今週のお題「冷たい食べ物」

2024年7月5日金曜日、矢部大介先生をお迎えして講演会「ダイアベティス(糖尿病)フォーラム西部」が行われました。

講演はウェブ配信でしたが、特別にご配慮頂き、二田哲博クリニックのドクターの席をご用意頂きました。その中に私も仲間入りさせて頂きました!

手前左より、
- 寺脇 悠一(二田哲博クリニック 福岡・姪浜 副院長)
- 私
- 二田 哲博(二田哲博クリニック 理事長)
- 佐藤 秀一(二田哲博クリニック 福岡・天神 院長)
- 住吉 周作(二田哲博クリニック 福岡・天神 副院長)
です。座長は
- 下野 大(二田哲博クリニック 福岡・姪浜 院長)
が務めさせて頂きました。

そして(改めまして)演者は

- 矢部 大介 先生(京都大学大学院医学研究科 糖尿病・内分泌・栄養内科学 教授)
以下、講演の内容を箇条書きにて記録しておきます。
*なお、本講演は撮影、録画、録音は禁止となっていましたが、矢部大介先生ご本人、並びに共催頂いた大正製薬株式会社の許可を得ております。

「チームの学びを紡ぎ実践するダイアベティス・ケア」

「糖尿病」の新たな呼称について
- 糖尿病に関するアドボカシー活動
- フレデリック・バンディング先生の誕生日11/14全国各地でブルーライトアップがされている
- 日本と世界で糖尿病の認識が異なる
- Clare Rosenfeld(クレア・ローゼンフェルド)氏
- ダイアベティス(糖尿病)に関する正しい知識
- 治療が受けられるように
アメリカ
国際糖尿病連合(IDF)、国際糖尿病西太平洋地区のアドボカシー活動:差別をなくす、標準治療を受けられるようにという目標で活動
コロナ前 糖尿病があっても差別や偏見があっても困らないよう集まって社会発信していた
コロナ後 オンラインで世界中の人がつながった=WEBやSNSを活用したアドボカシー活動の展開
- アジアでは糖尿病の偏見があるのでは?
- スティグマ解決していくか?
韓国
1型糖尿病だと入学ができない
インリンポンプ保険適応外
糖尿病だと医学部に入学できないなどのことがあり。
※アジアの国々において糖尿病に対するアドボカシー活動が展開されているものの糖尿病に対する差別や偏見の除去はまだ十分ではなく、正しい知識の普及・啓発が喫緊の課題
2型糖尿病に対するスティグマの影響
主な発生源:同僚、医療従事者、メディア、家族、友人
↓
スティグマ
非難
差別
決めつけ
ステレオタイプ化
人生における機会の制限
2型糖尿病患者
↓
診断前・診断直後の健康行動
「糖尿病」の診断を否定→【診断内容を周囲に隠す】
治療開始後の自己管理行動
糖尿病を知られることへの恐れ→【社会生活への参加をを避ける】
社会的サポート
スティグマへのおそれから病気を開示できない→【病気を隠し続ける】
※しっかり治療していけば大丈夫だということを伝えることが必要
アドボカシー委員会設立
日本糖尿病協会と日本糖尿病学会は、糖尿病患者さんが病気を隠さずにいられる社会、治療の継続により、糖尿病のない人と変わらない生活を送ることができる社会づくりを目指す
例:以前は学校でバスクミー(グルカゴン点鼻薬)を使用できなかったが、現在使用OKになった
糖尿病にまつわる「ことば」を見直すプロジェクト
糖尿病に対する社会的偏見は糖尿病医療で使用される不適切な用語の使用によるマイナスイメージの拡散により社会からスティグマを押される
wordreplacement_advocacy.pdf (nittokyo.or.jp)
第三次 健康日本21(2024年~)
生活習慣病(NCDs)という表記になっている
※次回の改定から「NCDs」という表現へ
- 1970年頃の日本で「糖尿病」と統一された(当時は血糖値が測定できず尿糖で判断していた)
- 学術、国際的、略称等考えて「ダイアベティス」となっている(今後市民向けにも説明予定)
2024/11/11~11/17 旧:世界糖尿病デー→今後は「ワールドダイアベティスデイ」
チーム医療
- 教育、支援により糖尿病腎症を含めた合併症のリスクが低下することがわかった
糖尿病の初期から大事。 - 健康日本21によると糖尿病の3人に1人は治療がされていない。特に若年者に未治療多い。
- 糖尿病で通院を継続できるのは栄養指導を受けているひとが多いというデータあり(治療中断の予防に役立つことがわかった)
- 糖尿病連携手帳があると5年以上治療が有意に多い。
中断に対してどう対応するか?
糖尿病性腎症重症化予防プログラム
NDBを用いた大規模検証事業の結果
- 血糖値を管理することも大事だが、腎臓を守るために血圧コントロールすることも大事。
- 受診勧奨通知をしてどのくらい医療施設にくるか検討したところ、電話応答する人は通院できるが、そもそも電話取らない人もいる=新たな方法をかんがえるべき
糖尿病協会の取り組み
- e-ラーニング 日糖協eラーニング|公益社団法人日本糖尿病協会 (nittokyo.or.jp)
- カンバセーションマップ 糖尿病カンバセーション・マップとは|公益社団法人日本糖尿病協会 (nittokyo.or.jp)
- 療養指導カードシステム 医療スタッフの方へ|公益社団法人日本糖尿病協会 (nittokyo.or.jp)
そのほか
食事療法
- 「あいうえお」
- 「かきくけこ」=腎症向け
- 「さしすせそ」=高齢向け
糖尿病のある人が学べる研究会や資材が糖尿病協会にはたくさんある
- チーム医療発展のため個々のスキルアップと情報共有、役割分担が重要
- 個々の医療者のスキルアップによる「一人多役」と地域内で情報共有、役割分担を行い地域チーム医療がなお重要
2024/7/20 JADEC開催予定
第11回JADEC年次学術集会


私なりのまとめ
- 国によって糖尿病の認識がまだまだ異なるのだと思った。
「糖尿病」という病名は一般的となっており、「ダイアベティス」が医療スタッフだけでなく社会全体にまで浸透するのはかなり時間がかかることかもしれない。 - 私たち医療スタッフが日頃から「言葉遣い」を注意し、スティグマ、アドボカシーに配慮していかなければいけない。
- 栄養指導を受けている人のほうが治療中断が少ないということは驚きの結果。実際の現場では「栄養指導を受けてよかった」と話す患者も存在するが、いまは行動を変えることの大変さを話す人のほうが圧倒的に多い印象がある。より多くの患者に治療中断だけでなく「栄養指導を受けてよかった」といってもらえるように努力していきたい。
- 単なる「栄養指導」ではなく生活全般を捉えた「食事カウンセリング」を行うためにも、管理栄養士としての引き出しを増やし、力量を高め続けていきたい。


講演後の記念撮影。左から
- 二田 哲博(二田哲博クリニック 理事長)
- 住吉 周作(二田哲博クリニック 福岡・天神 副院長)
- 佐藤 秀一(二田哲博クリニック 福岡・天神 院長)
- 下野 大(二田哲博クリニック 福岡・姪浜 院長)
- 矢部 大介 先生(京都大学大学院医学研究科 糖尿病・内分泌・栄養内科学 教授)
- 小園亜由美
- 寺脇 悠一(二田哲博クリニック 福岡・姪浜 副院長)

★Grrrrrrrrrr!(グォーーー)ポイント★
最後になりましたが、
矢部 大介 先生(京都大学大学院医学研究科 糖尿病・内分泌・栄養内科学 教授)
そして
本日会場で、ネットワークの先で参加頂いた医療従事者のみなさま、
講演会のスタッフのみなさまに心から深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
(おまけ)

講演会終了後、矢部大介先生を囲み二田哲博クリニックドクターでご飯を食べました。仕事の話よりも、取るに足りない???話でとても盛り上がりました。(矢部大介先生が意外にも忘れんぼということは内緒にします)
矢部大介先生、お忙しい中、本当にありがとうございました。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級

*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。