マガジンハウス社の雑誌「クロワッサン」。
5/25号No.973を買いました。
メインタイトルは
腸に効く、
発酵食とオイルの
もっと賢い摂り方。
です。
その中のこちら↓
手塩にかけたおにぎりは、
おいしい発酵食?
という記事です。
この記事についてYahoo!ニュースが取り上げていました。
私のブログを読む前に必ず以下の記事の全文を読んでください。
雑誌クロワッサンで取り上げている内容が
どのようなものなのか、わかってもらえると思います。
読んで頂いたこととして、
この内容について私の個人的な意見を示したいと思います。
素手は不衛生だからと
小さいお子さんがいる家では
ラップや食品用手袋で
にぎる人がいますよね。
でも素手でにぎるからこそ
"おにぎり"はおいしいんです。
手の温もりに塩が溶け込んで
まんべんなくごはんと馴染むし、
母親の愛情がこもります。
マガジンハウス社雑誌「クロワッサン」
5/25号No.973 28頁〜29頁より転載
ラップや手袋で握ると、
手の温もりが塩に溶け込まずに
まんべんなくごはんと馴染まないのでしょうか。
母親の愛情がこもらないのでしょうか。
私は誰かの母親ではありませんが、
おにぎりは母親が子どもにだけつくるものではありません。
私が私以外の誰かのためにおにぎりを握るのであれば
「必ず」ラップや手袋を使います。
使うことが「愛情」だと思います。
口に入れるものだからこそ、
衛生に気をつけ雑菌が入らないように、
「健康を気遣うこと」が愛情だと私は思います。
次に
おにぎりに
石鹸の香りが移らないよう、
手は粗塩で洗ってさっぱりきれいに。
マガジンハウス社雑誌「クロワッサン」。
5/25号No.973 28頁〜29頁より転載
ラップや手袋をすれば石鹸の香りは移りません。
そもそも私は石鹸の香りが移った食べものに
出会ったことがありません。
「粗塩で手を洗ってさっぱりきれいに」
という表現だけだと、
粗塩で洗うと衛生的に優れているように
取られかねないと思います。
塩そのものに殺菌・防腐作用はありません。
以下に国立国会図書館の回答例を挙げます。
さらに
おにぎりは発酵食品と同じです。
(中略)
おにぎりを素手でにぎる効用は
体内に乳酸菌などの常在菌を取り込むことです。
石鹸でゴシゴシ手を洗ったら
常在菌が死んでしまいます。
マガジンハウス社雑誌「クロワッサン」。
5/25号No.97328頁〜29頁より転載
まず「発酵」とはなんでしょうか。
ヒトは
有益なものは 発酵
害を及ぼすものは 腐る
と呼んでいて
どちらも「細菌」です。
石鹸でゴシゴシ洗って常在菌が死んでしまう
とありますが、
手を石鹸などで洗うことでいなくなるのは
常在菌だけでなく、病気の原因となる細菌もです。
でもそれについては書かれていないようです。
正直、私にとっては首をかしげてしまう内容でした。
それが世間に影響力を持った有名な雑誌に
カラー見開きで特集されていることに驚きました。
世の中には色色な考えを持ったひとがいます。
この記事を書いた人のような考えもあるのと同時に、
それにギモンを持つ私のような考えもあります。
問題はYahoo!の記事の通りで
それが選択肢として成立していないことだと
私も思います。
石鹸を使わずに粗塩で手を洗いおにぎりを素手で握る
のも自由です。
ですが、
そこに「食中毒の危険性がある」ことも明記しないと
選択肢としてフェアではないと
私は考えます。
あなたはどう考えますか?
★わん!ポイント★
素手を全面的に否定しているわけではありません。
たとえば寿司屋。
職人が素手で見事な鮨を握ります。
でも、それは家庭でつくるおにぎりとは違います。
隅々まで掃除が行き届き、
徹底した衛生管理がされた上での素手での握りです。
最近では鮨も世界的になってきて、
中には手袋を使っているところもあるようです。
ひとによっては汚いと感じるひともいるでしょう。
それはそれで認めます。
でも、私は
長い時間をかけ、
習得した職人の握った鮨を味わいたいです。
ー適材適食ー
小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は治療です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。