みなさん、食品はどこで買っていますか?
スーパーが一般的、ですよね。探していたもの、欲しいものがたいてい揃うスーパーは便利です。野菜もたくさんの種類が揃っています。
私は野菜をスーパー以外に八百屋さんで買ったりもします。
八百屋(やおや)
野菜や果物を主に販売する店の日本での呼称。「青果店」(せいかてん)とも呼ばれる。
ところで、野菜を販売するお店をやおやって呼びます。漢字では800屋=八百屋って書きます。なんで800屋って呼ぶのでしょう。
八百屋の由来
八百屋さんには店内いっぱいに色々な種類の野菜がたくさん処狭しとならんでいます。なんとなくその商品点数の多さ=八百になったと予想しますが、調べてみると、
「八百」は「沢山」と言う意味で、数多くの物を扱うところからきている。最初のうちは「八百物屋(やおものや)」、あるいは「八百屋店(やおやだな・やおやみせ)」と呼ばれていたが、後に八百屋にと呼ばれるようになった。また、江戸時代には「青果物」を扱う店ということで「青屋(あおや)」と言ったが、時代につれ発音がなまって「やおや」になったという説もある。
一般的には各市場で仕入れた野菜類を末端の消費者に販売する商売である。野菜類を材料にした自家製の漬物や惣菜などを扱う店もある。
近年では大規模な青果物売り場を備えるスーパーや、一部の野菜・果物を扱うコンビニに押され気味である。閉店に追い込まれる店、あるいはコンビニ等に改装する店が増え、その数は昭和時代と比べるとかなり減少している。八百屋が加盟する東京都青果物商業協同組合の組合員数を見ると、2000年の約3850人から2018年は約1620人へと減少している。同組合は、買い物客に野菜を勧めるための知識などを教える「八百屋塾」を2000年から開講している。
店の名前には「八百」を付ける事が多く、今でも店に八百が付いている店は古くからの八百屋か、元・八百屋の場合が多い。
また、商業写真や舞台セットで物品を斜めに配置することを「八百屋にする」という表現が使われることがある。野菜を売る店をなぜ「八百屋」さんと呼ぶ?
野菜や果物を販売する店は、なぜか「野菜屋」ではなく「八百屋(やおや)」と呼ばれる。
江戸庶民の暮らしが描かれた井原西鶴(さいかく)の『日本永代蔵(にっぽんえいたいぐら)』には、「須田町、瀬戸町の青物屋」という記述があり、当時、野菜を売る店は「青物屋」と呼ばれていたことがわかる。この青物屋がのちに「青屋」と略され、さらに「やおや」という呼び名に変わったという。
「八百万の神」という言葉があるように、もともと「やお(八百)」とはきわめて数が多いことを意味する。多くの野菜を売っていたことから、「八百屋」の文字があてられたようだ。
やはり数が多い=八百って線が合っていたようです。
八百万の神やおよろずのかみ
数多くの神,すべての神のこと。類似の語に八十神(やそがみ),八十万神(やそよろずのかみ),千万神(ちよろずのかみ)がある。森羅万象に神の発現を認める古代日本の神観念を表す言葉。
その昔日本ではあらゆるものには神が宿っていると信じていたようです。モッタイナイというのもそこから来ているのかも知れませんね。
青屋あおや→八百屋やおや
八百屋さんの店先に並ぶ野菜はどれもイキイキとした綺麗な緑色をしています。信号の青色は実は緑のように青屋の青は緑のようです。
青物(あおもの)
野菜や果物など青果物の総称。
野菜のうち、ホウレンソウやコマツナ、ネギ、シュンギクなど、特に葉の緑色が濃いものの総称。青物野菜。
青物を扱うから青物屋。ん?どこかで?
青物横丁駅
福岡から飛行機で羽田に着いて都心に移動する時によく使うのが赤い色が印象的な京急線です。
京浜急行電鉄株式会社(けいひんきゅうこうでんてつ、英: Keikyu Corporation)
神奈川県横浜市に本社を置く鉄道会社である。略称は「京急(けいきゅう)」、「京急電鉄(けいきゅうでんてつ)」。日本の大手私鉄の一つで、首都圏南西部において京急本線を中心とする5つの鉄道路線を運営している。東証プライムに上場し、東武鉄道と共に芙蓉グループを構成する企業の一つで、京急グループの中核企業である。
羽田空港駅から品川駅を目指していると途中にあるのが、青物横丁駅です。
青物横丁駅
青物横丁駅(あおものよこちょうえき)
東京都品川区南品川三丁目にある、京浜急行電鉄(京急)本線の駅である。駅番号はKK04。隣接の鮫洲駅と駅間距離が500mと短い。
この駅名、地名って間違いなく八百屋さんに関係していますよね?ということで調べてみると、
「青物横丁」の由来
明治32年に開通した京浜電車は一輛だてのチンチン電車で、八つ山(現北品川)が始発であり、北馬場、南馬場の駅に次いで、青物横丁があった。この地は江戸時代から青物の市場があり、大きな八百屋が軒を並べて、たいそうな人出であったようだ。品川、大井、大森、蒲田はその昔は半農半漁で栄えてきた村や町であったが、この辺りで収穫された野菜を、農家の人が自分で大八車、牛車、馬車を使って、青物横丁に持って来て取引をしていた。遠くは馬込や千束の方からも運んでいたようだ。青物横丁というのは地名ではなく、当地の野菜市場の名残りを残した俗称であり、京浜急行沿線には、これに似た駅名で「学校裏」(平和島)というのもあった。今の八潮高校辺りは、葦が繁っており、東海中学附近は当時は海であった。
<参考資料> 旧東海道品川宿周辺まちづくり協議会刊 「ぐるり品川道しるべ」兼坂 弘道 氏記
へー。そうだったんですねー。地名ではなく俗称なんですねー。青物横丁という俗称が使われていたほど青物=野菜がたくさん集まっていたことでしょう。そんな歴史的な背景のある名称とは思いませんでした。京急さんスゴいです。
青物横丁にある青物屋
それならばきっと青物横丁にはたくさんの八百屋さん青果店が今もあるのかなーと思ってGoogleマップで検索したところ、京急線青物横丁駅にあるオーケーストア青物横丁店というスーパーがあるだけです。ほかは見当たりません。強いて言えば↓
フルーツ&ベジタブル天寿という店舗がありました。
フルーツ&ベジタブル天寿
1964年東京オリンピック開催の年に創業。地元で愛され活気ある八百屋さん。 果物が得意な2代目と野菜に強い3代目が目利きし、厳選した食材の品々。 2代目が長年培った仕入れルートに3代目得意の他店には並ばない珍しい野菜の数々には毎回驚きが隠せません。 地域の方に美味しい食材だけでなく、元気も与えてくれる仲良しな親子。一度は足を運んでみてはいかがでしょうか?
*お店の様子は↑取材ページで見ることができます。
★ぴょん!ポイント★
私は八百屋さんに行くのが好きです。なんかないかなーって期待いっぱいで行きます。旬の野菜や果物が並んでいるところを観るとそれだけで結構しあわせだったりします。お店の人とする「どうやって食べるんですか?」なんて会話も大好きです。
なくならないで欲しいです、八百屋さん。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。