
特に子どもたちが大好きなフライドポテト。みんな大好きですよね。

フライドポテト(フランス語:Frite、イギリス英語: chips(細長いものは、Fries)、アメリカ英語: French friesまたはFries)
馬鈴薯を食べやすい大きさに切って、油で揚げた料理である。
日本ではフライドポテトの他にポテトフライと呼ぶこともあるが、いずれも和製英語である。また、ポテトがフライドポテトの略称として定着している。
でも、体重が気になる大人たちにとっては避けがちな食べものでもあります。そんなフライドポテトを何とか変えようと、米国イリノイ大学で研究し、その結果が発表されましたので紹介します↓

フライドポテトがヘルシーに? 食感を保ちつつ油を減らす方法を研究者ら報告
カリッとした食感を損なわずに、油の量を控えたフライドポテトはつくれるのか。イリノイ大学の研究チームが、新たな可能性を示した。フライドポテトはおいしい。しかし、“健康に悪い”というイメージがつきまとう。だが、イリノイ大学の研究チームは、満足感のある味とカリッとした食感を保ちながら、油の量を抑える新しい調理アプローチを示した。その調理法は、従来の揚げ工程にマイクロ波加熱を組み合わせたものだ。工程に電子レンジ加熱を追加することで油の量を抑えられ、結果として一口ごとに摂取する脂肪も減らせるという。この手法の詳細は、学術誌『Current Research in Food Science』と『The Journal of Food Science』に掲載された2本の論文で報告されている。
味と健康のトレードオフに挑む
揚げ物は人気があるが、脂肪分が多く、肥満や高血圧などさまざまな健康問題と関連している。「消費者は健康的な食品を求めていますが、いざ購入となると欲求が勝ってしまいがちです」と、2本の論文のうち1本を執筆したパワン・シン・タッカーは語る。「油分が多いほど風味は増しますが、そのぶんエネルギーやカロリーも高くなります」こうしたジレンマを解消するため、研究者たちは味や食感が大きく損なわれない、脂肪分を抑えたフライドポテトの調理法を模索してきた。研究によると、揚げ工程における大きな課題のひとつは、油が食品内部に浸透するのをいかに防ぐかにある。実際、フライドポテトの調理初期段階では、ジャガイモの細孔は水で満たされており、油が入り込む余地はほとんどない。
しかし加熱が進むにつれて水分は蒸発し、生じた空隙に負圧によって油が引き込まれる。こうして揚げ工程の後半では、油がフライドポテトの内部に吸い込まれやすくなる。
新たな加熱アプローチ
そこで今回の研究では、油が入り込みにくい正圧の状態をできるだけ長く保ち、負圧の時間を短縮する方法が検討された。「従来のオーブンでは、熱は外側から内側に伝わりますが、電子レンジでは内側も同時に加熱されます。マイクロ波が食材内部まで浸透するためです」とタッカーは説明する。
具体的には、マイクロ波によって水分子が振動し、水蒸気の発生が促される。その結果、圧力分布は正圧側へとシフトし、油が食材に吸収されにくくなる。
ただし、マイクロ波加熱だけでは、求める食感は得られない。「電子レンジだけでは、食材はべちゃっとします」とタッカーは話す。つまり、カリッとした食感を実現するには、揚げ工程とマイクロ波加熱を組み合わせる必要がある。
最適なバランスを実現するため、研究チームは専用のマイクロ波フライヤーを設計し、ポテトチップスの温度や圧力、体積、食感、水分量、油分などを詳細に測定する実験を行なった。
こうした結果を踏まえ、研究チームは、「カリッとした食感を保ちつつ、油は減らす──その両立には、ふたつの加熱方法をひとつの装置に組み合わせることが有効だ」と論文で結論づけている。
まさに科学的アプローチ、ですね。調理方法そのものから考え直すという大学らしいですね。
これにならってもう一度、フライドポテトについて見直してみましょう。

フライドポテトの栄養
皮なしフライドポテト (市販冷凍食品を揚げたもの)100g当たり
水分・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・52.9 g
熱量・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・229 kcal
たんぱく質・・・・・・・・・・・・・・・・・2.9 g
脂質・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10.6 g
炭水化物・・・・・・・・・・・・・・・・・・32.4 g
食塩相当量・・・・・・・・・・・・・・・・・0 g
飽和脂肪酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.83 g
n-3系脂肪酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.79 g
n-6系脂肪酸・・・・・・・・・・・・・・・・・1.95 g
糖質・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29.3 g
食物繊維・・・・・・・・・・・・・・・・・・3.1 g
ビタミンA・・・・・・・・・・・・・・・・・・0 µg
ビタミンD・・・・・・・・・・・・・・・・・・0 µg
ビタミンE・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.5 mg
ビタミンK・・・・・・・・・・・・・・・・・・18 µg
ビタミンB1・・・・・・・・・・・・・・・・・0.12 mg
ビタミンB2・・・・・・・・・・・・・・・・・0.06 mg
ナイアシン・・・・・・・・・・・・・・・・・1.5 mg
ビタミンB6・・・・・・・・・・・・・・・・・0.35 mg
ビタミンB12・・・・・・・・・・・・・・・・0 µg
葉酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35 µg
パントテン酸・・・・・・・・・・・・・・・・0.71 mg
ビオチン・・・・・・・・・・・・・・・・・・データなし
ビタミンC・・・・・・・・・・・・・・・・・40 mg
ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・2 mg
カリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・660 mg
カルシウム・・・・・・・・・・・・・・・・・4 mg
マグネシウム・・・・・・・・・・・・・・・・35 mg
リン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・48 mg
鉄・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.8 mg
亜鉛・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.4 mg
銅・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.15 mg
マンガン・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.19 mg
ヨウ素・・・・・・・・・・・・・・・・・・・データなし
セレン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・データなし
クロム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・データなし
モリブデン・・・・・・・・・・・・・・・・・データなし
灰分・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.2 g

フライドポテトが健康に及ぼす影響
では具体的にフライドポテトの何が問題なのでしょうか。

ライドポテトが健康に悪い主な理由は、高カロリー・高脂質による肥満、塩分の過剰摂取、そして高温調理で生成される発がん性物質「アクリルアミド」にあります。特に週3回以上の摂取は、2型糖尿病や心血管疾患、心不全のリスクを大幅に高めることが研究で示されています。
1. 高脂質・高カロリーによる肥満と血管への負担
- 揚げ油の吸収 じゃがいもが高温の油を吸収し、糖質と脂質を同時に大量摂取することになります。
- 脂質の悪循環 飽和脂肪酸の過剰摂取は悪玉(LDL)コレステロールを増やし、動脈硬化や心筋梗塞のリスクを高めます。
2. 発がん性物質「アクリルアミド」の生成
- 高温調理の弊害 じゃがいもを120℃以上の高温で揚げると、アミノ酸と糖が反応し、アクリルアミドという物質が生成されます。
- リスクの増大 この物質は発がん性リスクが指摘されており、油の温度が高いほど(特に150℃〜200℃以上)多く生成されます。
3. 高塩分による生活習慣病リスク
- 塩分の摂りすぎ フライドポテトには多くの食塩が含まれることがあり、これが高血圧、腎臓病、胃がんなどのリスクを高めます。
4. 血糖値の急上昇
- 糖尿病リスク フライドポテト(炭水化物)は血糖値を急上昇させやすく、週に3回以上食べると2型糖尿病のリスクが20%高まるとの報告があります。
「アクリルアミド」とはどんなものなのでしょうか。

アクリルアミド
聞き慣れない人も多いかも知れません。アクリルアミドとはどんなものなのでしょうか。農林水産省の公式サイトに詳細がありましたので以下に転載します↓

食品に含まれているアクリルアミド
どのようにして食品でできるのか
食品中にアクリルアミドができる主な原因は、原材料に含まれている特定のアミノ酸(アスパラギン)と果糖やブドウ糖などの還元糖が、揚げる、焼く、焙るなどの高温での加熱(120℃以上)により化学反応を起こすためと考えられています。水分含有量の少ない場合には、特にアクリルアミドができやすくなるとされています。
アミノ酸や糖類は、食品にごく普通に含まれている一般的な化学物質であり、栄養成分でもあります。特に、穀類、いも類、野菜類などに豊富に含まれています。食品に含まれているそのような化学物質は、加熱によって分解したり、別の化学物質に変化したりしますが、その過程でアクリルアミドもできてしまうと考えられています。
食品の加熱によって起こる食品成分の化学変化は、色や風味の形成のように食品の美味しさにとても重要な役割を果たしていることが知られています。加熱すると、食品の消化性が良くなりますし、有害な微生物も殺菌されます。そのため、風味や食感といった食品に求められている品質を保ちながら、アクリルアミドができないように加熱調理することはとても難しいのです。ですから、世界中の研究者や食品企業は、食品に含まれるアクリルアミドをできるだけ少なくするための研究を続けています。
どのような食品に含まれているのか
アクリルアミドは、炭水化物を多く含む原材料を高温(120℃以上)で加熱調理した食品に含まれる可能性があります。例えば、ポテトチップス、フライドポテトなど、じゃがいもを揚げたスナックや料理、ビスケット、クッキーのように穀類を原材料とする焼き菓子などに、高濃度に含まれていることが報告されています。
コーヒー豆、ほうじ茶葉、煎り麦のように、高温で焙煎した食品にもアクリルアミドが高濃度に含まれていることが報告されています。アクリルアミドはとても水に溶けやすいため、これらから抽出したコーヒー、ほうじ茶、麦茶などの飲料にもアクリルアミドが含まれていることが確認されています。
アクリルアミドが含まれている食品は、市販の加工食品だけではありません。アクリルアミドができる仕組みには食品の加熱が関係していることから、家庭で食品を調理する場合にもアクリルアミドが生成する条件がそろえば、アクリルアミドができてしまう可能性があります。例えば、野菜の素揚げや炒めもの、手作りの焼き菓子、トーストしたパンなどにもアクリルアミドが含まれていることが確認されています。
加熱していない生の食材にはアクリルアミドは含まれていません。また、加熱調理した食品でも茹でたり、蒸したりした食品にはアクリルアミドが含まれていないか、含まれていても極微量であることが報告されています。
食品ではありませんが、私たちが接する身近なものとしてはタバコの煙にもアクリルアミドが含まれています。
食品にどのくらい含まれているのか
農林水産省は、国内外の調査でアクリルアミドが多く含まれていると報告されている加工食品や、日本人の摂取量が多い加工食品など幅広い食品を対象として、アクリルアミドの含有実態を調査しています。これまでの調査結果の一部を下表に示します。なお、詳細はこちらをご覧ください。
この表は次のことに留意してご覧ください。(*表を確認したい場合はこの項目の最後のリンクをクリック)
各品目について、最新の調査年度の結果を示しています。
食品中のアクリルアミド濃度は、食品の製造方法や原材料の成分によって影響を受けます。そのため、同じ種類の食品でもアクリルアミド濃度は異なります。
農林水産省は、「食品中のアクリルアミドを低減するための指針」を作成し、食品関連事業者のアクリルアミド低減に向けた取組を支援しています。食品の種類によっては、食品関連事業者によるアクリルアミド低減に向けた取組の結果、示されている値よりもアクリルアミド濃度が低くなっている可能性があります。
アクリルアミド濃度を低減させた事例
2002年に食品にアクリルアミドが含まれるとわかって以降、世界各国で食品中のアクリルアミド低減に向けた調査研究が進められています。一部の食品では、低減対策についての知見が蓄積し、食品関連事業者がアクリルアミド低減に向けた自主的な取組を行っています。我が国でも、農林水産省の調査により、例えば、ポテトスナック及びフライドポテトについて、食品関連事業者が自主的な取組により、アクリルアミド濃度を低減させたことが裏付けられました。詳細はこちらをご覧ください。農林水産省の調査により、アクリルアミド濃度の低減が裏付けられた事例

★ユニコーンポイント★
フライドするから問題なフライドポテト。「加熱」することが身体に悪いとなると生ものしか食べられなくなってしまいます。そして生ものには生ものには食中毒を始め別の怖さも潜んでいます。
ただし、加熱したものも生のものも、どちらも私たちは普段から食事として食べています。フライドポテトを食べたからと言ってすぐに身体に異常が発生するわけではないことはご存知の通りです。大事なのは偏ってフライドポテトばかり食べるようなことは避け、色々な食材をバランスよく食べることです。

子どもたちには安全なものを、安心して与えられるものを食べさせたい、ですね。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・糖尿病病態栄養専門管理栄養士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級

*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。
