新型コロナウイルス感染症(=COVID-19・SARS-CoV-2)。
ところで感染症って何でしょう?どんな病気なのでしょう?
感染症 かんせんしょう、英語: infectious disease
寄生虫・細菌・真菌・ウイルス・異常プリオン等の病原体の感染により、「宿主」に生じる望まれざる反応(病気)の総称。感染症を対象とする医学領域は感染症学である。
もう少し理解しやすい感じで説明してみたいと思います。感染症には様様な原因があるのですが、今回は新型コロナウイルス感染症に関してなので、特にウイルス(や細菌)に絞って考えていきます。
感染症とは
病気の原因となる病原体がカラダの中に入ってくることで起きる病気です。では何が入ってくるかと言うと、ウイルス(や細菌)などです。そもそも感染とは、
感染
生物の体内もしくは表面に、より体積の小さい微生物等の病原体が寄生し、増殖するようになる事。また、侵入等のその過程。 それによっておこる疾患を感染症という。
という状態を表す言葉なので、目に見えないとても小さなウイルスが体内に入ることを感染、ウイルスが体内でどんどん増えていって体調を崩した状態を感染症と覚えてもらえばいいと思います。
『風邪をうつされた』と言いますが、これこそまさに感染を表していて、日常会話に出てくるいわゆる「風邪」も感染症なのです。
どんな病気になるの?
感染したウイルス(や細菌)にもよりますが、発熱、下痢、咳などの症状がでます。新型コロナウイルス感染症の場合は、
- 発熱(37.5℃以上)
- 頭痛
- 全身倦怠感
- 胸部不快感
- 呼吸困難
- 腹痛、下痢、嘔吐など
- 嗅覚・味覚異常
- 腎障害
- 肺炎
などが報告されています。中でも肺炎は死因にも繋がる状態です。
肺炎とは?
呼吸をする際に気道から肺の中にウイルスが侵入して、肺の中で増殖。そのため、肺が炎症を起こした状態を肺炎と呼びます。炎症とは、身体の中にウイルスなどのヒトの身体には存在しない異物が侵入してきた時に排除しようとして様様な細胞が働いた結果に起きる状態です。この働きを免疫と言います。
どうしてなるの?
その名の通り「感染」が原因です。まだ感染していないヒトが
①感染の元、つまり病原体から直接感染する場合
②感染しているヒトから感染する場合
があり、感染が広がっていくことを感染経路と呼んでいます。感染経路にはいくつかあって、
1)ヒトからヒトへ
①接触で感染
②咳やくしゃみなどで空気中に病原体が飛散しそれを吸い込んで感染
2)動物や昆虫からヒトへ
3)土の中にいたものが傷口から感染
4)食べものから感染
などがありますが、新型コロナウイルス感染症の場合は1)ヒトからヒトへの感染が多く見られます。
感染経路
ヒトからヒトへウイルスがうつり、さらに他のヒトへうつっていく。それを感染経路と呼んでいます。
①接触で感染
感染したヒトが触れた場所、あるいは感染したヒトが咳やくしゃみなどをした際にウイルスが飛び、様様なものに移り、それを触れてしまうことで起きます。
②咳やくしゃみなどで空気中に病原体が飛散しそれを吸い込んで感染
一般的なマスクをしていても、完全に飛沫を防ぐことはできません。
一般的なマスクの編み目ではウイルスはあまりにも小さすぎて完全に防ぐことはできないのです。
とは言え、ウイルスは唾液などに含まれるので、唾液を防ぐ=飛散を防ぐことはできます。
マスクがない場合は、ハンカチ、両手、肘などを使って口を抑えるだけでも、飛散を減らす効果は期待できるのです。
ウイルスは単体では生存できません。
乱暴な言い方をすると①自分を増やすための設計図と②それを守る殻で出来ています。自分自身だけでは長く生存することはできないのです。他の生物に寄生することで生存しているのです。宿主となる生物の細胞の中に入り、その細胞から栄養を窃取したり、自分自身を増やすための材料も宿主の細胞から奪うのです。だから感染することがウイルスの唯一の生存方法でもあるのです。
飛散を防ぐことが大事。
今、新型コロナウイルス感染症にかかる人が毎日増えています。感染者が増えるということは、新型コロナウイルスが増えていることを意味しています。しかし、ウイルスは自分単体だけでは長くは生存できません。数時間から数日しか生存できません。では、なぜ増えているのでしょう。それは私たちヒトがウイルスが生存しやすい環境を整えてしまっているからです。感染したヒトが感染していないヒトと会い、飛沫によって感染させているのです。密閉・密集・密接の3密はウイルスが感染するためにとても好都合な状態なのです。だから、この3密状態を作らないことがウイルスを増やさない、感染を防ぐとても有効な方法なのです。
★ちゅー!ポイント★
ウイルスは感染しないと生存できません。感染できないようにすること。今すぐ私に、あなたにできるとても有効な方法です。
*今回は新型コロナウイルス感染症についてを中心にお話しました。感染症には大変多くの種類の病気が存在し、それぞれ違った特徴があります。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。