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適材適食 -てきざいてきしょく-

あなたに合った食べものを、あなたに合った食べ方で。

016食目「倉橋ゼミ」

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今回の京都出張で母校 同志社女子大学へ立ち寄り、

生活科学部食物栄養科学科の倉橋優子先生に会いに行きました。

生化学のゼミで大変お世話になりました。

当時、栄養と運動に関わる方向へ進みたいと考えていた私は、

先生のゼミで

運動後に、どの栄養素をどのように与えると

身体にどのような影響がでるのかを研究させて頂きました。

 

伺った時、偶然後輩たちが先生を訪ねてきていました。

後輩たちに

「なぜ病院の管理栄養士の道を選んだのか」

と訊かれ、私はこう答えました。

 

ーー実習の時に配属になった先の病院で

入院しているある患者さんを受け持つことになりました。

その人は血圧が高く、減塩がテーマでした。

栄養指導に慣れていない私は緊張しながらも

その人に話しかけてみたのですが、全く取り付く島がありません。

実習先の管理栄養士さんは「ま、頑固な人だから」と言ってくれましたが、

何とか話を訊いてもらいたくて、翌日も、翌々日も一生懸命その人の元へ通っては「私の話を訊いてください!」とお願いし続けました。

正直、心が折れそうでした。なんでこんな目にあっているんだろう、と思いました。

そうして迎えた5日目。

気持ちを整え、いつものようにその人の元へ向かいました。

すると

「訊いてあげるよ、話してごらん」

 と初めて言ってくれたのです★

とても嬉しい瞬間でした。

そしてその人は私の言葉を聞き入れ、それから減塩に取り組んでくれたのです!

 

その時に思ったのです、「こんな風に誰かの健康を守るために役立てるのであれば病院の栄養指導もおもしろいのかも知れない」と。

だから病院で栄養指導をする管理栄養士を目指したんですーー

と。

 

 

今思えば、

学生の実習生で若い子がやってきてなんだかんだと判ったような口ぶりで

話されるのは嫌だったのでしょう。

熱意だけで経験も知識も未熟な若い子に、食事を見直せ!と言われても、ですね。

今なら判ります。

でも、

その人のおかげで、

その経験があるからこそ、今の私がいるのです。

何事もやってみなければ判りません。

イメージや人の話だけでは判らないことがたくさんあります。

自分で体験してみて感じたことを信じる。

 

「原点」に戻れた時間でした。

 

 

★わん!ポイント★

やってみなくては判らない!

そして、

時には「原点」に立ち返ってみる。

 

 

ー適材適食ー

小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士

 

*1

 

*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は治療です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。