
毎月季節の果物を紹介するシリーズ★ その名も「旬の役果」。
私は健康なカラダづくりに役立つ果物を【役果やくか】と呼んでいます。季節ごとに旬を迎える果物たちが持つ特徴的な栄養や成分を充分に引きだして美味しく楽しく頂きましょう。3月の役果はせとかです。

せとか
せとかの旬は1月〜4月頃。

せとか
ミカン科の常緑樹で柑橘類の一種である。品種名は、育成地が長崎県島原と熊本県天草の間にある「早崎瀬戸」海峡のそばに位置すること、中国・四国の「瀬戸内地方」で普及が期待される、芳香のある柑橘類であることに由来する。日本における2020年の収穫量は5,003トン、収穫量1位は愛媛県の3,315トンで、他に和歌山県や佐賀県、広島県など日本各地で育成されており、せとかの名前ながらも日本各地で育成される柑橘類の一つとなった。。

せとかは長崎生まれ
せとかは、「清見(きよみ)」と「アンコール」を掛け合わせたものに、「マーコット」を交配させ、1984年に長崎の果樹試験場で誕生しました。果樹試験場が早崎瀬戸に近いことから、「せとか」と名付けられました。
清見が持つジューシーさ、アンコールが持つ甘さ、マーコットが持つ食感など、3つの品種の良いところが凝縮されている品種です。
名前の由来は「海峡の名称」のようです↓
早崎瀬戸(はやさきせと)
長崎県島原半島(南島原市)と熊本県天草諸島(天草市)の間の海峡。

せとかの誕生秘話

せとかは、「清見(きよみ)」と「アンコール」をかけ合わせた品種に、さらに「マーコット」を交配して誕生した、まさに“究極の三重奏”。 清見譲りのぷるぷる食感、アンコールの濃厚でとろける甘さと香り、そしてマーコットの食べやすさ。
それぞれの良さを贅沢に受け継いだ、まさに“いいとこどり”のハイブリッド品種です。 極薄の皮の中には、ゼリーのようにとろける果肉がぎっしり。
一口食べれば、果汁があふれ出し、上品な甘みと香りが口いっぱいに広がります。
その贅沢さから「食べるジュース」とも呼ばれています。 サイズはタンゴールの中では比較的大きめで、果肉・果汁がぎっしり。香水のような香りです。
タンゴールとは、「タンジェリン(Tangerine:みかん)」と「オレンジ(Orange)」を交配して生まれた柑橘の総称。日本の「みかん」と海外の「オレンジ」のそれぞれが持つ甘さ、香り、果肉の食感などを併せ持つのが特徴です。
究極の三重奏
- 清見譲りのぷるぷる食感
- アンコールの濃厚でとろける甘さと香り
- マーコットの食べやすさ
清見(きよみ)
ミカン科ミカン属の常緑小高木で、柑橘類の一種である。温州ミカン(宮川早生)と外国産のトロビタオレンジを交配させたもので、日本で育成・公表された最初のタンゴールである。品種名の「清見」は、育成地(静岡市清水区)にある清見潟(きよみがた)・清見寺(せいけんじ)に由来する。所によっては「清見タンゴール」と呼ばれることもある。
アンコール
アメリカのカリフォルニア大学で誕生した、濃厚な甘みと香りが特徴の柑橘(マンダリン)品種です。その独特な香りと美味しさから「もう一度(アンコール)食べたくなる」という理由で名付けられました。
- 特徴 非常に糖度が高く、果汁が濃厚で、ジューシーな味わいが特徴。
- 香り 「アンコール香」とも呼ばれる、爽やかで強い特有の芳香がある。
- 外観 赤みがかった鮮やかなオレンジ色(赤橙色)で、扁平な形。皮は薄く、手で剥きやすい。
- 種 種が多いのが難点とされる。
- 旬 12月下旬~3月頃。この時期の高級柑橘として人気。
- 誕生 1954年、カリフォルニア大学のフロスト博士が、「キングマンダリン」と「地中海マンダリン」を交配して育成。
- 日本導入 1969年に農林水産省によって導入された。
マーコット (Murcott tangor)
ミカン科の常緑低木で柑橘類の一種である。マーコットオレンジともよばれる。オレンジ類とみかん類が元になった品種で、果実は皮が薄く小ぶりで、味が濃く糖度が高い。日本の正月飾りにも使われる。

せとかの樹には棘がある

せとかの樹にはトゲがあり、枝に当たるだけで果皮に傷がついてしまうほど繊細です。そのため、生産には細心の注意が求められ、一つひとつの果実に手間と愛情をかけて丁寧に育てられます。
また、栽培に適した地域も限られており、主な産地は和歌山・愛媛・熊本など、温暖で日照の多いエリアに集中しています。
こうした条件の厳しさと生産量の少なさから、せとかは市場でも高級フルーツとして扱われています。 「手に入る時の嬉しさ」も、せとかの魅力のひとつ。一粒一粒が、生産者の丁寧な手仕事の結晶です。
どれくらいの棘?と思って調べたら↓
わわわ。かなりの棘、ですね・・・。これは痛そう。美味しいせとかの実を守るのに相応しいですね。

せとかは柑橘の大トロ!?

「せとか」の最大の魅力は、その濃厚な甘みです。トロリとした食感とジューシーな味わいは、まさに「柑橘の大トロ」との二つ名がぴったり。果肉はみずみずしいオレンジ色で、糖度の高さは他の柑橘類と一線を画します。
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せとかの特徴

果皮は少し濃いめの橙色で、サイズは250g前後。糖度が高くてやさしい酸味があり、濃厚で優れた風味を持ちます。果肉はやわらかく果汁が豊富。じょうのう膜(薄皮)がとても薄く、袋ごと食べられます。

せとかの味わい

せとかの果実は、200グラムから300グラム程度と比較的大玉で、その外観からも高品質であることが伝わってきます。果皮はなめらかで美しく、薄い赤橙色をしており、浮き皮の発生も少ないため、見た目も優れています。特に注目すべきはその「濃厚な甘み」です。糖度は13度から14度と高く、オレンジのような豊かな甘さが特徴です。樹上で酸味が程よく抜けるため、甘味と酸味のバランスが絶妙で、ジューシーで濃厚な味わいが楽しめます。親品種であるアンコールのキングマンダリンに似た上品な柑橘系の香りが、食欲をそそります。
せとかの美味しさを語る上で重要なのが、その独特の食感です。とろけるような舌触りと、みずみずしいオレンジの香りは、「文句なしの美味しさ」と評されます。外皮が非常に薄いだけでなく、口に残りにくい薄いじょうのう膜(内皮)も特徴で、袋ごと食べられるほどです。さらに、せとかの果肉を構成する「さじょう」(果肉のつぶつぶ)は小さく、みずみずしさが溢れています。この繊細な果肉と豊富な果汁が組み合わさり、「柑橘の大トロ」と表現されるほどの極上の口どけと風味を生み出します。一般的なみかんに慣れている人ほど、その滑らかな食感と濃厚な味わいに驚くことでしょう。大玉で傷のない果実は、贈答品として高値で販売され、その希少性と美味しさから多くの人に選ばれています。

せとかのPVプロモーションビデオ

せとかを食べてみた!
ブログでせとかのパフェを、動画でせとかの実食のレポートをしました。
▼せとかのパフェ
▼せとかを実食

せとかは希少

せとかは、数ある柑橘類の中でも特に希少な品種として知られています。その理由の一つは、栽培の難しさにあります。せとかの木の枝には鋭いトゲが多く、これが果実の表面を傷つける原因となるため、高品質な果実を収穫するためには、枝のトゲを一つ一つ取り除いたり、果実を袋で覆ったりする手間がかかる作業が欠かせません。また、せとかは寒さに弱いため、日当たりが良く、冬の北風が当たらない穏やかな環境が適しており、寒い地域での栽培には霜よけなどの対策も必要です。このような手作業や環境への配慮は、農家にとって大きな負担となり、生産量が限られる要因となっています。高知県の温暖な気候を利用して温室栽培されることもありますが、他の柑橘類に比べて栽培が難しいため、市場に出回る量もまだ少ないのが現状です。旬の時期も短いため、いつでも手軽に入手できるわけではありません。しかし、その極上の美味しさや品質からくる希少価値の高さから、特に大玉で傷のないものは贈答用として高値で取引され、市場で高い評価を得ています。オンラインストアや通販など、様々な購入ルートがありますが、その希少性はせとかの魅力の一つとなっています。

せとかの国内産地
せとかはどこで生産されているのでしょうか。

順位 都道府県|収穫量 |割合
1位 愛媛県 |4,040t|66.52 %
2位 和歌山県| 356t|5.87 %
3位 佐賀県 | 296t|4.88 %
4位 広島県 | 235t|3.86 %
5位 愛知県 | 223t|3.68 %
6位 長崎県 | 222t|3.65 %
7位 三重県 | 191t|3.14 %
8位 香川県 | 173t|2.84 %
9位 宮崎県 | 92t|1.52 %
10位 静岡県 | 67t|1.11 %
せとかの生産は断トツで「愛媛県」なんですねー。さすが愛媛です!

せとかの栄養

果実類/せとか/砂じょう/生100 gあたり
エネルギー・・・・・・・・・・・50 kcal
水分・・・・・・・・・・・・・・86.9 g
たんぱく質・・・・・・・・・・・0.8 g
脂質・・・・・・・・・・・・・・0.2 g
食物繊維総量・・・・・・・・・・0.7 g
炭水化物・・・・・・・・・・・・11.7 g
ナトリウム・・・・・・・・・・・1 mg
カリウム・・・・・・・・・・・・170 mg
カルシウム・・・・・・・・・・・11 mg
マグネシウム・・・・・・・・・・10 mg
リン・・・・・・・・・・・・・・17 mg
鉄 ・・・・・・・・・・・・・・0.1 mg
亜鉛・・・・・・・・・・・・・・0.1 mg
銅 ・・・・・・・・・・・・・・0.03 mg
マンガン・・・・・・・・・・・・0.09 mg
α−カロテン・・・・・・・・・・・8 μg
β−カロテン・・・・・・・・・・・250 μg
β−クリプトキサンチン・・・・・・1400 μg
β−カロテン当量・・・・・・・・・930 μg
レチノール活性当量 ・・・・・・77 μg
ビタミンB1・・・・・・・・・・0.08 mg
ビタミンB2・・・・・・・・・・0.03 mg
ナイアシン・・・・・・・・・・・0.3 mg
ビタミンB6・・・・・・・・・・0.05 mg
葉酸・・・・・・・・・・・・・・29 μg
パントテン酸・・・・・・・・・・0.13 mg
ビタミンC・・・・・・・・・・・57 mg

せとかの注目したい栄養素

ビタミンC
・免疫力向上
・コラーゲンの合成サポートβ-クリプトキサンチン
・強力な抗酸化作用
・がん予防
・骨粗鬆症リスクの低減食物繊維
・腸内環境の改善カリウム
・ナトリウムの排出
・高血圧予防
・むくみの改善葉酸
・胎児の発育サポート
・貧血予防
・代謝促進ヘスペリジン
・血流促進
・血圧の安定化

★ユニコーンポイント★

せとかはとてもジューシーで甘くて、そして高級品。もし見かけたらぜひ食べてみてください!
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・糖尿病病態栄養専門管理栄養士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級

*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。


