、「梅干しの種を捨てるな時化になる」ということわざもある。
もっとも殺菌・解毒効果については、普通の日の丸弁当では梅干しの周囲の飯にしかそうした効果が得られないことから、梅干しを細かくちぎって飯全体に混ぜ込むべきとも意見されている。
という風に真面目に科学すると日の丸弁当って理に適ってる、そうです。で、梅干しですが、
梅干し(うめぼし)
ウメの実の塩漬けを干した食品。ウメの果実を漬けたものを梅漬けといい、梅干しは梅漬けを干したものである。日本では古くからつくられ、おにぎりや弁当に使われる食品である。非常に酸味が強く、酸っぱい食品の代名詞のように扱われる。梅干しのこの酸味は主に、梅自体に含まれるクエン酸に由来する。
そもそもウメを塩漬けにしたものなので、塩分が高くなります。塩分を控えようとすると、保存が利かない。ジレンマな食べものです。私も自分で梅干しを漬けてたりします↓
★ぴょん!ポイント★
ま、今回は夫婦げんかが原因ということなので。原因の解決も大切ですが減塩も大事。塩分を摂り過ぎないように注意しましょう。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。