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適材適食 -てきざいてきしょく-

あなたに合った食べものを、あなたに合った食べ方で。

2006食目「福岡市民の食生活その4【食生活】」市民の食育に関するアンケート報告書(令和3年2021年5月)福岡市発表をよく見てみるシリーズ

今週のお題「盛り」

「福岡市民の食生活その4【食生活】」市民の食育に関するアンケート報告書(令和3年2021年5月)福岡市発表をよく見てみるシリーズ【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

先日「プラスワンベジタブル」という福岡市の取り組みを紹介しました↓

その中で福岡市が市民に向けて行った食に関するアンケート調査の結果を見つけました。その内容が大変興味深かったので、今回からシリーズで紹介しようと思っています。

市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)

↑こちらのアンケート結果を元に

  1. 食育
  2. 朝食
  3. 食べ方
  4. 食生活 ←今ココ
  5. 郷土料理
  6. 食品ロス
  7. 食の安全性
  8. 食品の入手
  9. 食関連

の9つのシリーズでお話していきたいと思います。

↑前回までは項目をクリックすると表示されます。

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4【食生活】

「福岡市民の食生活その4【食生活】」市民の食育に関するアンケート報告書(令和3年2021年5月)福岡市発表をよく見てみるシリーズ【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

(5)食生活への評価
問7 あなたは、ご自身の現在の食生活についてどのように思いますか。
食生活への評価について、「良い」の割合(45.4%)が最も高く、次いで「少し問題がある」(40.0%)、「大変良い」(6.6%)、「問題が多い」(6.2%)の順となっており、『良い』(「大変良い」+「良い」)は52.0%、『問題がある』(少し問題がある」+「問題が多い」)は46.2%となっている。前回の調査結果と比較すると、『良い』の方が『問題がある』よりもわずかに上回っている傾向は前回と同様となっている。

【年齢別】年齢別にみると、10代及び60代、70代以上では『良い』の割合が『問題がある』を上回っている。20代は『良い』(38.3%)と『問題がある』(60.2%)の差が大きい。

【家族構成別】家族構成別にみると、単身の『問題がある』(61.2%)は6割を超え、一方で夫婦のみは『良い』(60.8%)が6割を超えている。

【食育への関心度別】食育への関心度別にみると、『良い』の割合は、関心がある人は55.0%、関心がない人は39.1%と、15.9ptの開きがみられる。また、関心がない人は『問題がある』(60.1%)の方が『良い』(39.1%)よりも上回っている。

【朝食の摂取状況別】朝食の摂取状況別にみると、ほとんど毎日食べている人のみ『良い』の割合が高く、他はいずれも『問題がある』の方が高くなっている。

市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)

全体的に自身の食生活について『良い』と『悪い』が半々だということ。そして朝食を摂っている人は概ね『良い』と応えているという点。そして仕事や家事などいわゆる現役の人たちは『悪い』と反応していることから、何となく今の時代を反映しているような気がします。

まずは毎朝朝食を摂ることから始める、というのは大切かも知れません。

「福岡市民の食生活その4【食生活】」市民の食育に関するアンケート報告書(令和3年2021年5月)福岡市発表をよく見てみるシリーズ【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

(6)主食・主菜・副菜がそろった食事の摂取状況
問8 主食・主菜・副菜を3つそろえて食べることが1日に2回以上あるのは、週に何日ありますか。
主食・主菜・副菜がそろった食事の摂取状況について、「ほぼ毎日」の割合(43.1%)が最も高く、次いで「週に2~3日」(21.4%)、「週に4~5日」(20.9%)、「ほとんどない」(12.4%)の順となっている。前回の調査結果と比較すると、いずれも前回とほぼ同程度で、大きな変化はみられない。

【年齢別】年齢別にみると、10代を除き、年齢が高いほど「ほぼ毎日」の割合も高い傾向にあり、最も高い70代以上(60.8%)では6割を超えている。

【性・年齢別】性・年齢別にみると、「ほぼ毎日」の割合は、30代と40代では男性の方が女性よりもやや高いが、50代以上では女性の方が男性よりも10pt以上高くなっている。

【家族構成別】家族構成別にみると、「ほとんどない」の割合は、単身(22.4%)や親子2世代(子と同居)(17.6%)で他よりも高い割合となっている。

【食育への関心度別】食育への関心度別にみると、「ほとんどない」の割合は、関心がない人は25.4%と、関心がある人(9.9%)よりも15.5ptも高くなっている。

【朝食の摂取状況別】朝食の摂取状況別にみると、朝食の摂取頻度が少ない人ほど「ほとんどない」の割合は高く、ほとんど食べない人は33.3%となっている。

市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)

この設問はちょっとハードルを低くしている気がします。主食・主菜・副菜は栄養バランスを整えるためには必要!ですが、設問の時点で逆にそれがなかなか難しいことをだと伝わってきます。

ですが、それでもほぼ毎日と答えた人が43%もいることから、少しほっとしています。

「福岡市民の食生活その4【食生活】」市民の食育に関するアンケート報告書(令和3年2021年5月)福岡市発表をよく見てみるシリーズ【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

(7)主食・主菜・副菜をそろえて食べることができない理由
問8-2 《問8で「2」「3」「4」と回答した方におたずねします。》 主食・主菜・副菜をそろえて食べることができない理由は何ですか。
主食・主菜・副菜をそろえて食べることができない理由について、「手間が煩わしいから」の割合(52.5%)が最も高く、次いで「時間がないから」(39.4%)、「量が多くなるから」(21.7%)、「食費の余裕がないから」(17.6%)、「外食が多いから」(11.0%)などの順となっている。前回の調査結果と比較すると、「手間が煩わしいから」の割合が最も高いのは前回と同様であるが、前回(43.3%)よりも9.2pt高くなっている。また、「時間がないから」は前回(35.2%)よりも4.2pt高くなっている。一方、「外食が多いから」は前回(16.9%)よりも5.9pt低くなっている。

【性別】性別にみると、男性は「外食が多いから」(19.5%)や「そろえる必要性を感じないから」(12.8%)の割合が女性よりも高くなっている。

【年齢別】年齢別にみると、10代を除き、年齢が高いほど「量が多くなるから」の割合も高い傾向にある。「食費の余裕がないから」は20代(31.6%)、「そろえる必要性を感じないから」は60代(15.1%)や70代以上(11.1%)で他の年代よりも高い割合となっている。

【性・年齢別】性・年齢別にみると、「時間がないから」は、40代男性(51.4%)や30代女性(69.2%)、「食費の余裕がないから」は20代男性(41.2%)、「そろえる必要性を感じないから」は60代男性(21.2%)や70代以上男性(18.5%)で高い割合となっている。

【家族構成別】家族構成別にみると、単身は「手間が煩わしいから」(64.4%)や「食費の余裕がないから」(28.8%)、「外食が多いから」(15.1%)の割合が、他よりも高い割合となっている。

市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)

主食・主菜・副菜を揃えられない理由の共通的は「手間」と「時間」ですね。確かに欠食の理由のほとんどがこの2点です。そして解決の出来る障壁です。例えば、

・前日の夕食の残りを朝に出す

・時間のある時に作り置きをする

・レンチンでできるものを用意する

などなどいくらでも方法は出てきます。が、正直「朝から調理が面倒」という人は、どんなに簡単で便利で時間がかからなかったとしても、無理なのかも知れません。なぜなら強制できるものではないからです。ただ「面倒」だとして諦めるのは朝食を食べることではなくて「健康な身体」だとしたら、どうでしょう。

「福岡市民の食生活その4【食生活】」市民の食育に関するアンケート報告書(令和3年2021年5月)福岡市発表をよく見てみるシリーズ【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

5.食に関わる習慣について
(1)生活習慣病予防・改善等の実践状況
問9 あなたはふだん生活習慣病予防や改善のために、①~⑤のことについてどの程度実践していますか。
生活習慣病予防や改善のために実践していることについて、「いつもしている」の割合が最も高いのは⑤野菜をたくさん食べるようにしている(41.2%)であり、『している』(「いつもしている」+「時々している」)も81.0%で最も高くなっている。以下、『している』の割合は、①食べ過ぎないようにしている(72.8%)、②塩分を取りすぎないようにしている(64.2%)、④甘いものを取りすぎないようにしている(62.8%)、③脂肪分の量と質を調整している(62.2%)の順となっている。
前回の調査結果と比較すると、いずれも前回とほぼ同程度で、大きな変化はみられない。

【性別】性別にみると、『している』の割合は、すべての項目で女性の方が男性よりも高くなっている。男女差が最も大きいのは③脂肪分の量と質を調整している(男性52.9%、女性68.1%、15.2pt差)で、最も差が小さいのは④甘いものを取りすぎないようにしている(男性59.9%、女性64.7%、4.8pt差)となっている。

【年齢別】年齢別にみると、すべての項目で年齢が高いほど『している』の割合も高い傾向にあるが、⑤野菜をたくさん食べるようにしているでは、40代(83.3%)や50代(84.3%)においても8割を超える高い割合となっている。

【食育への関心度別】食育への関心度別にみると、すべての項目で関心がある人の方が『している』の割合が高い。
市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)

生活習慣病に関する質問ですね。

①食べ過ぎないように

②塩分を摂り過ぎないように

③脂肪分の調整

④甘い物を摂り過ぎないように

⑤野菜をたくさん食べるように

これら5項目について23%〜40%の人が『いつもしている』と答えています。『時々している』も含めると60%〜80%の人が5つの項目を意識しているということが判ります。確かにこの5項目は生活習慣病を予防する上で意識したいものです。食から始まる健康についての意識の高さを感じます。

「福岡市民の食生活その4【食生活】」市民の食育に関するアンケート報告書(令和3年2021年5月)福岡市発表をよく見てみるシリーズ【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

(2)食生活の改善や食育推進のために飲食店や職場・学校の食堂、市販の惣菜やお弁当などに望むこと
問10 食生活の改善や食育推進のため、あなたは、飲食店や職場・学校の食堂、市販のお弁当などに、どのようなことを望みますか。
食生活の改善や食育推進のために飲食店や職場・学校の食堂、市販の惣菜やお弁当などに望むことについて、「1食で主食・主菜・副菜がそろうバランスのよいメニューがある」の割合(70.6%)が最も高く、次いで「野菜がたくさん食べられる」(45.2%)、「塩分控えめのメニューがある」(29.8%)などの順となっている。

【性別】性別にみると、全体的に男女差は大きくないが、「ごはんなどの主食の量を減らすことができる」では女性の方が、「朝ごはんが食べられる」では男性の方が高い割合となっている。

【年齢別】年齢別にみると、「野菜がたくさん食べられる」は20~50代で5割を超える高い割合となっている。また、20代は「朝ごはんが食べられる」(23.3%)や「低栄養予防を目的としたメニューがある」(12.8%)で他よりも高い割合となっている。

【職業別】職業別にみると、学生は「朝ごはんが食べられる」(25.0%)や「低栄養予防を目的としたメニューがある」(15.0%)が他の職業よりも高い割合となっている。
市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)

この設問はとても面白いと思いました。「購入層からの要望」ということで、結果の上位3つを見てみると、

  • 70.6%・・・1食で主食・主菜・副菜がそろうバランスのよいメニューがある
  • 45.2%・・・野菜がたくさん食べられる
  • 29.8%・・・塩分控えめのメニューがある

でした。

『1食で・・・』というのはかなり切実な感じがします。栄養バランスを整えるということはそれだけ食材や調理に手間暇がかかります。それを全て整えてもらえたら、というのはとってもよく判ります。

『野菜・・・』『塩分・・・』というのもみなさんよく知っている証拠、意識が高いと感じました。

「福岡市民の食生活その4【食生活】」市民の食育に関するアンケート報告書(令和3年2021年5月)福岡市発表をよく見てみるシリーズ【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

(3)一日の全ての食事を一人で食べることがあるか
問11 あなたは、一日の全ての食事を一人で食べることがありますか。
一日の全ての食事を一人で食べることがあるかについて、「ほとんどない」の割合(60.5%)が最も高く、次いで「ほとんど毎日」(18.7%)、「週に2~3日ある」(8.4%)、「週に1日程度ある」(6.1%)、「週に4~5日ある」(5.5%)の順となっている。前回の調査結果と比較すると、「ほとんどない」が6割を占めているのは前回と同様であるが、「ほとんど毎日」の割合が前回(14.8%)よりも3.9pt高くなっている。

【年齢別】年齢別にみると、「ほとんどない」の割合は40代(72.1%)で最も高く、一方「ほとんど毎日」は70代以上(27.6%)や20代(26.3%)で他よりも高い割合となっている。

【性・年齢別】性・年齢別にみると、「ほとんどない」の割合は、70代以上のみ男性の方が女性よりも高くなっている。「ほとんど毎日」は、男性は20代(35.6%)、女性は70代以上(33.5%)で他よりも高い割合となっている。

【家族構成別】家族構成別にみると、単身の「ほとんど毎日」は67.0%で、3分の2を占めている。

【朝食の摂取状況別】朝食の摂取状況別にみると、ほとんど毎日食べる人は「ほとんどない」の割合(65.3%)が高い。
市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)

意外と一人で食べている人が少ないんだなと思いました。

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★ぴょん!ポイント★

福岡・博多の食の名物4

「福岡市民の食生活その4【食生活】」市民の食育に関するアンケート報告書(令和3年2021年5月)福岡市発表をよく見てみるシリーズ【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

かしわめし弁当(かしわめしべんとう)

鶏の炊き込みご飯・かしわめしを主とした弁当・駅弁の総称。九州・山口の郷土料理である鶏(かしわ)料理の流れをくむもので、郷土料理がもとになっているため、複数の業者が類似の駅弁を発売しているほか、コンビニエンスストアでも売られている。
概要
スタイルはどれも類似しており、鶏の出汁で炊き込んだ米飯の上に甘辛く煮た鶏肉・錦糸卵・海苔を斜めの線を描くように載せている。鶏肉については、北部九州と中・南九州で大きく姿が異なり、福岡や佐賀など北部九州では細かく刻まれているのに対し、大分以南の中・南九州では比較的大きめのまま乗せているところが多い。また、山口や島根では、鶏肉はそぼろになっている。
複数のグレードが用意されている場合があり、グレードによっておかずが異なるが、基本的な構成はおおむね同じである。また、かしわめしをご飯として幕の内系に発展させたものなどを見出すこともできる。
東筑軒(折尾駅他)、中央軒(鳥栖駅)、北九州駅弁当(小倉駅他)では、かしわめしの具(鶏肉)を駅うどんに載せた「かしわうどん」を販売している。該当企業が経営するうどん・そば店では通常のうどん・そばにかしわ肉(かしわめしの具)が載る。

かしわめし弁当 - Wikipedia

かしわめしと私。

食べられなくはありませんがあまり得意ではないです。が、色々なお店でかしわ飯は見かけますし、出てきます。うどん屋、ラーメン屋などに行けばサイドメニューとしてあったりします。でもかしわ飯と言えばやっぱりコレですね↓

ー 適 材 適 食 てきざいてきしょく

小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級

【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

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*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。