今週のお題「捨てたい物」

オクラやナガイモ、ナメコなどネバネバした食材があります。あの成分の名前って知っていますか?
ムチン:オクラ、モロヘイヤ、長芋などに多く含まれ、糖類とタンパク質が結合した糖タンパク質です。水溶性食物繊維に分類されます。胃壁の保護、免疫力の向上、肝臓や腎臓の強化、便通改善などの効果があると言われています
https://www.e-pod.jp/pod-feature/2021/08/02/ツルツルするっと-夏に嬉しい%E3%80%80ネバネバ食材の魅/
そう、ムチンって呼んでいます。実際に過去のブログでも紹介しています↓
ナメコ
ナメコ(滑子)は、モエギタケ科スギタケ属のキノコの1種。日本、台湾などに分布する。
秋、(冷夏の年は梅雨ごろにも発生)ブナやナラなどの枯れ木や切り株などに単独または群生する。湿時はおびただしいゼラチン質の粘性物質のムチンが分泌しており、ナメタケ、ヌメリタケと呼ぶ地域もある。茶褐色の傘と白色又は茶色の茎、ゼラチン質で茶色のひだをもつ。天然のものと人工栽培のものがある。近年は広く人工栽培が行われ、栽培の方法も主に原木栽培と菌床栽培の二通りの方法があり、一般に市場に流通しているのは菌床栽培品である。多くのメーカーから種菌が販売されており、害菌に対する抵抗力が比較的強く家庭栽培も容易に行える。
そこでムチンについて調べ直してみました。
ムチン (mucin)
動物の上皮細胞などから分泌される粘液の主成分として考えられてきた粘性物質である。粘素と訳されることもある。ムチン (mucin) はmucus(粘液)を語源とする。実際には、分子量100万~1000万の糖を多量に含む糖タンパク質(粘液糖タンパク質)の混合物であり、細胞の保護や潤滑物質としての役割を担っている。食品としてみると水溶性食物繊維に分類される。
お気づきでしょうか。↑上記の説明文の冒頭「動物の上皮細胞・・・」とあります。さらにムチンを含む食品、生物欄を見ると、
ムチンを含む食品、生物
- 燕の巣
- エチゼンクラゲ
- ウナギ
- コイ
- ドジョウ
- ハタハタとその卵巣(ブリコ)
あれ???確かに植物の名前がありません。さらに、
なお、日本ではオクラや里芋のネバネバ成分もムチンと称された経緯がある。この点、英語の mucin は動物粘液を指すのに対し、植物粘液はムチレージ mucilage と呼び、日本におけるムチンの語とは意味にズレがある。
え???ムチンじゃないの???ムチレージ???早速ムチレージを調べてみると↓
ムチレージ
ほとんどすべての植物と一部の微生物が生成する厚い糊状物質である。これらの微生物には原生生物も含まれ、原生生物は粘液を運動に利用する。原生生物の運動方向は、粘液が分泌される方向と常に反対である。ムチレージは極性糖タンパク質であり、菌体外多糖である。植物のムチレージは、水分や食物の貯蔵、種子の発芽、膜を厚くするなどの役割を果たしている。サボテン(およびその他の多肉植物)と亜麻の種子は、特に粘液質の豊富な供給源である。
ムチレージの供給源として、
供給源
以下の植物や藻類は、一般的なものよりはるかに高濃度のムチレージを含むことが知られている。
- アロエベラ
- タチアオイ
- ツルムラサキ
- サボテン
- Chondrus crispus(アイリッシュモス)
- ツナソ属 (ジュートプラント)
- ナガイモ(中国ヤマイモ)
- Drosera (sundews)
- Drosophyllum lusitanicum
- Fenugreek
- Flax seeds
- Kelp
- Liquorice root
- Mallow
- Mullein
- Okra
- Nopal
- Parthenium
- Pinguicula (butterwort)
- Plantago major (greater plantain)
- Psyllium seed husks
- Salvia hispanica seed (chia)
- Talinum triangulare (waterleaf)
- Taro
- Ulmus rubra bark (slippery elm)
とありました。さらに、
ムチン奇譚:我が国における誤った名称の起源
丑田 公規胃液のような動物粘液の主成分が糖タンパク質で,そ れをムチン 1) と呼ぶことは科学的に正当であるが,唯一 わが国だけでは,野菜や根菜類全般の「ねばねば成分」 をムチンと呼ぶ誤った用法が蔓延しており,消化器官の 健康解説,調理レシピ,食材や健康食品の効能紹介, 地方特産野菜広告など,媒体を問わず,多数の掲載例 がある 2).科学的には,ムチンは動物界(Kingdom of Animalia)だけに存在し,植物やキノコ類には見いだ されていないのが現状である 3).英語では動物粘液の mucus に対して,植物粘液は mucilage と別名称で,そ もそも混同するはずがない.しかし,わが国では,研究 者,調理士,栄養士などのプロにも「学校でそう習った」 という方が多数いる.本稿ではその原因となったと思わ れる歴史的経緯の一部を紹介したい.
https://www.sbj.or.jp/wp-content/uploads/file/sbj/9701/9701_kaisetsu.pdf
↑興味をお持ちの人は上記のPDFをご参照ください。


★Grrrrrrrrrr!(グォーーー)ポイント★

私はずっと「ムチン」と呼んでいました。
正しくは「ムチレージ」ですね、覚え直します。
でもムチンは一般的に通るので「本当はムチレージだけど」ということを知っていて、誤用であることを理解した上で必要に応じて「ムチン」と呼ぶようにします。
オクラもヤマイモも身体が喜ぶ栄養成分をたくさん含んだ食材には変わりありません。夏を乗り切るために美味しく頂きましょう!
勉強になりました。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級

*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。

