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適材適食 -てきざいてきしょく-

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2009食目「福岡市民の食生活その7【食の安全性】」市民の食育に関するアンケート報告書(令和3年2021年5月)福岡市発表をよく見てみるシリーズ

今週のお題「盛り」

「福岡市民の食生活その7【食の安全性】」市民の食育に関するアンケート報告書(令和3年2021年5月)福岡市発表をよく見てみるシリーズ【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

先日「プラスワンベジタブル」という福岡市の取り組みを紹介しました↓

その中で福岡市が市民に向けて行った食に関するアンケート調査の結果を見つけました。その内容が大変興味深かったので、今回からシリーズで紹介しようと思っています。

市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)

↑こちらのアンケート結果を元に

  1. 食育
  2. 朝食
  3. 食べ方
  4. 食生活
  5. 郷土料理
  6. 食品ロス
  7. 食の安全性 ←今ココ
  8. 食品の入手
  9. 食関連

の9つのシリーズでお話していきたいと思います。

↑前回までは項目をクリックすると表示されます。

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7【食の安全性】

「福岡市民の食生活その7【食の安全性】」市民の食育に関するアンケート報告書(令和3年2021年5月)福岡市発表をよく見てみるシリーズ【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神(1)安全な食生活を送るための取り組みの実践状況
問15 安全な食生活を送るためのポイントとして、以下の項目をどの程度実践していますか。

安全な食生活を送るためのポイントについて、「いつも実践している」の割合は⑥生の状態や加熱が不十分な状態で肉を食べないこと(86.2%)が最も高く、次いで①食品を買う時や食べるときに「消費期限」など容器包装に記載されている表示を確認すること(77.9%)、⑦食事の前にしっかりと手を洗うこと(71.6%)などの順となっており、『実践している』(「いつも実践している」+「時々実践している」)の割合も上位は同じ順番となっている。『実践している』はすべての項目で8割を超えている。前回の調査結果と比較すると、「いつも実践している」の割合は、①食品を買う時や食べるときに「消費期限」など容器包装に記載されている表示を確認すること(77.9%)は前回(78.1%)とほぼ同程度で、この他の項目はいずれも前回を上回っている。

市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)

安心して食べられるもの。健康にも関わる食の安全性についてのアンケート結果です。

①食品を買うときや食べるときに容器包装記載表示を確認すること

【性別】性別にみると、『実践している』の割合は男性91.0%、女性95.4%で、ともに9割を超えている。

【性・年齢別】性・年齢別にみると、女性では「いつも実践している」の割合は40代以上の年代では8割を超えているが、男性の60代・70代以上が6割台前半でやや低い。

【食育への関心度別】食育への関心度別にみると、関心がある人の『実践している』は95.4%で非常に高い割合となっている。

市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)

ほぼみなさん食品の表示に必ず目を通しているようです。

②食品に表示されている「保存方法」や「使用方法」を守ること

【性別】性別にみると、『実践している』の割合は男性83.2%、女性90.6%と、女性の方が上回っている。

【性・年齢別】性・年齢別にみると、『実践している』の割合は、女性はすべての年代で8割を超えているが、男性は70代以上で74.2%とやや低い。

【食育への関心度別】食育への関心度別にみると、『実践している』の割合は関心がある人は90.8%、関心がない人は82.2%となっている。

市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)

保存や使用方法も同様。

③生肉や生魚を扱った包丁などの器具は専用のものを使うかよく洗うこと

【性別】性別にみると、『実践している』の割合は男性78.3%、女性92.0%と、女性の方が上回っている。

【性・年齢別】性・年齢別にみると、「いつも実践している」は男性では20代(64.4%)や30代(63.2%)、女性では50代(84.7%)や40代(82.2%)で特に高い割合となっている。『実践している』は、女性はすべての年代で90%前後の高い割合だが、男性は60代(72.9%)や70代以上(73.5%)でやや低くなっている。

【食育への関心度別】食育への関心度別にみると、『実践している』の割合は、関心がある人は91.0%、関心がない人は75.4%となっているが、関心がない人の『実践していない』(22.1%)は2割を超えている。

市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)

生肉・生魚には寄生虫や病原体が存在している可能性があります。もちろん加熱や洗浄などで除去することができることも多いのですが、包丁などの器具をそのまま使い続けるのは危険ですので、必ず洗いましょう。手間ではなく安全性を高めるためです。

④生肉、生魚、卵をさわった後は、しっかり手を洗うこと

【性別】性別にみると、『実践している』の割合は男性81.9%、女性93.8%と、女性の方が上回っている。

【性・年齢別】性・年齢別にみると、女性はすべての年代で「いつも実践している」が7割を超えている。一方、男性は60代と70代以上の『実践している』が7割台で、他の年代よりもやや低い。特に60代の「いつも実践している」は43.2%で、唯一5割を下回っている。

【食育への関心度別】食育への関心度別にみると、『実践している』の割合は、関心がある人は92.4%、関心がない人は81.2%となっている。

市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)

人の手は最高の調理器具です。なので手洗いは重要です。

⑤料理は、長時間、室内で放置しないこと

【性別】性別にみると、『実践している』の割合は男性86.6%、女性93.1%と、女性の方が上回っている。

【性・年齢別】性・年齢別にみると、男女ともすべての年代で『実践している』が8割を超え、特に女性は20代(86.2%)を除くすべての年代で9割を超えている。

【食育への関心度別】食育への関心度別にみると、『実践している』の割合は、関心がある人は92.9%、関心がない人は83.7%となっている。

市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)

加熱や洗浄をしたとしても、調理後放置し続けることで食べものは痛んでしまいます。冷凍・冷蔵など適切な保存方法を行うようにしましょう。ラップをかければ大丈夫!なんて安心するのは危険です。

⑥生の状態や加熱が不十分な状態で肉を食べないこと

【性別】性別にみると、『実践している』の割合は男性91.0%、女性97.1%で、ともに9割を超えている。

【性・年齢別】性・年齢別にみると、女性の「いつも実践している」は、30代(87.1%)と60代(89.7%)を除くすべての年代で9割以上の高い割合を占めている。一方、男性の「いつも実践している」は、50代の80.4%が最高で、総じて女性よりも低い割合となっている。

【食育への関心度別】食育への関心度別にみると、『実践している』の割合は、関心がある人は96.3%、関心がない人は90.9%で、ともに9割を超えている。

市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)

これは意識が高かったですね。生で食べると美味しいものもあります。が、危険もあることはアタマの中にしっかりと入れておきましょう。

⑦食事の前に、しっかりと手を洗うこと

【性別】性別にみると、『実践している』の割合は男性87.1%、女性93.3%と、女性の方が上回っている。

【性・年齢別】性・年齢別にみると、女性の『実践している』はすべての年代で9割を超えており、特に50代は「いつも実践している」が80.9%と高い割合となっている。一方男性は50代で『実践している』が94.8%で、30代(91.0%)とともに9割を超えている。

【食育への関心度別】食育への関心度別にみると、『実践している』の割合は、関心がある人は93.8%、関心がない人は83.0%となっている。

市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)

コロナ禍での生活を続けてきたおかげで、手洗い・消毒の意識はとても高くなったのかなと個人的には思っています。が、外から帰ってきた時だけではなく、食事の前も同様。食事をすることは口から身体の中に入れることですから、しっかり意識しておく必要があります。

 

食の安全性とは、製造工程や購入前の商品のことだけではありません。実際に口に入れるところまでしっかりと安全性が保たれていることが重要です。健康を守る為には欠かすことができません。

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★ぴょん!ポイント★

福岡・博多の食の名物7

「福岡市民の食生活その7【食の安全性】」市民の食育に関するアンケート報告書(令和3年2021年5月)福岡市発表をよく見てみるシリーズ【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

真サバが使われる「ごまさば」という福岡の郷土料理

料理の「ごまさば」は福岡の郷土料理として有名です。新鮮な真サバの刺し身に、たっぷりのごまとたっぷりのねぎをかけて食します。脂ののったサバに特製ゴマダレとネギの風味が絡み合って最高です。お酒のアテとしても良いですし、ご飯のおかずとしても素晴らしいです。そして、九州といえば焼酎です。芋焼酎を好まれる方が多いですね。クセの強い個性豊かな芋焼酎に負けない味わいがあります。一般の人が「ごまさば」と聞いた時に、混乱する理由。それは、「ごまさば」という料理に「真サバ」が用いられるためかと思います。名前が「ごまさば」なのに、「ゴマサバ」を用いずに「真サバ」を用いています。なので、混乱するのです。「魚ですか?料理ですか?」って。

ゴマサバって何?料理の「ごまさば」と魚の「ゴマサバ」 - 牛深水産株式会社

「福岡市民の食生活その7【食の安全性】」市民の食育に関するアンケート報告書(令和3年2021年5月)福岡市発表をよく見てみるシリーズ【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

ゴマサバ(胡麻鯖、学名:Scomber australasicus)

スズキ目サバ科に分類される魚の1種。太平洋の熱帯・亜熱帯海域に分布する海水魚で、沖合の水深50m程度までの表層で大群を作り遊泳する。日本では食用魚として重要で、近縁のマサバ、グルクマ等と共に「サバ」と総称される。地方名としてマルサバ(各地)、ホシグロ(新潟)、ゴマ(千葉)、コモンサバ(島根)、ドンサバ(福岡)などがある。

ゴマサバ - Wikipedia

ごまさばと私。

福岡で「ごまさば」と言うと料理を指すことが多いです。ゴマサバと呼ばれる魚がいますが、料理のごまさばはマサバを使うことが多いです。混乱しますねー。料理のゴマサバはとても美味しいです★もちろん、新鮮なサバでないと食べることはできないので、料理のごまさばはより美味しいのです。

ー 適 材 適 食 てきざいてきしょく

小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級

【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

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*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。