今週のお題「ごはんのお供」
2020年9月11日金曜日、食事運動療法アップデートセミナー にて講演させていただきました。新型コロナウイルス感染症感染拡大予防からネット配信で行われました。今回も弊院(二田哲博クリニック 天神)の院内から姪浜院長 下野と私で講演させて頂きました。
私は弊院の患者さんたちが新型コロナウイルス感染症によってどのような生活の変化があったのかを独自の調査をもとに話をさせて頂きました。
オンライン講演会の終了後に少し時間を頂き、管理栄養士の齋籐奈緒先生とお話をさせて頂きました。
話題に挙がったいくつかの事について書き留めておきます。
ーーー健康運動指導士資格取得
私は元々運動に興味を持っていました。その流れで資格を取得しました。栄養指導を行う上で健康運動指導士の資格はとても役立つと私は感じています。
管理栄養士は食事のスペシャリストですから食事については適切なアドバイスを行えます。でも、患者さんに「食事じゃなくて運動でがんばる!」と言われてしまうとアドバイスはできたとしてもなかなか上手く行きません。患者さんも管理栄養士=食事と理解しているだけに、運動のアドバイスをしっかり届けることは難しいのですが、健康運動指導士の資格を持っていることで「私、運動の資格も持っているんです!」と切り返すことができるだけでなく、患者さんに「食事と運動に詳しい人」という認識を持ってもらえるようになります。実際に、食事と運動は密接に関係しているので、カウンセリングを行う上でもとても役立ちます。
ーーー私自身のモチベーション
患者さんがよくなること、です。先程の健康運動指導士の資格も患者さんをよくするために私はどうしたらよいかを考えた結果のひとつです。
(少し変な話で表現に問題があるかも知れませんが)「手強い患者さん」、例えばそもそも食事に問題があるけど栄養指導を拒否し続けているようなそんな患者さんほど何とかしなくちゃ!となります。モチベーションというかやりがい?かも知れません。もちろんすべてが上手くいくはずもなく、むしろ失敗することも多いです。それでも「よくしたい!」というキモチで出来る限りのことを考えサポートしていきます。ですから特に管理栄養士は患者さんに育てて頂いていると常に感じています。
難しいことは抜きにしても「今日、話が聞けてよかった!カウンセリングを受けてよかった!」と患者さんに言われることは大きなモチベーションです。
ーーーカウンセリング
(上手く伝えられるか、ちゃんと表現できるのか自信は全くないのですが書いてみます)私は栄養指導を始めた最初の頃から、私の中に別の人を設定しながら会話をしています。1人は管理栄養士の私。もう1人は「目の前の患者さんになりきった私」です。会話を進めていく中で、何かをアドバイスしようとする時、まず「患者さんになりきった私」に頭の中で言葉をかけます。患者さんとリアルな会話をしながらそんなやりとりを頭の中でずっとやっています。・・・わかりにくい、ですね。例えば・・・、
リアルな会話ーーー
患者:毎日アイスを6本以上食べてるんです、やめられないんです。
脳内劇場ーーーーー
私(栄養士):多過ぎるー減らせないかなーやめられますか?
私(患者役):えー!?いきなりゼロは無理ーー
私(栄養士):じゃあ毎食後の3本ならどう?
私(患者役):うーーーん、それならなんとか減らせそうです
リアルな会話ーーー
私:では食後にデザートとして食べるというのはどうですか?
患者:それなら頑張ってみます!
という感じです。(余計に判りにくくなった感じ)
要するに患者さんに成りきるということです。そのためには相手=患者さんの話をたくさん訊いて情報を得る必要があります。どんな些細な事でも、その患者さんを構成する要素なのですべてを受け入れます。より患者さんの思考、キモチになりきるためには、より患者さんの言葉を受け入れる必要があると私は考えています。
齋籐奈緒先生は、患者さんのことを真剣に考え、悩み、本当に一生懸命栄養指導をされていることが画面越しでも充分に伝わってきました。齋籐奈緒先生との会話はとても刺激になりました★ とても楽しかったです★
場所や環境は違っていても同じ目標に向かっている同じ管理栄養士とこうして情報を考えをキモチを交換しあえる機会は、なかなか得られないので、とても貴重な時間となりました。
★ちゅー!ポイント★
最後になりましたが、
坂本 敬子 先生(新柏クリニック糖尿病みらい 院長)
斎藤 奈緒 先生(新柏クリニック糖尿病みらい 管理栄養士)
そして
本日参加頂いた医療従事者のみなさま、
講演会のスタッフのみなさまに心から深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
齋籐奈緒先生、これからも同じ管理栄養士として、お互いに全力で頑張りましょう!次回またお目にかかれることを今から楽しみにしています!
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。