今週のお題「春に食べたいもの」

ミント、好きですか?
ミント(女無天、英語: mint)
シソ科ハッカ属(ミント属、メンタ属)の総称。多くの種は多年草だが、一年草の種も存在する。ユーラシア大陸原産。名称は、ギリシャ神話で植物に変身したニンフであるメンテー(Μίνθη)に由来する。別名メンタ。和名はハッカ(薄荷)だが、この名はミントの1種ニホンハッカを意味することもある。ハーブの一種で、葉は爽快な冷涼感のある風味があり、ハーブティーやデザートに利用される。
ミントは飲みものやお菓子によく使われていて、口にした遠きのあの爽やかなひんやりとした感覚が特徴です。

脂っこいものを食べた後の口直しにミントキャンディやミントガムを食べると口の中がリセットされますよね。

でもちょっと待って!ミントを口に入れると確かに爽快な冷たい感じがしますが、ミントが凍っている訳はありません。凍らせてないのに、口に入れると氷のような感覚がある。でも、触ると常温。特に冷たく感じる訳ではない。
なぜ、ミントは冷たく感じるのでしょうか。
そんな研究をした米国の大学の話を紹介します↓

ミントが冷たく感じる本当の理由を解明
冬の朝に外へ出たときのひんやり感や、ミント味のガムや歯みがき粉を口に入れたときのスースーしたあの冷たさ。私たちは日常的に、どちらも同じような「冷たい感覚」として受け取っています。でも、よくよく考えてみれば、ミント自体が冷たいわけではありません。口の中の温度が氷のように下がったわけでもないのに、脳はミントを「冷たい」と受け取ります。
アメリカのデューク大学医学部などで行われた研究によって、体の冷たさセンサーが本物の寒さとミントの成分にどう反応するのかを、分子レベルで細かく解き明かしました。研究では、ミントは体の中の「冷たさセンサー」にどのように働きかけるかが詳細に調べられており、本物の寒さとミントの冷たさが、一見同じようでいて完全には同じではない仕組みを使っていることがわかりました。
身近な場面に引き寄せれば、ミントを口に入れた状態で冷たい水を飲むと「冷たさ」が強く感じられることに関係する仕組みにも切り込んでいます。
研究内容の詳細は2026年2月21日から25日までサンフランシスコで開催された第70回生物物理学会年次総会で発表されました。
ミントは体をだます でも冷たさのスイッチは本当に入る
私たちが冷たさを感じるのは、皮膚や口、目につながる神経の先に「冷たさセンサー」が存在するからです。寒い空気や冷たいものにふれると、この「冷たさセンサー」が開いて、脳へ「冷たい」という合図を送ります。逆に、このセンサーが壊れたり鈍感になると、冷たいものを触っても冷たさを感じにくくなります。
ミントの成分であるメントールは、本当に温度を下げているわけではないのに、このしくみを利用して、冷たいときによく似た信号を起こします。つまり、ミントのスースー感は気分の問題ではなく、体が本気で冷たさの回路を動かした結果だったのです。
しかし寒さとメントールは完全に同じ仕組みで「冷たさセンサー」を動かしているのでしょうか?というのも過去に行われた研究では、冬眠動物やマンモスの仲間では、本物の寒さへの感受性が弱くなっても、メントールへの反応は保たれていることが知られていたからです。もし寒さもメントールも全く同じ仕組みで動物の「冷たさセンサー」を動かすならば、寒さに強い動物はメントールにも強いはずです。
冷たさとミントは、同じ扉を別ルートで開けていた
そこで今回研究者たちは「冷たいセンサー」が反応する様子を、まるで連続写真のように記録し、少しずつ形が変わっていく流れを追いました。先に述べたように、この「冷たいセンサー」が閉じた状態から開いた状態へ向かうことで私たちは冷たさを感じます。このセンサーは、開いている時間が千分の一秒より短く、寒さだけでもメントールだけでも決定的な瞬間をつかみにくい相手でしたが、今回の研究ではそれをコマ送りのようにして確かめました。これまで見えなかった「冷たいが始まる瞬間」に、ようやく輪郭が与えられたとも言えるでしょう。
寒さでもメントールでも、最終的なゴールは同じで、どちらもその“通り道の扉”を開けます。
ところが今回わかったのは、同じ扉を開けるのに、そこへたどり着くまでの道のりは一つではなかった、という点でした。寒さの場合は、冷たさセンサーの中心にある大事なタンパク質のパーツを主に最後の段階でぐっと押し広げるように動かし、いわば扉のノブを強く回してセンサーを開いていました。
一方のメントールは、中心部分には直接は触れずに、少し離れたところにくっついて、まずタンパク質全体の形をじわじわと変えて間接的にノブが回るよう助けていたのです。
ざっくり言えば、寒さは正面突破、メントールは横から回り込んで時間をかけて手助けする役でした。
ミントが冷たく感じる本当の理由を解明 / 上段が寒さの場合、下段がメントールの場合/Credit:Scientists Show How Your Body Senses Cold—And Why Menthol Feels Cool
そのためこの2種類の刺激はケンカするどころか、むしろ協力し合いやすいのです。
身近な例に引き寄せれば、メントールの飴やタブレットを舐めながらキンキンに冷えた水やコーラを飲むと、冷たい感じがブーストするという体験をした人も多いでしょう。研究でも低温では、メントールの効きやすさが見かけ上およそ十倍ほど高まったと報告されています。寒さとメントールが重なりつつ異なる経路で同じ扉に力を伝えるため、相乗効果を与え、冷たさが強まりやすくなったわけです。今回の研究で用いられた「冷たさセンサー」はマウス由来のものではありますが、論文はこれを哺乳類の冷たさの理解を深める成果として位置づけています。また今回の成果は「ミントがなぜ冷たいか」という答えだけではなく、どこを押せば冷たさの回路が強まり、どこを触ればその反応を調整できそうかという地図でもあります。
冷たさとメントールが同じ部品を使いながら違う経路を通るなら、その違いを利用して信号を強めたり、逆に偏らせたりする新しい薬の設計につながる可能性もあります。この「冷たさセンサー」はドライアイや寒さで悪化する痛みや片頭痛、咳などの治療標的としても注目されており、今回の研究成果がそれら新薬開発のヒントにもなりえます。もしかしたら未来の世界では、目薬や痛みの治療で「どの冷たさを、どれだけ感じさせるか」まで細かく設計できるようになるのかもしれません。

★ユニコーンポイント★

私たちが感じる寒さや冷たさとミントを食べた時に感じるあの冷たさは同じもの、なんだそうです!上記にもありましたが、ミント系のガムやキャンディーを口に入れたまま冷たい飲みものを飲むと冷たさが強調される経験、ありますよね。
本来は冷たさに反応する体内センサーを、冷たくないのに動かすミント。私たちはミントを口に入れる度に騙されているんですねー。でも、たとえ騙されていたとは言え、爽快なので、特に怒る気にはなりませんね。
爽快さのミント。何だか爽やかだからーと言って、食べ過ぎてしまうと結構なカロリーの積み増しになります。脂っこい=高カロリー。甘い=高カロリー。と誰もが知っている分、何だかクールなミントは口の中や気分だけでなく、カロリーまでリセットしてくれそう・・・ではありますが、違います。特にまるで薬のような小さなタブレット型のミントは効きそうな感じはありますが、さらにカロリー追加になっていますので、注意。口に入れる前に栄養成分欄を確認するようにしましょう。それこそ「クール」に。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・糖尿病病態栄養専門管理栄養士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級

*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。


